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「8社の財務経理業務を集約。DX、OEを推進しながら、企業価値最大化に貢献する」
味の素フィナンシャル・ソリューションズ株式会社
経理・財務最前線
イー・ガーディアン株式会社 経理部
イー・ガーディアン株式会社の使命は、「We GuardAll」という理念のもと、インターネット利用者の安心・安全を守ること。サイバーセキュリティ、投稿監視、広告審査など幅広いサービスをラインナップし、企業や個人に安心を提供し続けている。その成長を裏側から支えているのが、9名の少数精鋭からなる経理部だ。
「事業特性から在庫管理や大規模な固定資産を扱うことはないため、私たちの経理業務は比較的シンプルですが、その分経理スキルの向上だけではなく事業進捗のモニタリングや収益性分析に時間を割くことができる環境です」と語るのは、2024年4月に同社に加わり、シニアディレクターとして経理部を率いる佐藤伸氏だ。
同社は23年10月にチェンジホールディングスと資本事業提携を行い、事業の成長に向けた新たなフェーズに入った。これに伴い、経理部としてはチェンジグループが採用する国際会計基準への対応が求められている。経理部は、国内外の子会社や社内の事業部とのコミュニケーションを重視しつつ、グループ全体の財務状況を把握しなければならないより重要なポジションを担うことになったといえる。
経理部門の強化をミッションに着任した佐藤氏は、経理チームの伸びしろに着目した。
「連結決算や開示業務、海外子会社の財務諸表のレビューといった業務を見わたすと、特定の担当者に依存し、属人化している業務フローが散見されました」
佐藤氏は組織改革を進め、メンバーの相互チェック体制を構築。チームで取り組む業務の透明化を図り、生産性の向上を目指してきた。属人化の脱却からフラットなチーム業務へ、メンバーも改革へ前向きに取り組む。
「目指すのは、誰が担当しても同じ水準で業務が遂行できる環境をつくっていくこと。そのため、業務の仕組み化を図り、誰もが同じ結果が出せる業務フローの確立に着手しました。さらに、全員が数年のうちに上場企業としての一とおりの経理業務を経験できるようにローテーション制を導入しました」と、佐藤氏は経理部全体のスキルアップに向けた取り組みを振り返る。
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シニアディレクター佐藤 伸
1995年、明治大学政治経済学部卒業後、株式会社あおぞら銀行入社。同行在籍時に公認会計士第二次試験合格。現有限責任監査法人トーマツ、キュービーネット株式会社執行役員管理本部長、ニトリファニチャーベトナム管理本部長、大塚ニュートラシューティカル メキシコ取締役CFOなどを経て、2024年4月より現職。公認会計士。