新天地から
楽天株式会社
経理部 制度連結課グループマネージャー國井 渉
1997年に産声を上げた「楽天市場」 への出店数は今や3万5000店。年間流通総額は8000億円を超え、 グループ全体では約2兆円に達する。 国内外企業のM&Aにも積極的に取り組み、 業績は毎年、 二桁成長を継続している。 そんな同社に2年前に入社したのが國井渉氏だ。 監査法人からスタートした彼のキャリアは、 理想を追い求めて、 この場所にたどりついた。
公認会計士としては破天荒ともいえるキャリアを歩んできた。だが、そもそも資格取得を目指した動機も型破りだった。
「大学1年で遊び過ぎて留年してしまいまして(笑)。当時は、就職氷河期。就職活動の大きなハンディを背負ってしまったと思いました。それで、一般企業への就職とは別の道を選んだほうがいいのでは、と考えたのです」
たまたま大学のラウンジで目に留まったのが公認会計士試験のパンフレット。早稲田大学では法学部に属していた。簿記という言葉すらよくわかっていなかった。だが、ほかにやりたいことはない。挑戦してみよう、と思った。
「高校時代は理系科目も好きでした。数字を扱う会計は、自分の中では法律と理系的なものを併せ持ったものなのでは、と思ったのです」
大学4年になって勉強を始め、大学5年になって受けた2度目の試験で合格を果たす。しかし、合格後の具体的なビジョンはなく、監査法人入所は自然な流れだった。ただ、トーマツを選んだ理由は明確だった。
「自分を鍛えたいと強く思っていたのです。だから、業界でも厳しい監査で有名なトーマツがいいと。ここなら間違いなく成長できると考えました」
しかも、国際部を希望。英語もマスターしたかったのだ。この希望が叶ったことが、後に生きてくるとは、当時の國井氏には想像だにできなかった。
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