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「東急連結グループの多様なビジネスに伴走しながら、最適な経理体制を実現する」
東急ファイナンスアンドアカウンティング株式会社
経理・財務最前線
株式会社アトラエ
成功報酬型求人メディア「Green」や組織改善プラットフォーム「wevox」、AIビジネスマッチングアプリ「yenta」などのサービスを展開する株式会社アトラエ。2003年の創業以来、テクノロジーを駆使したプロダクトを開発し、人材領域で存在感を発揮してきた。2016年には東証マザーズに株式上場、18年には東証一部への市場変更を果たすなど、近年の成長も著しい。
同社のコーポレート部門を担当するADMチームは広報、総務、人事労務などを担当するメンバーで構成されており、経理・財務は3名が中心になって進めている。「バックオフィスと呼ばれる業務を担ってはいますが、私たちADMチームはいわゆる“管理部門”ではありません」と語るのは、取締役CFOの鈴木秀和氏。
「それぞれのプロダクトを手がけている事業部のエンジニア、営業と対等に接していく――。それがADMチームのあり方だと考えています。『管理する』『サポートする』という意識はありません。サッカーにたとえるなら、フィールドに立つ11人の1人としてプロダクトメンバーと並走しているのです」
スピード感を持ったサービス展開に加え、フルフラットな組織づくりで注目を集めるアトラエ。会社法上、必要とされる役員などのポスト以外は、役職を設けていない。上司や部下といった垣根、入社年次による階層のないオフィスには、一人ひとりが自発的に前線に駆け上がり、躍動する姿がある。それはADMチームも同様だ。
「未上場から上場、東証一部へと会社がステップアップする中、IRや企業広報の役割も担うADMチームにも様々なミッションが加わってきました。決算説明資料を日本語と英語で開示したり、決算短信を展開したりと、様々な取り組みをブラッシュアップさせてきています」
それは事業チームに対しても同様だ。経理・財務面における数値、情報の共有、リーガル面でのバックアップがスピーディな事業展開を支えている。情報格差を使った経営はしない――これがアトラエの信条だ。
「スピード感を持った経営を進めるためには、各現場のメンバーが必要な情報をキャッチアップし、経営者と同じ目線でジャッジメントできる組織でなければなりません。経理・財務、そして法務をカバーするチームとして、みんなが気軽に相談に来られる、話しかけやすい関係性を構築してきました。各プロジェクトに対して適切な情報をパスし、全員が働きやすいスペースをつくる。そして、時には法務面のゴールキーパーとして会社を守る。サッカーチームでいうなら、ADMチームは司令塔として会社全体を俯瞰して見ることを意識しています」
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取締役CFO鈴木 秀和
すずき・ひでかず/2005年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、大和証券SMBC株式会社(現大和証券株式会社)入社。入社以来一貫して、投資銀行部門で数多くの企業のIPOを含む資金調達のアドバイザリー業務に従事。18年9月、株式会社アトラエ入社。同年12月より現職。