会計・経理職の転職専門エージェント > 公認会計士とは > アカウンタンツマガジン[Accountant's magazine] > vol.10 > 和田 成史(株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC) 代表取締役社長 公認会計士) - 会計士の肖像
現場で働く会計士の声

Accountant's magazineとは

back
number

Accountant's magazine vol.10

-アカウンタンツマガジン-
2012年02月01日発行

会計士の肖像

「国内外の変化に目を向ければ、資格を生かせる仕事は無限大。夢と勇気を持って、新しい道を探し求めてほしい」

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)
代表取締役社長 公認会計士和田 成史

“三足のわらじ”で猛烈に働き、会社設立。そして、見つけた使命

会計士補の時期は、当時あった第三次試験に向けて、監査法人で実務補習や研修を積むのが常だったが、将来をまだ定めていなかった和田は、別の道筋をとる。同じように会計士を目指す学生への受験指導、システム系のコンサルティング、そしてアルバイト的に監査業務。いずれも声がかりがあってのことだが、和田はいきなり“三足のわらじ”を履いたのである。

平日は自動車部品メーカーにコンサルタントとして入り、夜と土日は大原簿記学校で教壇に立つ。あと、会計事務所を開いた先輩が、監査の仕事を手伝ってくれと。まったく違う分野の仕事ですが、とにかく様々な体験ができたし、人との縁もさらに広がったので、すごくよかったんですよ。めちゃくちゃ忙しかったですけど。学校では月間で40講義をこなした時期もありましたし、ほとんど休みなしです。

それを3年間続けたのですが、面白いし、好きだからできたんでしょうね。もちろん、働いたぶんだけ収入も多かったので、それは、いずれ新しいことに挑戦する際の資金にしようと貯めていました。そして何より、大きな気づきとなったのは、人に感謝されることの喜びです。教えることやコンサルティングは、人から大切な相談を受けて、僕が応え頑張ることで、とても感謝してもらえる。人や社会に貢献したい、強くそう思うようになりました。

貯めた500万円を資本金に、会社を設立したのが80年の12月。まさに、PCが世の中に出てきた時代です。僕は元来理系ですし、漠然とですがPCにフォーカスしたい気持ちはあったのです。たまたま、家の隣に住んでいた東大の先生から「これから世の中は変わるよ。オフコンがなくなってPCの時代になる」と聞いていたことも、背景にありました。その後、インターネットや携帯電話など、世界を変えるものが生まれてきましたが、僕は、PCにその新しい息吹を感じ取ったのです。

社名は「ビック・システム・コンサルタント・グループ」となかなか立派だが、実質は、妻との二人三脚スタートだった。当面はコンサル業に絞っていたが、ほどなくして和田は、学んできた会計とコンピュータを融合させるという命題に立ち向かう。企業の会計業務の合理化を広く進めていくためには、PCに載せられる経済的に優れた汎用ソフトの開発が不可欠。そこに着想した。加えて、従来縁のあったオービックからも資本参加を得て(81年、現社名に変更)、和田はいよいよ走り始めたのである。

会社設立前からのクライアントである部品メーカーで、オフコンによる生産管理システムの構築を提案したのですが、1000万円以上かかるという。それは経理・会計についても同じで、業務には企業ごとのやり方があるから、個別受注生産になってコストが高くなるわけです。安価な会計ソフトができれば、必ずいけると。とはいえ、自己資金500万円では、開発するのは到底無理だと思っていました。

ところが、人間追い込まれると、知恵が出るものです。自然と秋葉原に足が向いたある日、店頭で出合ったのが世界初のPC向け表計算ソフトの「ビジカルク」でした。こんなふうにできるんだ、なんて思いながら帰る途中、水道橋の駅でボーッと考えていたら、頭の中でアルゴリズムが浮かんだんですよ。「あれをベースに、機能を付加すれば売れる!」って。そう、まさに閃きでした。

さっそく、例の隣人である東大の先生のところに「学生を集めてほしい」と頼みに行って、開発にとりかかりました。いわば、日本版ビジカルク。雑誌にも取り上げてもらいまして、その時の中吊り広告には、「バカでも使える」という紹介の見出しが(笑)。それだけ誰にでも簡単に使える画期的なソフトだったということです。この第1号を売り込んだ先が沖電気工業でした。販売額は8600万円。これで、以降の開発資金を確保することができたのです。

このお金と、さらに集めた友人や東大生たちとともに、本格的なソフト開発に入りました。そして、83年に販売開始したのが財務会計ソフト「TOPシリーズ」。奉行シリーズの前身です。受注生産で高価だったソフトを、数十万円で買えるようにできれば、世の中に大きく貢献できる――。夢を抱いて走ってきた、ひとつの成果でした。

ただ、創業期のお金の苦労は常にありましたよねぇ。まだベンチャーファンドなんてない時代ですし。TOPシリーズの販売前、すでに出していた手形3000万円分を落とせないことがわかった時には、父に借金もしました。土地を担保に入れて工面してもらったのですが、「これで何もないからな」と。でも、それで急場をしのぐことができ、ソフトは好調に売れたので、借金はちゃんと返済しましたよ(笑)。

Profile

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC) 代表取締役社長 公認会計士 和田 成史

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)代表取締役社長 公認会計士和田 成史

1952年8月30日
東京都品川区生まれ
1975年3月
立教大学経済学部卒業
1976年9月
公認会計士第二次試験合格
1976年10月
大原簿記学校会計士課勤務
1980年3月
公認会計士登録
1976年6月
税理士登録
1976年12月
株式会社ビック・システム・コンサルタント・
グループ設立
1981年1月
株式会社オービックビジネスコンサルタント
に商号変更
1999年10月
日本証券業協会に株式を店頭登録
2004年3月
東証一部上場

[主な役職]
(社)コンピュータソフトウェア協会(CSAJ) 会長
経済産業省 産業構造審議会ソフトウエア小委員会 委員
(社)日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA) 理事
ITコーディネータ・パートナーズ(ITCP) 副会長
(社)コンピュータ教育振興協会(ACSP) 代表理事
(社)日中協会 評議員
(財)日本・ベトナム文化交流協会 理事

Accountant's magazine
バックナンバー

Accountants_magazineバックナンバー 学生インターン募集中 PARTNERS

掲載企業抜粋(50音順)

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行

ジャスネットの強み

【閲覧無料】会計プロフェッションのヒューマンドキュメント誌「アカウンタンツマガジン」

ジャスネットコミュニケーションズ株式会社プライバシーマーク ジャスネットコミュニケーションズ株式会社は、「プライバシーマーク」使用許諾事業者として認定されています。


ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 職業紹介優良事業者 ジャスネットコミュニケーションズ株式会社は、職業紹介優良事業者として認定されています。


↑ PAGE TOP

© JUSNET Communications Co.,LTD All rights reserved.

新規登録