事務所探訪
トラスティーズ・グループ
会計事務所、FAS、コンサルティング、アドバイザリーという4事務所からなるトラスティーズ・グループ。「受託者」を意味する「トラスティーズ」には、代表の寺田芳彦氏、共同代表の松崎為久氏のルーツ、そしてサービスへの信条が込められている。
「ともに信託銀行出身で、“トラスト”に対する強い思いがあります。委任契約を交わした個人、弁護士以外に代理行為をできる法人は信託だけです。このように、お客さまの高い信頼に応えられるサービスを提供していきたい――そんな信念を持って独立しました」
そう語る寺田氏はM&Aや企業価値評価に強みを持ち、松崎氏はプライベートバンカー、富裕層の個人顧客に幅広いネットワークを構築してきた。主な顧客は両氏が培ってきた人脈からなり、M&Aアドバイザーや弁護士、証券会社、プライベートバンカーから紹介された法人や富裕層など。広範な知識と豊富なキャリアから導き出される最適解を提供してきた。
「一般的な会計事務所ではあまり扱わないような、少々とんがった事案を多く取り扱っています。特殊な事例、変化の激しい金融業界でも先端とされる事案への適切かつスピーディな対応こそ、依頼者が切望するものだと考えているからです。たとえば、資産税においては上場会社が行っている金融工学的な発想を資産家にも適用し、相続や事業承継など様々なシーンの課題を解決してきました」
企業価値評価でもオプション評価までカバーしており、近年では譲渡制限株式を売買する際などの訴訟対応も多い。過去の事例を緻密に分析して争点をあぶり出し、想定問答を作成して評価書をまとめていく。これだけのフォローをできる事務所は少ないという。経験値に加えて年々改正され、変化していく税制、会計制度の動向もウォッチ。弁護士、金融機関など各ジャンルのプロフェッショナルにブレーンも多い。「どんな依頼があってもNOと言わず、経験とネットワークを駆使して最適な解決を探る」姿勢で信頼を獲得してきた。
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トラスティーズ・グループ寺田 芳彦
1992年、税理士試験合格。93年、早稲田大学政治経済学部卒業後、三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)入社。2001年、公認会計士第二次試験合格後、KPMG Peat Marwick(現税理士法人KPMG)の金融チームに入社。02年以降、独立系事務所に参画し、06年、トラスティーズ・コンサルティングLLPを創業。