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Accountant's magazine vol.29

-アカウンタンツマガジン-
2015年04月01日発行

経理・財務最前線

「拡大が続く情報通信業界。企業経営を数字面から支える精鋭チーム」

KDDI株式会社経営管理本部 財務・経理部

経理・財務最前線

数字の裏側にある経営の本質を掴む

通信事業者として時代の変革をリードするKDDI。国内外に子会社が150社超という巨大グループだけに、財務・経理部も103名を擁する大所帯だ。

部内は、業務別に大きく6つのグループに分かれている。

「統括グループ」はディスクロージャーや税務、IFRSの導入準備などを担う。「財務グループ」は資金調達やグループファイナンス、年金運用。「会計審査グループ」は伝票審査や債権管理など。「固定資産グループ」は固定資産全般とリース資産の管理。KDDI単体の決算は主に「会計決算グループ」が行うが、グループ全体の連結決算は「連結決算グループ」が取りまとめる。管理会計やIRなどは、財務・経理部と同じく、経営管理本部に連なる別の部署が担当として置かれている。

「小さな会社ではなかなか経験できない業務が数多くある」と話すのは、経営管理本部副本部長の最勝寺奈苗氏だ。
「財務一つとっても、日々のオペレーションで数百億円という単位のお金を動かせるのは、大組織ならではの醍醐味です。決算実績は新聞などで記事化されることもしばしばありますが、この数値を我々が集計している、大きな会社の経営を知る立場にあるという自負は、皆が感じているものだと思います」

同社の経営陣から財務・経理部に求められていることは、第一に「正しい決算を出すこと」だと最勝寺氏。そのために、数値処理の正確性を徹底することはいうに及ばず、数字の裏側に隠れている問題や課題を読み解くことも肝要だという。同社の最高顧問を務める稲盛和夫氏も、会計重視の経営思想で知られた存在だ。
「最高顧問の著書を用いて月1回、有志で勉強会を開いています。多い時は30名以上が集まって、経営のための会計とはどうあるべきか、その考え方や原理原則についてディスカッションやグループワークを行っています。マネジメント層にオブザーバーとして参加してもらい、ご意見を伺うことも。そして勉強の後は、いつも必ず懇親会です。大きな組織ですから、横でのコミュニケーションを図る機会を設け、お互いの距離を縮め、切磋琢磨できる場が持てたらと」

近年、同社はジョブローテーションを積極的に実施している。6、7年目の若手から長年の経験者まで、財務・経理部も人財の入れ替わりが頻繁だ。数字に明るい経理・財務出身者は、どの事業部にいっても、重宝がられるのは間違いない。国内外に増え続ける子会社や関連会社にも、財務・経理出身者が多数送り込まれている。

とはいいながら、せっかく育てた人財を出し続けるのは部にとってある意味悩みの種。また、公認会計士など有資格者も「この規模の会社としては少なめ」だという。
「私自身、これまで経営管理、IRとキャリアを歩んできましたが、経理の基礎をしっかり身に付けた人間ではありません。財務・経理部全体の力を蓄積させ、底上げするためには、人財教育にとどまらず、新しい会計システムの導入や運用までを含めた抜本的な業務改革が必要ではないか。そう考えて、2014年下期にプロジェクトを発足、外部のコンサルタントの力も借りながら、業務分析を進めているところです」

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Profile

KDDI株式会社 経営管理本部 財務・経理部 副本部長 理事 最勝寺 奈苗

副本部長 理事最勝寺 奈苗

さいしょうじ・ななえ/1987年3月、同志社大学文学部英文学科卒業。1年間の出版社勤務を経て、88年、第二電電(現KDDI)に一般職として入社。90年、総合職となる。その後、渉外・広報本部IR室長、経営管理本部財務・経理部長などを歴任し、2014年4月、理事に就任。15年4月、経営管理本部副本部長に。

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