
事務所探訪
御堂筋税理士法人
金融、製薬、インフラ関連などの大企業が集積する淀屋橋。御堂筋税理士法人は、この大阪屈指のビジネス街に拠点を構え、企業経営のパートナーとして着実に存在感を高めてきた。1991年、税理士小笠原士郎事務所として創業し、2013年に法人化。現在は税理士14名を含む約60名の体制で、税務・会計の中核事業に加え、相続、事業承継やM&A、コンサルティングなどに対応する7つの専門チームを擁している。
代表社員の松本綾氏は、メガバンクでキャリアを積み、税理士資格を取得して入所。
「私が参画した当時はファウンダーの小笠原士郎を含め、7名という陣容でした。税務の専門性を起点にしながら、経営に関する相談に応えていく。その姿勢は、当時から変わっていません」と沿革を振り返る。
顧問先が抱える多様な課題に向き合うスタンスは、「どのフェーズであっても支えられる存在でありたい」というモットーとなり、同法人の組織カルチャーとなった。
顧問先は住宅関連、製造業、運輸業などBtoBが中心で、規模は中堅・中小企業が大半を占める。時代に応じて企業やオーナー経営者のニーズが変容していく中で、サービスラインを拡充。松本氏と、共同代表である才木正之氏が代表社員税理士に就任した17年頃からは、売り上げも順調な上昇曲線を描いてきた。クライアントのニーズに応え、信頼につながっているのは、「まず自社で試す」というチャレンジングな文化だ。
「私たちは〝実験台〟として、社内でツールや仕組みを先に試し、成果が見えたものをお客さまにご提案します。最近では、上場企業が活用する統合報告書を中小企業向けにカスタマイズし、ビジュアルも含めて形にしました。お客さまからは『新しいツールとして取り入れたい』など、〝ええやん〟の声を多数いただいています。こうした文化は、『ええやん! わが社は実験台』というクレドとして、所員に浸透しています」
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御堂筋税理士法人代表社員(CTO) 税理士松本 綾
大阪大学法学部卒業後、メガバンク勤務を経て、税理士小笠原士郎事務所(現御堂筋税理士法人)に入所。特に、オーナー企業が抱える事業承継問題のテーマについて研究。クライアントの多岐にわたる経営に関するニーズに応えるため、経営コンサルティング業務にも従事。コーチングスキルを生かし、エグゼクティブコーチとしても活動中。
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