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「東急連結グループの多様なビジネスに伴走しながら、最適な経理体制を実現する」
東急ファイナンスアンドアカウンティング株式会社
経理・財務最前線
楽天株式会社経理部
そのショッピングモールに行けば、名前も知らなかった日本中の商店が軒を連ね、自由に買い物ができる――。同社がインターネットを活用し、それまで世の中になかった“B to B to C”の販売チャネル「楽天市場」を開設したのは、1997年のこと。現在は、このeコマース事業を中心に、旅行予約サイトの運営、ネットを介した銀行および証券サービス、通信サービス事業などへと、業容を多角化させている。
「eコマースに関しては、その利便性に対する認識が広がるにつれて市場が拡大しましたが、まだ成長余力は十分。当社としては、年20%程度の伸びをメルクマールにしています。加えてこのところ注力しているのが海外展開。日本発のユニークなビジネスモデルを花開かせるべく、当面27カ国への進出を目指しています」と廣瀬研二常務執行役員・経理部担当役員は言う。
そんな同社の経理部は、7つの課からなり、総勢約70名の陣容だ。支払い関連業務がメインの業務課、単体決算担当の経理課、グループの連結決算を司る制度連結課の3つは、制度会計系のチーム。さらに管理会計を統括する企画課、海外子会社をサポートする国際経理課、税務関連を担当する調査課、そして業務改善課はJ―SOXの統括や国際会計基準IFRS導入プロジェクトのマネジメントなどの役割を担う。
「当社経理部は、株主などステークホルダーに対して、法の規制に則った会計情報を提供する制度会計だけでなく、足元の状況を確認しつつ変化をいち早く察知し、マネジメントに情報を届ける管理会計のファンクションを持っています。この“制管一体運営”を基本に、より経営に資する経理を目指しています」
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常務執行役員 経理部担当役員廣瀬 研二
1985年、慶應義塾大学経済学部卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。企業調査部門、ロンドン支店勤務などを経て、2005年楽天証券に転職。翌年、新設された楽天金融事業室室長に就任。06年執行役員財務部長、07年経理部長を兼務、今年4月より現職に。