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「多角化する事業を支えるため、専門性を高めたチームが築く鉄壁のディフェンスライン」
日本航空株式会社 財務・経理本部 経理部

経理・財務最前線
株式会社ぐるなび 経理財務グループ
株式会社ぐるなびは、1996年に「ぐるなび(現・楽天ぐるなび)」を開設して以来、飲食店とユーザーをつなぐ情報サイトの先駆けとして、プラットフォームを拡充してきた。「食でつなぐ。人を満たす。」というパーパスのもと、経営支援や業務効率化のサポートを通じて、飲食業界の課題解決を支援する。同社のバックオフィス部門において中核を担うのが、経理財務グループである。
「会計業務では、正確な記帳・開示に加え、期限を厳守することが求められます。これに伴い、子会社3社を含む連結決算にも対応し、財務報告の精度を確保しています。また、東証プライム市場に上場する企業として、制度会計や財務会計の適切な管理も欠かせません。事業部のビジネスパートナーとして並走し、経営の意思決定を支えることも私たちの重要なミッションです」
こう語るのは、コーポレート部門管理部の副部長として経理財務グループをリードする鈴木太郎氏だ。グループはバックオフィスの枠を超え、事業の推進も支える。その一つが、飲食店支援事業へのコミットだ。インボイス制度の導入に伴い、同社の飲食店支援事業では、取引先飲食店への情報提供に注力してきた。飲食業界は個人店を中心とする小規模事業者が多く、新制度への対応が課題となっていたためだ。経理財務グループは、事業部向けに勉強会を開催し、さらに飲食店に向けたインボイス対応情報の発信も支援。現場の課題解決を下支えしてきた。こうした現場支援の延長線上で、経営の意思決定をサポートする役割も強化している。鈴木氏は、「コロナ禍以降、キャッシュフロー管理や資本の最適化の重要性が増すなか、より戦略的な財務の視点が求められる」と分析。事業環境の変化に即応し、資本の配分やコスト管理の精度を高めることで、経営を支えていきたいと考えている。
「ROIC経営の視点で、資本の適切な配分やコスト管理を徹底し、企業価値の向上に取り組んでいきたい。私たちも財務戦略や管理会計の領域へ積極的に関与し、これからは経営を支える組織としての役割を強化していかなければなりません」
現場支援から経営管理へ――。チームとしての役割は着実に広がりつつある。
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コーポレート部門 管理部 副部長鈴木 太郎
1990年、埼玉大学経済学部卒業後、株式会社本間ゴルフ入社。財務部、経営企画部を経て、海外営業経験を挟み、財務経理部へ。2022年、株式会社ぐるなび入社。現在に至る。