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Accountant's magazine vol.14

-アカウンタンツマガジン-
2012年10月01日発行

経理・財務最前線

「グローバル化する"空の競争"に立ち向かう前線部門から常に頼られる存在を目指す」

全日本空輸株式会社財務部

持ち株会社移行へ。組織の効率化図る

“国際化”の具体策の一つが、アジアの成長を取り込み、あらゆる航空旅客を獲得するためのLCC(格安航空会社)の設立だ。日本初の本格的LCCであるピーチ・アビエーションに続き、エアアジア・ジャパンも、このほど就航を開始した。

殿元氏は、「まずは国内線からスタートし、ゆくゆくはアジアへの展開を目指します。以前は“富士山型”で、一部の富裕層しか存在しなかった中国をはじめとする地域では、近年の経済発展の結果、いわゆる中間層が目に見えて増大しています。その部分の需要に応えることで、収益の拡大を図りたい」と狙いを語る。「ハイエンドのビジネス、プレジャー需要はANA、中間層はLCCという“2つのブランド”の確立」が、新たな時代環境に対応する同社の基本戦略である。
「積極的に外に打って出ようとしたら、当然、仕事もどんどんグローバル化することになります。財務部においても、国際感覚に優れ、対外的な交渉力を持った人材育成が急務だと認識しています」

ところでANAグループは、来年4月に持ち株会社への移行を予定している。
「“2つのブランド”を同時に強化していくわけですから、従来のようにANA本体が子会社を抱えるというやり方ではマネジメントが困難。持ち株会社がグループを俯瞰して戦略を練り、主要な資産を保有し、資金調達機能を持つ。事業会社はそれぞれ生産性向上に努め、その総合力で世界と競っていけるよう、脱皮を図るのが目的です」

国際化同様この点でも、「財務部としても全社的な組織改革への対応を急がなくてはいけない」と強調する。
「例えば、持ち株会社化すれば、内部取引の増加は必至です。そのうえで、いかにグループ全体の間接業務を増やさないようにするのか、我々、財務部オリジナルの仕組みづくりが求められているのです」

ちなみに前述の本社への業務の集約も、持ち株会社移行後の経理・財務組織のあり方を視野に入れたものにほかならない。
「試行錯誤の末に、段階的な機能の集約化は一段落しました。ただ現状がベストとは限らない。今の組織をベースに、さらなる効率化が実現できないか、来春の持ち株会社化に向けて検討を進めているところです」

Profile

全日本空輸株式会社 財務部 常務取締役執行役員 殿元 清司

常務取締役執行役員殿元 清司

1978年、関西学院大学経済学部卒業後、全日本空輸株式会社入社。経理部、IR推進室、企画室などを経て、2009年、取締役執行役員・貨物本部本部長に。12年4月、常務取締役執行役員(IR推進室・財務部担当)に就任した。

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