事務所探訪
グローウィン・パートナーズ株式会社
同社は、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)で国内監査、M&Aサービス部門などに従事した後、CFOとしてITベンチャーの立ち上げ、IPO準備に参画した経歴を持つ佐野哲哉代表取締役が2005年に設立。そして、「当グループは、ハイクオリティかつ価値あるサービスを提供し、お客さま・従業員をはじめとする当社にかかわるすべての人々の成長(Growth)と成功(Win)を支援する」が社名の由来であり、経営理念でもある。
グループはM&Aサービスに特化した親会社、グローウィン・パートナーズと、経理アウトソーシングに携わるグローウィン・パートナーズ・アカウンティグからなる。
親会社の事業から説明してもらおう。
「多くの会計事務所が『いろんなメニューの中にM&A支援もあります』という“総合病院型”なのに対し、当社はM&Aサービスに特化した“専門医型”です。一般的には不安定に見える仕事なので、そこまで言い切る事務所は珍しい、とよく言われるんですよ」
支援の仕方も、ひと味違う。
「結婚に喩えれば、お見合いをしてもらって『いかがでしょう?』というディールマッチングが、普通のM&A支援です。当社は当然それもやりますが、強みは、例えばA社がB社を買収したいといった場合に、結婚もその後の人生もお手伝いしましょう、というサービスがワンストップで提供できること。両社にとってのライフアドバイザーといった位置づけです」
具体的には「上場企業やファンドなど、買い手の側につくことが多い」という。
「初期段階から、結婚(ディール実行)までのスケジュールや、合併か株式譲渡か株式交換かといったストラクチャーの相談に乗り、付随して発生する税務・会計・法律的な問題のケアを行います。当然デューデリジェンスや株価算定の依頼には、大手と遜色ない万全の体制でサポートします」
同社には7名の公認会計士が在籍する。佐野氏をはじめ、事業会社で財務経理業務などを経験した人間もいる。「M&Aに関する有用で実務的なサービスを提供できるのも、そういったスキルと経験があればこそ」だと佐野氏は言う。
クライアントは年商1000億円未満の中堅上場企業がメイン。設立以来、すでに200件を超えるM&Aのサポートをしているが、「近年はコンスタントに年30〜40件ほど、今年は50件を超えそうです」と話す。
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グローウィン・パートナーズ株式会社佐野 哲哉
1992年、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)に入所。2000年、フリービット株式会社(現東証上場)の設立に参画し、CFOとして資本政策、内部管理体制の構築など管理・経営企画部門全般を統括。05年、グローウィン・パートナーズを創設し、M&Aアドバイザリー、上場企業の財務会計コンサルティング、経理アウトソーシング提案、IPO支援などの業務を開始。MBO案件の第三者独立委員などのほか、セミナー・執筆も手がける。
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