経理部で働くのが、昔からの夢だった

監査法人では、どのような企業を担当されたのでしょう？

監査法人に入所した当初は、ＩＴ系ベンチャーなどのわりと小規模の企業のＩＰＯ支援などを担当しました。最初にお会いした時にはＧパンにＴシャツ姿だった社長が、いつの間にかスーツを着るようになり、どんどん忙しくなってついには上場――そんな成功へのプロセスを目の当たりにした時は、自分のことのように嬉しかったですね。その後、出向するまでは、大手の半導体商社などを担当しました。グローバル展開している企業で、海外監査法人との連携などの経験をしてきました。

「出向制度」に応募した理由を聞かせてください。

実は学生時代、数字が好きだったこともあり「企業の経理部に就職するのもいいな」という思いがありました。実際に某企業の経理部にインターンで働かせてもらいました。でも普通に就職しても経理部に配属される保証はありませんから、最終的には好きな会計の仕事が確実にできる、監査法人の道を選びました。そういう経緯もありましたから、この制度には早くから興味を持っていたのです。

ただ何ごとも真っ先に手を挙げる性格ではないので、まずは“１期生”の動向を横目でにらみつつ（笑）。「これならやれそうだ」と応募したのが、出向の半年前くらいでしたね。

出向先企業について、何か希望はありましたか？

女性が働きやすく、活躍している会社、あとは月並みですが、業績の安定している企業を希望しました。

私、ＴＯＥＩＣでまあまあの点数を取っていたんですね。実際の選考に当たっては、そういう部分も比較的考慮されたようです。近鉄エクスプレスは海外にも数多くの子会社を持つグローバル企業ですから、ある程度の英語力が不可欠だったのだと思います。

実際に入社してみて、最初の印象はどうだったのでしょう？

当時は本社が移転準備中で手狭だったため、自社倉庫の上の階にあるオフィスに配属されました。ちょっと驚きましたけど、“住めば都”で、すぐにみなさんと打ち解けて業務がこなせるようになりました。もともと関西がルーツの企業で、関西出身者も多いんですね。私もそのノリを楽しんで仕事をしています（笑）。