事務所探訪
みそうパートナーズ株式会社
中堅・中小企業を対象に、事業再生をメインとした経営コンサルティングを提供するみそうパートナーズ。2016年、代表の山本淳氏とともに、現EY新日本有限責任監査法人で事業再生に携わっていたメンバーがスピンアウトするかたちで創業した。再生のプランニングにとどまらず、クライアントに伴走し、寄り添いながら再生施策の実行支援に取り組むのが身上だ。
「事業再生でまず取り組むべきはコスト削減ですが、これをやりすぎると企業の強みをなくしてしまうことにもなりかねません。削るべきは何か、残すべき強みは何か。そして、どの領域に注力し、投資していくべきか。クライアントの成長の源となる“幹”を“創”って支援していく。それが、社名である“みそう”に込めた思いなのです」
中堅・中小企業とともに歩むのは、一気通貫にダイナミックな変革が実現できるからだ。事業再生コンサルティングは機敏な初動による“再生”、改善を通した持続的な“成長”、組織に新たなマインドを醸成する“革新”に至るまで、連続性を持ったサポートが求められる。欠かせないのは、意思決定と実行のスピードだ。
「監査法人時代、私たちのチームは大企業の再生も手がけてきましたが、意思決定に時間を要し、取り得る方策が限定されることも少なくありませんでした。その間にも損失が膨らみ、選択肢は少なくなります。一方、中堅・中小企業はオーナーと1対1で詳細を話し合って進めることができる。こちらの方針を腹に落としてもらえれば話は早く、組織そのものを大胆に変革できます。これこそが事業再生の醍醐味だと感じます」
中堅・中小企業のオーナーと腹を割り、きめ細かな再生支援を考えていく。スマートなイメージの強い経営コンサルティング業界において、みそうパートナーズはあえて“ウェット”な支援スタイルを標榜してきた。現在、東京・大阪に拠点を構えており、メンバーは36名。監査法人時代のチームを母体とするだけあり、17名の公認会計士が揃っている。
「会計士は、数字をつかむ力を持っています。一方、戦略系コンサルティングファーム出身のメンバーは業務プロセス改革、ビジネスデザインを得意とします。いわば、ロジカルに数字を積み上げていく“左脳”と、高次の戦略でアドバイスしていく“右脳”的な要素が融合しているのです。左脳と右脳がワンチームとなって支援するからこそ、他の会計系アドバイザリーと差別化されたよりよいサービスをお客さまに提供できていると自負しています」
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みそうパートナーズ株式会社代表取締役 パートナー 公認会計士山本 淳
1970年、大阪府生まれ。公認会計士試験合格後、現有限責任監査法人トーマツ入所。2000年からは企業コンサルティングに特化。07年、現EY新日本有限責任監査法人に入所。14年から主に中堅・中小企業に対するコンサルティング業務を展開する部署の責任者として東京・大阪エリアを統括。16年8月、みそうパートナーズ株式会社を設立、代表取締役に就任。