事務所探訪
税理士法人名南経営
1966年創業の同法人は、税理士約40名、公認会計士5名、中小企業診断士3名などの有資格者を含む、総スタッフ数およそ180名の陣容を誇る。現在、東海地区最大規模の税理士法人である。吉田勤理事長は、「当事務所には、50年の歴史に裏打ちされた我々ならではの機能と強みがあると自負しています」と話す。そうした機能の一つが、事業承継、M&A、合併、持ち株会社の設立といった企業再編・再生に向けたビジネスコンサルティング業務だ。
「事業再編による企業価値向上のお手伝いをするため、税理士の精鋭部隊を中心とした15名ほどの専門部署を設けています。依頼を受ける案件は年々増えていて、最近は、年間100件近くの新規プロジェクトに取り組んでいるんですよ」
事業承継がスムーズに行われるための相続対策に対するニーズは、近年ますます高まっており、「やはり、その道に明るい専門の税理士を揃えて対応している」という。他方、業種という切り口からみると、「医療機関・施設に特化したサービス」に強みを持つのも、同法人の大きな特徴といえるだろう。
「東海地区で30年近くこの分野に特化しサポートを行ってきた実績、蓄積をベースに、その設立から財務経営サービスまで、幅広いコンサルティングを可能にしています」
また、中京、東海地区には、“元気な製造業”も数多く存在する。そうした企業が志向するのが、海外進出だ。
「国内市場が縮小気味ななかで、アジアをはじめとした海外への進出が各企業の重要課題になっています。近年は、進出拠点を中国から東南アジア地域にシフトさせる傾向も鮮明になってきました。当法人では、進出時だけにとどまらず、進出を果たした後も現地で継続的にバックアップするための体制整備を進めています」
2004年に上海に拠点を開き、常任の税理士を派遣しているのに続き、13年には、ベトナムに進出、15年に名南アカウンティング・ベトナムを開設し、会計業務サービスを開始している。そんな同法人が標榜しているのが、「本物の“ワンストップサービス”」だ。支えているのは、法律や労務などの様々な専門家を抱える、名南のネットワークである。
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税理士法人名南経営吉田 勤
1979年3月、名古屋大学工学部卒業後、メーカーに就職。84年2月、佐藤澄男税理士事務所(現税理士法人名南経営)に入社。2002年6月、名南税理士法人設立に伴い、代表社員に就任。07年10月、代表社員・理事長に就任する。税理士。