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Accountant's magazineとは

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Accountant's magazine vol.33

-アカウンタンツマガジン-
2015年12月01日発行

経理・財務最前線

「メンバーの一人ひとりが各事業のCFO的な観点を持ち経営の最適解を導き出す」

スリーエム ジャパン株式会社財務本部 ビジネスカウンセル

経理・財務最前線

25超の事業部門の損益管理を担う

米国ミネソタ州に本拠地を構え5万5000種を超える製品を擁する3M。その日本法人であるスリーエムジャパンには25を超える事業部がある。

その財務本部は経理財務、ビジネスカウンセル、監査の3チームに区分されているのが特徴的だ。ビジネスカウンセル統轄部長の松藤大輔氏によれば、「経理財務と監査の機能に関しては、ほかの企業と変わらないと思います。前者は決算、資金管理など。後者はコンプライアンスの徹底。珍しいのはビジネスカウンセルの機能。管理会計をメインとし、事業部と一緒になりビジネス支援を行うチームです」。

もとより多種多様な事業を擁する同社である。大きなビジネスグループのみを見てもインダストリアル、ヘルスケア、コンシューマーなど5つに及び、事業部は25を超え、さらに細分化すればプロフィットセンターは200弱を数え、しかもそれぞれが異なる事業形態を持つ。故に「個別の損益管理が必須」。ビジネスカウンセルは、いわば事業部付きの「CFO」なのだ。

「損益の結果を報告するに留まらず、将来の見通しを立て目標とする業績を達成するための支援を行うのも我々の機能です。事業自体も市場も刻々と変わるなかで売り上げをどう伸ばし、利益を上げ、リソースをどう配分するか。これを各事業部と一緒になって考えていきます。当社は米系企業、ステークホルダーが求める財務成績を毎期しっかりデリバーする意識が強い。そこから生まれた機能ですね」

メンバーのバックグラウンドも多彩だ。管理会計に精通した者もいれば、経理からきた者、事業部門からきた者、他社から来た者もおり一様ではない。「ダイバーシティを意識的に進めています」と松藤氏は言う。

「事業部門が細分化しているため、それぞれにメンバーをアサインするのは難しいものの、強みが異なるメンバーを集め、横で連携するよう努めています。一方で事業ごとにビジネスモデルがまったく異なるので、ある程度決まった事業部門を担当するなかで成長していくのが1つのキャリアパスです。あるいはビジネスカウンセルのファンクションの一つとして持っているFP&Aとしてスキルを高めていく、“製造”を軸に財務支援を行うマニュファクチャリングカウンセルとしてキャリアも積む、またビジネスカウンセルから経理財務や監査へといったパスもあります」

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Profile

スリーエム ジャパン株式会社 財務本部 ビジネスカウンセル ビジネスカウンセル統轄部長 松藤 大輔

ビジネスカウンセル統轄部長松藤 大輔

まつふじ・だいすけ/1993年、一橋大学商学部経営学科卒業後、住友スリーエム(現スリーエムジャパン)入社。原価部からキャリアをスタート。米国本社駐在を経て、事業部門マーケティング、経営企画などを経験。2015年7月より現職。ミネソタ州立大学メトロポリタン校MBA取得。

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