The CFO –ニッポンの最高財務責任者たち-
株式会社3ミニッツ
取締役CFO 兼 経営管理部長石倉 壱彦
15年、石倉氏は、広告事業、メディア事業、コマース事業を展開する3ミニッツに取締役CFOとして参画した(アカツキは監査役に)。
「アカツキがIPO直前で、自分もゼロから最高の組織を創りたいと考えていた時に、当社の創業者と出会ったんですよ。創業したばかりの会社でしたが、彼のビジョンに共感でき、自分の思いとマッチしたため、その場で参画することを決めました」
「この事業は〝来る〞」という直感は当たり、マンションの一室からスタートした会社は、現在社員160名を抱えるまでに。「予想以上の拡大スピード」を横目に、石倉氏は2年余りで、一気に組織をかたちにしていった。
「CFOに要求されるのは、組織やルールなど会社の骨格をつくることと、資金調達し、事業成長を加速させること。会計士は、金融系の人に比べて後者が苦手なのですが、僕はここに至るまでにファイナンスの経験を重ねてきました。双方の経験が今の自分の強みになっていると自負しています」
同社の既存事業は急成長が続く。当面の目標は「さらに伸びを加速させ、まずこの業界で勝ち切ること」だ。
「会計士になって13年ほどが経って、ようやく自分の名前と力でやりたい仕事ができるフェーズに到達しつつある」と石倉氏は言う。
「これから先ですか? 経営者を目指すというのも、一つの道だと思います。事業会社で獲得した知識や経験を携えて、監査法人に戻るのも面白いかもしれない。ただ僕はここまで、いい意味で〝ぶっ飛んだ〞経営者と何度も出会ってきました。自分一人では、その発想の範囲でしか仕事できませんよね。そういう枠を超えた経営者の下で、彼らの足りない部分をサポートしつつ、ビジョンの実現に貢献していく。そのスタンスが自分には一番合っているのかなと思ったりもするのです」
若き会計人には、「迷うなら、どんどんチャレンジしたほうがいい」とエールを送る。
「今、大きなビジョンを持った経営者が、次々に会社を立ち上げています。それらの企業の成長フェーズには、優秀なCFOや経営管理人材が不可欠です。ところが、実際にはその人材が足りない。ニーズは大きいのに、皆、消極的なのです。リスクがゼロとは言いませんが、チャンスはそれよりずっと大きい。会計士には優秀な人材が多いのに、もったいないと思います」
株式会社3ミニッツ取締役CFO 兼 経営管理部長石倉 壱彦