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「東急連結グループの多様なビジネスに伴走しながら、最適な経理体制を実現する」
東急ファイナンスアンドアカウンティング株式会社
経理・財務最前線
セコム株式会社財務本部
1962年に日本で初めての警備保障会社として創業して以来、企業・家庭向けにセキュリティシステムを提供し続けてきたセコム株式会社。現在は、セコムグループ全体で「社会システム産業」の構築を目指し、セキュリティに加え、防災、メディカル、保険、地理情報サービス、情報通信、不動産、国際と幅広い事業を展開している。
「これらの事業は、互いにつながりはあるものの、それぞれ性質も会計の方法も違います。ですから、私たちは柔軟な頭で業務に取り組まなくてはなりません。しかしだからこそ、多くの経験を積み、互いの智恵を共有しながら、視野を広げていくことができるのです」と、財務本部長の中山潤三氏は語る。
財務本部は、次の3つのセクションで構成されている。
1つ目は、グループ197社の連結決算業務を担う経営分析室。各社の月次レポートをまとめ、開示資料を作成する「グループ経理課」と、デューデリジェンスのサポートや、米国基準による財務諸表の作成などを行う「IFRSプロジェクト」に分かれている。
2つ目は、同社単体の決算業務を担う経理部。3つの課に分かれており、「主計課」が仕訳計上などの経理実務や税務申告を行う。そのほか、「管理会計課」が月次レポートの作成や事業計画策定を、「経理システム課」がグループ共通の経理システムの管理や効率化のためのシステム構築を担当する。
3つ目は、主に出納業務を担う財務部。事業本部、支社、営業所など合わせて約500カ所の支払いを一括管理する「会計課」、コンビニや金融機関のATM、入金機の資金を管理する「現送資金管理課」がある。
このように、同部署の任務は多岐にわたる。所属する73名は、セクション内外の部課・業務を適宜ローテーションしながら、それらに取り組んでいく。
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常務取締役 財務本部長中山 潤三
なかやま・じゅんぞう/1980年、慶應義塾大学商学部卒業後、日本警備保障株式会社(現セコム)入社。西科姆中国有限公司取締役(出向)、株式会社ジャパンイメージコミュニケーションズ(現ターナージャパン株式会社)代表取締役社長(出向)などを経て、2010年、社長付特命担当部長。12年、本社取締役財務本部長。14年、常務取締役。16年より、セコム企業年金基金理事長も兼任。