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Accountant's magazine vol.2

-アカウンタンツマガジン-
2010年10月01日発行

地方会計士協会の取り組み

「事実を正しく理解し、自分で判断して意見を述べる有為な公認会計士を育てたい」

日本公認会計士協会 東京会
会長小西 彦衞

東京会の管轄地域は関東甲信越の1都9県に及び、会員数は協会全体の約7割を占める。協会最大規模の地域会だからこそ担う役割や、業界が抱える未就職問題への取り組みについて、小西会長に話を伺った。

地域密着の地区会制と本部との人材共有

試験制度が変更された平成18年を境に東京会の会員数は急激に伸び、5年間で5284名増の2万483名。これは協会全体の実に68%に当たる規模です。また、監査法人でいえば、全国204法人のうち、東京会には128法人もあります。特に都内や隣接地には、監査を必要とする企業が多く集結するなど、ビジネスリスクを習熟した公認会計士が求められています。一方、同じ関東圏でも大都市圏から離れた地域となると、経済環境が大きく異なり、東京会として取り組むべき課題にも違いがあります。

そうした地域性を踏まえ、東京会は東京23区、三多摩地区、関東甲信越9県に細分化し、それぞれ地区会を編成しています。9県の地区会では、各地区会に県会事務所を構え、地方公共団体の包括外部監査人や監査委員の候補者推薦なども独自に進めています。各県会事務所には研修スペースも備え、会員の研修や会員同士の交流も活発に実施。こうした活動によって、地域ニーズへのきめ細かな対応や活発な会員交流を果たしています。

ただ、そこで得た成果や交流を当該地区会に留めているだけではもったいない。そこで、東京会全体の恒例行事として、毎年、9県の持ち回りで「公認会計士フォーラム」を開催。会員同士の交流はもちろん、業界の枠を超えた情報交換や研修の機会にしています。さらには地域の方々に公認会計士の役割を紹介するとともに、一部講演会を一般公開。4年前には筑波研究学園都市で、身体能力を補助するロボットスーツの研究開発者で知られる筑波大学大学院の山海嘉之教授に実演を含めてご講演いただきました。昨年の埼玉会場(大宮ソニックシティ)には前日本サッカー協会会長の犬飼基昭さんと若手ピアニストの清塚信也さんをお招きしました。犬飼さんからスポーツと人間形成についてご講演いただくとともに、浦和レッズファンの清塚さんによるユニフォーム姿での演奏に、地元の方からの喝采が集まりました。今年は10月14・15日に群馬県伊香保で開催する予定で、今後も、地域の皆様に公認会計士を身近な存在として感じていただき、地域の企業や団体などと協力して社会に貢献していけるよう、この活動を継続していきます。

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