
青山学院大学大学院
会計プロフェッション研究科教授・博士八田 進二
私が「プロフェッション論」に目覚める大きなきっかけになったのが、76年、まだ大学の学部を終えたばかりくらいの時に初めて訪れた米国での経験だった。「何を勉強しているのか?」と聞かれ、「アカウンティングです」と話すと、一般の人たちも含めてリスペクトしてくれたのである。その後、留学先の大学で、「最も倫理観の高い職業は?」という問いに、ほとんどの学生が「会計士」と答えているのにも驚いた。会計というものが社会のなかで尊重されており、その背景にはプロフェッションとしての会計士たちの活躍があったのである。
翻って、我が国の現状はどうだろう?「会計学」という学問が「法律学」や「経済学」よりもリスペクトされるという話は、残念ながら聞いたことがない。その結果、税収が40兆円なのに予算規模が100兆円、などという国家財政を放置して平気なこの国は、「会計後進国ニッポン」というしかない。
今号から、この場を借りて、会計士業界が抱える課題や、私なりの夢のある処方箋を述べてみたいと思う。
青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科教授・博士八田 進二
慶應義塾大学大学院商学研究科 博士課程単位取得満期退学。博士(プロフェッショナル会計学・青山学院大学)。2005年より現職。現在、日本内部統制研究学会会長、金融庁企業会計審議会臨時委員(監査部会)を兼務し、職業倫理、内部統制、ガバナンスなどの研究分野で活躍。
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