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「東急連結グループの多様なビジネスに伴走しながら、最適な経理体制を実現する」
東急ファイナンスアンドアカウンティング株式会社
経理・財務最前線
株式会社アウトソーシング経営管理本部 経理部
世界規模で製造系・サービス系・技術系と様々な業態へのサービスを提供するアウトソーシンググループの核となる会社である株式会社アウトソーシング。2018年1~3月期の連結決算では9期連続で売上収益の過去最高記録を更新するなど業績は好調だ。ジャスダックから東証二部上場を経て13年には東証一部に指定替え。近年は、海外展開やM&Aも活発に進めており、グローバル企業としての礎を築き、今もなお、さらなる発展を遂げようとしている。
同社の経理部スタッフは三十数名。株式会社アウトソーシングの経理・財務担当、国内のグループ会社十数社の経理担当、海外グループ会社の管理および連結決算・開示担当の3グループに分かれ、躍進著しい企業の経理部として重責を担っている。
「私が入社した02年は、初の上場を数名の経理スタッフで準備していました。それからM&Aによる急拡大があり、J -SOXへも対応。海外M&Aが加速したことで、16年にはIFRS(国際会計基準)の適用もありました。短期間でこれだけの経験を積むことができたのは、経理部という組織にとっても大きな知見、財産になっています」と、部長の梅原正嗣氏。
急成長の局面で、経理部に求められる役割も目まぐるしく変化してきた。経理機能として連結決算、開示を適切に処理するだけではない。会社の進路を経理面から見定め、適切に進言していくことが求められるのだ。
「M&Aとひとことで言っても買収もあれば売却もあり、合併、統合といったグループ内の再編も活発です。この企業を買収すると連結決算にどのような影響が及ぶのか、グループ内の合併により、どのような税務メリットがあるのか――様々な角度から精査し、グループにとってよりよいシナジーが生じる提案をしています」
二十数カ国にグループ会社があり、M&Aによって参画する企業が、なお続々。各国の税法をリサーチし、経営戦略も常にキャッチアップする。目覚ましい成長を続ける企業だけに、バックオフィスもダイナミックだ。将来的にはヨーロッパ、アジア、南米などのエリアごとに経理拠点を設ける構想もあるという。
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経営管理本部 執行役員兼経理部部長梅原 正嗣
うめはら・まさし/最初のキャリアは、大原簿記専門学校職員。簿記クラスなどの講師として経験を積んだ。その後、会計事務所勤務を経て2002年に株式会社アウトソーシングに入社。経理課課長として活躍し、11年には経理部部長に就任。17年より経営管理本部執行役員も務めている。