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Accountant's magazine vol.31

-アカウンタンツマガジン-
2015年08月01日発行

会計士の肖像

「お客さまの困りごとに、的確かつスピーディに解を出す。それがビジネスの本質であり、"プロ"というものである」

中央綜合グループ
CEO根岸 良子

会計士の肖像

早くから発揮されていた強いアイデンティティー

「公認会計士になる」――そう決意したのは25歳の時。電機メーカーに勤めていた頃に、仕事を介して知ったプロフェッショナルな世界に魅せられた根岸良子は、迷わず新たな道を踏み出した。もとより敷かれたレールを好まず、何事も自分で切り開いていく性分である。得た資格をパスポートに、存分に働き、そのキャリアを磨き上げてきた。独立してまる30年。根岸の事務所は、財務・金融を幅広くカバーするコンサルティングファーム「中央綜合グループ」へと成長。顧客の満足と幸せを徹底的に追求する姿勢に寄せられる信頼は厚い。基盤にあるのは「ソリューションこそにビジネスの原点がある」という、根岸の確たる信念だ。

一人で何でもする、どこへでも行っちゃうような無鉄砲な子供でした。自転車に乗っては〝遠征〞し、迷子になって帰れなくなるとか、親はいつも心配していたようです。住んでいた埼玉県大宮市は、当時まだ田舎で、自然も豊かだったから、野山を駆けめぐったり、池にザリガニを捕りに行ったり。まるで男の子(笑)。近所のガキ大将と取っ組み合いのケンカもするわで、「弟と逆になればよかったのに」と、周囲からよく言われたものです。

小学生の頃、ベッドタウン化が急速に進んだ大宮には、東京からの転校生が多かったんですよ。新しい子が入ってくると、私はその日のうちに「家どこ?今日遊びに行くから」という調子で押しかけ、すぐに友達になる。それで助かった転校生はいたと思いますが、なかには、来てほしくない子もいただろうなあって(笑)。何かにつけ、とにかく好奇心が強かったんです。

遊んでばかりで勉強とは無縁だったのに、存外に「私って勉強できるんだ」とわかったのは、中学生になり、テスト結果が発表されるようになってから。気づけば、進学校を目指すトップグループに入っていましたが、私、真面目に勉強ばかりしている子たちとつるむのが嫌いで。学科勉強はできなくても、スポーツや絵が得意とか、少しつっぱっているような子と遊んでいるほうが面白かった。それぞれに個性がありますからね。でも、学校の先生は成績順に生徒を評価し、成績の悪い子供に対しては、差別的ですらあった。私は、そういうのが許せなくて、いつも先生に逆らっていました。勉強ができるから可愛がってはくれたけど、私は、さぞ扱いにくい生徒だったと思いますよ。

埼玉県でトップの女子校に進学するよう指導されたが、〝体制嫌い〞の根岸は「先生の言うとおりになるものか」。進学先に選んだのは、当時、同県の共学校で2番目だった県立浦和西高等学校。教師への反発は変わらずで、根岸は少々道を外れた同級生たちの声に耳を傾けながら、存分に遊んだそうだ。

負けず嫌いではあるので、どうせなら東京で一番の高校に行きたいとも考えたんです。それで、東京の中学校で教師をしていた父に聞いてみると、そもそも越境は無理だと。挑戦するものがないと、頑張れないですからね。かといって、人に道を決められるのもいやだし……という感じの選択でした。

今は違うでしょうが、当時の教師は、受け持ちの生徒をいかに偏差値の高い大学に入れるかが勲章のようになっていて、成績だけで白黒つけるような考え方には、やはり反発を覚えました。世間的には道を外れたと映る友達が多かったけれど、なかにはアーティストのような子もいたし、商売センスに長けた子もいる。「そういう点を評価してあげればいいのに」って。私は、彼ら、彼女らの共感者として話を聞き、片や、体制に逆らうということに情熱を注いでいました。斜に構えていたんでしょうね、この頃は向上心もなく、格段の職業観もありませんでした。

高校3年間ずっと遊んでいたから、さすがに成績も落ち目。短期間の受験勉強で、合格したのが青山学院大学だったという志のない話なのですが、ただ、一貫して数学が好きだったので、経営学部を選択しました。大学に入ってからも遊んでばかり。当時の経営学部なんて女性が少なかったし、私、けっこうモテたから(笑)、デートばかりしていました。

4年間続けたのは、喫茶店でのバイトです。これが大変な社会勉強になりました。場所は花柳界の名残をとどめる赤坂で、それこそ芸能人も含め、様々な世界の人たちが訪れる。人間観察を繰り返すうちに、人を見る目が養われたのは確かです。そして、お客さま個々に合った接客をすると、喜ばれ、必ずまた来てくださる。私に仕事をくださるお客さまや、店長に喜んでもらうためには何をすればいいのか。この頃は潜在的だったけれど、顧客満足を達成したいという気持ちが強かったように思います。私の仕事の原点ですね。

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Profile

中央綜合グループ CEO 根岸 良子

中央綜合グループCEO根岸 良子

1953年3月28日
東京都世田谷区生まれ
1975年3月
青山学院大学経営学部卒業後、上場企業の海外事業部勤務を経て、ネミック・ラムダ株式会社(現TDKラムダ)に入社
1979年9月
公認会計士第二次試験合格
1979年10月
アーンスト・アンド・ウィニー(現新日本有限責任監査法人)に入所
1984年8月
公認会計士登録
1984年10月
税理士登録
1985年1月
根岸公認会計士事務所開設
2003年10月
中央綜合税理士法人設立
株式会社中央綜合ビジネスコンサルティング設立
2011年6月
株式会社葵(葵KYOTOSTAY)設立

[主な著書]
『相続贈与・事業承継相談事例集』(銀行研修社)、『こうすればよくなる 診療所経営の手引』(日本経済新聞社)、『改正医療法完全対応 Q&Aでわかる医療法人運営の手引』(日本経済新聞出版社)、『事業承継とM&A 事例にみる親族承継か売却かその選択肢』(銀行研修社)
など多数

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