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Accountant's magazine vol.26

-アカウンタンツマガジン-
2014年10月01日発行

会計士の肖像

「プロの知識・経験を広く、深く身につけ、人生を豊かな人間性と情熱で生き抜く。それが無限の未来を拓く条件」

谷古宇公認会計士事務所
谷古宇 久美子

初志を貫き、再出発。経営者支援や、若手の育成に日々情熱を注ぐ

開業して20年近く経った96年、谷古宇は再スタートを図る。拡大路線を強く志向するようになった事業パートナーである夫との間にズレが生じ始め、谷古宇は、公私両面において離別する道を選んだのである。それは、「これからをどう生きていくのか」を自らに問うことでもあった。谷古宇を慕うスタッフやついてきてくれた顧客とともに、自らまた荒波に飛び込んでいく。

不動産を核に据えた経営アドバイスをしてきた以上、自分がオフィスを間借りするわけにはいかないでしょ。銀行と交渉して億単位の融資を受け、自社ビルを取得することから始めたんですよ。もう何の後ろ楯もないし、また必死です(笑)。安泰を捨てたのですから、本気で「大変だ」と。

でも、最初の開業時と違って顧問先は26社ありましたし、時間をかけて培ってきた経験とスキルが、私を強くしたんでしょうね。当初からうちの事務所を支えてくださった顧問先、そして、どんなに厳しい仕事でもついてきてくれたスタッフへの恩は、今も決して、片時も忘れていません。

うちは、いわば「駆け込み寺」のようなもの。経営に何かしらの課題を抱えている中小企業が、変わらぬ顧客です。私が大切にしていることは、まず経営者が何を求めているのかを敏感に感じ取ること。

また、新規顧客であれば、経営者に裸になってもらい、人間ドックならぬ“企業ドック”に入っていただくことをお願いしています。正しい資産・負債を認識するとともに、どのような経緯で今に至ったのかを分析し、企業の持つ本来の収益力をしっかり把握することが、関与の始まりです。

会社の状況次第で、それが緊急を要するものであれば外科手術、いわゆる事業再生計画にもとづく再建を行い、そうでなければ、東洋医学的に常に企業体を見守りながら、我々の立場から当該企業が安定して継続発展していくようサポートしていく。そんなやり方ですね。私はずっと、「街の赤ひげ先生」でありたいのです。根っこには、実家の再興を誓った私がいます。結果としてかたちは違いましたが、こういった仕事こそが自分の使命だと、つくづく思うのです。

「私の人生の軸は中小企業にある」。谷古宇の生き方を象徴する言葉だ。一貫した流儀のもと、少数精鋭のチームワークでもって総合的な経営コンサルティングにあたる谷古宇の事務所には、顧問先や金融機関などが今日も相談に訪れる。変わらず多忙な日々を送りながら、今、谷古宇は、次代を担う若手育成にも情熱を傾けているところだ。

開業以来、変わらず顧問先に対して、「毎期しっかり収益を積み上げよ」「税金は社会的コスト。節税はするが脱税はダメ」「金融機関とのコミュニケーションを常に図れ」と、言い続けながら共に戦ってきました。

そのなかで、最近よくあるのが、M&Aの手法を使った会社または事業部門の買収であったり、逆に売却の相談です。前者は時間を買うという観点で、既存事業に相乗効果をもたらす買収であれば、買収先のデューデリから事業計画のチェック、買収のための資金調達も含めてサポートする。後者でいえば、リストラの一環としての売却相談もありますが、昨今は、後継者不在による事業売却の相談も増えてきました。

経営者たちが生きてきた証を、最終的にどのような形で定着させるか……その“決め場”はとても大切です。企業会計の財務諸表だけにとらわれず、経営者の思いを含めた営業権をいかに数値に表し高い評価とするか。そしてもちろん、経営者にとって自分の子供同然である従業員の売却後の処遇を含め、私たちは単なるアドバイスだけではなく、相手との厳しい交渉にも立ち会いサポートしています。

裸一貫で始めて走り続け、家庭や子供たちにも恵まれ、私は本当にいい“舞台”に立てたと思っています。私たち団塊の世代には、リタイアを考えている人も多いですけど、まだこれから頑張らないと。時代の恩恵を一番受けた世代なのですから、もっともっと恩返しをしなければなりません。

今後の私の役割は、いずれ経営者になって日本を支える人材を育てていくことだと思っています。すでに、私のもとには「自分自身を成長させたい」という若者が集まってきており、仲間が増えれば、かつての百億会とはまた違った会ができて、楽しいかもしれません。未来は無限であること、夢の実現のために人間性を磨き、豊かにしていくこと。その大切さを伝えられたらと考えています。一人の“谷古宇久美子”として。公認会計士の資格を取らなければあとがない――そう思って始めた私が、今は肩書を外して生きたいと思っているのですから、人生って本当に面白いですよね。

※本文中敬称略

Profile

谷古宇公認会計士事務所 谷古宇 久美子

谷古宇公認会計士事務所谷古宇 久美子

1948年4月21日
熊本県熊本市生まれ
1971年3月
中央大学商学部卒業
1971年9月
公認会計士第二次試験合格
1971年10月
ピートマーウィックミッチェル
会計事務所(現KPMG)入所
1976年2月
公認会計士登録
1977年5月
千代田区外神田にて、
谷古宇公認会計士事務所設立
1979年5月
台東区台東に自社ビルを取得し事務所移転
1983年9月
若手経営者の会「百億会」を主宰
1989年9月
女性のための模擬株式投資の会
「WINの集い」を主宰
1996年8月
千代田区東神田に自社ビルを取得し事務所移転
1999年12月
CFP(Certified Financial Planner)合格
2001年4月
千代田区神田駿河台に
自社ビルを取得し事務所移転

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