熱き会計人の転機
フロンティア・マネジメント株式会社
コンサルティング第2部 兼 コンサルティング第1部シニア・ディレクター 公認会計士白石 良彰
公認会計士を目指したきっかけを教えてください。
白石高校3年のセンター試験前ですね。もともと理系志望だったのですが、大学を卒業したら普通の会社員になってエンジニアとして働くのかなと……。当時はあまり社会のことを知らず、それはあまり面白くなさそうだと思ってしまって。大きな組織の歯車になるのは嫌だ、何かしらのプロフェッショナルになりたいと思ったのです。それで暗記よりも数字が得意でしたから、弁護士よりも会計士を目指すことにしたのです。叔父が会計事務所を経営していたことも理由の一つですね。自分の名前で仕事をしているプロが身近にいて、この働き方は素晴らしいなと思っていました。
入所したのは当時の新日本監査法人です。国際部で外資系企業の日本法人を中心に、監査を担当しました。居心地はとてもよかったですよ。ただ周りを見ていて、成長曲線が3年以降に緩くなることが感じられた。基本的に監査業務は、答えるべき問いや手法が決まっています。私以外の誰かができる仕事ならやらなくていい、という思いが強くなったのです。今でいえば、〝人工知能に代替される仕事〞、そういう感覚です。
監査法人を退職して、12年にフロンティア・マネジメントへ。その経緯を教えてください
白石将来の〝ありたい姿〞につながっていること、当時の自分のコアスキルから遠くないこと。この2つを条件に転職活動をしました。当社はそこにマッチしていたのです。大手戦略コンサルティング会社に移った場合、会計から離れすぎることで自分のコアスキルが希薄化することを懸念しました。当社なら、会計スキルを生かしつつ、戦略立案とその実行も経験できる。スキルの〝横展開〞と〝積み上げ〞の両方が経験できると思えたので決断しました。
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フロンティア・マネジメント株式会社コンサルティング第2部 兼 コンサルティング第1部シニア・ディレクター 公認会計士白石 良彰
フロンティア・マネジメント株式会社コンサルティング第2部長 兼 産業調査部長
白石をクライアントに紹介する際は「こう見えて」という紹介の仕方をよくします。物怖じせず経営サイドに対してもズバズバ思ったことを言う、それでいてきちんと会計士の堅実さを持っている。当社のなかでも逸材の一人です。会計士というと固い、慎重なイメージがありますが、過去の数字を見るだけでは前向きなコンサルはできません。コンサルは、現状を把握したうえで次にどんな戦略をとるべきか、経営にアドバイスをするのが仕事。もちろんそこには数字の裏付けが必要で、会計士のスキルも生かせるのですが、それだけでは足りない。事業と戦略を理解し、アドバイスができる能力が肝要です。その点、白石の成長は想像以上です。ここ3年ぐらいは「会計士の資格を持っているから」という理由でアサインした案件はありません。それだけコンサルタントとして成長したということです。足りないものは経験だけ。謙虚さを持ち続けながら、さらに経験を積んでほしいと思います。