事務所探訪
Mazars Japanグループ
フランスの会計事務所からスタートし、現在は世界89の国、地域で監査、FAS、税務及びアウトソーシングサービスを提供するマザーグループ。日本には1992年に進出し、現在は監査法人、FASなど6法人がマザージャパングループとして事業を展開している。そんなルーツもあり、クライアントの9割以上が外資系企業だ。社員の3割はフランス、イギリス、アメリカ、中国、タイ、マレーシアなど外国籍。英語+日本語など、全スタッフが2カ国語以上を駆使でき、多国籍のクライアントを支援するクロスボーダー案件を得意としている。
Mazars有限責任監査法人代表社員の大矢昇太氏に典型的な一日の動きを教えてもらい、そのクロスボーダーぶりをのぞいてみよう。
「まずはマザー・フランスのフランス人パートナーとオランダ人弁護士と共に、某日系企業にてフォレンジック業務を実施した後、ウクライナのマネジング・パートナーと、同国に進出する日系企業のIPOについて情報を共有。さらに、中国の大手メーカーの監査責任者である中国人パートナーと電話でミーティング……時には主導し、時にはアシストし、外国オフィスのスタッフと協同で業務にあたるのが日常です。国際的な環境に身を置きたい人には大変やりがいがあるといえますね。グローバル企業にキャッチアップし、付加価値を与えられる会計事務所である――私たちにはそんな自負があります」
自国ファームの利益だけを優先することはせず、マザーグループは世界全体をワンファームとして考え、最適なサービスを提供するのが基本スタンスだ。この取り組み姿勢が各国のオフィスとの密接なコミュニケーションにつながり、結果として高い顧客満足度とリピート率をもたらす。グローバルネットワークを生かし、最先端の知見、ソリューションを吸収できるのも大きな強みだ。
「マザーでは、Webを使った研修プログラムはもちろん、会計、税務、FASといったプロフェッショナル向け研修を開催し、日本からも毎年スタッフからパートナーに至るまで多くのメンバーが海外研修に参加しています。この研修で最新知見を共有して日本で横展開できるだけではなく、各国のスタッフとも密な付き合いができます。フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションにより、クロスボーダー案件もよりスムーズに進められるようになるのです」(Mazars FAS株式会社代表取締役・半田高史氏)
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Mazars Japanグループ 左から、大矢 昇太/半田 高史
Mazars有限責任監査法人 代表社員
大矢 昇太(おおや・しょうた)
慶應義塾大学法学部卒、公認会計士。大手監査法人を経て、準大手監査法人にて海外を含め11年間パートナーを務める。2018年Mazarsグローバル・パートナー就任。青山学院会計専門職大学院客員教授(元)、著書・セミナー実績多数。(言語:日・英・泰)。
Mazars FAS株式会社 代表取締役
半田 高史(はんだ・たかし)
慶應義塾大学商学部卒、公認会計士。大手監査法人に15年在籍、その後外資系投資ファンドを経て2011年に独立、14年にMazarsと統合しグローバル・パートナー就任。複数の社外役員を兼任。(言語:日・英・西)。今年4月、サハラ砂漠マラソン250km完走。