揃ったメンバーを“チーム”に

同社が運営する「クックパッド」は、20代から40代の女性を中心に毎月２０００万人以上が利用する、日本最大の料理レシピサイトだ。現在１５０万品超というレシピ数も、利用者の数も、今なお右肩上がりの成長著しいＩＴメディア企業である。

「当経営管理部もそうした会社の“フェーズ”を反映して、成長途上にあります」と、この５月に部長に就任したばかりの武田真理子氏は言う。

入社は２０１０年。
「当時は内部リソースが少ないため、経理業務は基本的に外部の会計事務所にお願いする、というスタンスでした。ただ単純作業ならまだしも、ノウハウ的な部分をアウトソースするとなると、社内事情を知らないだけに、十分な品質が担保されなかったりコミュニケーションに時間がかかったりと、事業成長に伴って、だんだん齟齬が大きくなってしまいました」

社内の体制を整えいったんすべての業務を内製化したのは、11年冬頃のこと。今は決算の開示資料作成など、一部をアウトソーシングしているという。
「そうやってずいぶん改善を図ったのですけど、伝統のある企業などに比べると、経理の基礎的な仕組みが完全にでき上がっていない部分が、まだまだあります。例えば仕分けのルールが未完成なため、新しい事象に遭遇すると、新たにルールをつくって運用する、といった対応が常に必要になるわけです」

同部は現在、経理グループ４名と、事業計画など管理会計を担当する経営管理グループ２名のメンバーで構成される。また、武田部長に加え、経理グループに２名の公認会計士が在籍中だ。
「『さあ、これからこのメンバーで頑張るぞ』という体制がようやく揃った段階。しっかりした“チーム”をつくり上げていくことが今の私に課せられた一番の仕事だと思っています」