監査法人の未来を担うエースたち
アーク有限責任監査法人
マネージャー村岡 ひかり
入所後、初めて監査の現場に立った時に感じたのは、試験勉強と実務の違いだった。
「監査はコミュニケーションが大事な仕事だと痛感しました。新人のうちは経理担当の方と話す機会が一番多いのですが、質問の仕方一つで伝わり方が全然違います。優しく対応してくださる方もいれば、新人に厳しい方もいらっしゃる。そのギャップに戸惑う若手は多いですね」
これまで担当してきたクライアントは、製造業、食品、電気機械、人材派遣、ソフトウェア販売業など多岐にわたる。監査の対象企業が変わるたび、ビジネスモデルを一から学び、お金の流れの理解に努める。
「個人的にはサービス業が好きですね。多種多様なサービスが組み合わさっていて『こうやってビジネスが成り立っているのか!』と理解していくプロセスが面白いです」
監査という仕事の面白さについて村岡氏に尋ねると、会計士ならではの特権にも言及した。
「一会社員だと、見える情報は自分の部署周辺に限られると思います。でも会計士は、取締役会で議論されている内容など会社の深いところにある情報に触れられる。しかも新人のうちから複数社を担当できるわけです。ほかの仕事にはない面白さがあると思います」
さらに、監査法人という組織にも、魅力を感じている。
「監査業務のやりがいに加えて、チーム内の役割が比較的定まっているのも魅力の一つです。スタッフ、インチャージ、マネージャー、パートナーと職位が進むにつれて業務が変化し、できる仕事の範囲が段階的に広がっていきます。チーム内の一個人からチームをまとめ上げていく存在へと求められる役割が変わっていく。その変化が面白くもあり、難しくもあります。具体的には、自分で手を動かす仕事から、人を動かし、チームとして成果を出す仕事に徐々に比重が移っていく。その過程で、求められる視点が少しずつ広くなっていることを実感します」
とりわけアークは、会計監査に特化した監査法人だ。
「監査に特化していることは監査法人としての強みであり、弱みでもあるかもしれません。でも私のように監査を軸にキャリアを積みたい会計士には、非常によい環境だと思います。早い年次からインチャージを経験できるのもいいですね。なかには会計士登録後すぐ、監査法人の外に活躍の場を求める人もいますが、私はまだまだ、ここで成長できると感じます」
入所して8年、クライアントとの関係も変化してきた。
「数字のチェックにとどまらず、クライアントから会計処理や開示についてご相談を受け、それに対しきちんとお答えできる機会が増えています。信頼を築けている実感があります」
過去のキャリアにおいて印象深いのは、コロナ禍でのこと。緊急事態宣言下で、監査チームは強制的にテレワークへ移行。村岡氏はインチャージとしてチームを率いる立場にあった。
「ほぼリモートで若手を指導し、進捗を管理しなければならない状況でした。アークに限った話ではないと思いますが、法人全体としても一番苦労した時期だったと思います。心がけたのはコミュニケーションの回数自体を増やすこと、指示をより明確に出すこと。今はテレワークと出社のバランスをとり、双方のメリットを取り入れたチーム運営をしています」
失敗から学んだこともある。
「前年のスケジュールをベースに翌年の日程を組んだのですが、その前年というのが、特別な事情で一部日程を後ろ倒しにした年だったんですね。その事情を考慮せずに同じような日数と人数で日程を組んでしまいました」
監査期間が始まる直前になって想定より期日が早いことが発覚。手が空いているチームや人員に交渉し、なんとか事なきを得たそうだ。
「これがきっかけで、翌年の日程や計画を作成する際は、特別な事情がないか、本当に人数が足りているか、しっかり考えるようになりました」
アーク有限責任監査法人 マネージャー村岡 ひかり
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