The CFO –ニッポンの最高財務責任者たち-
株式会社ジーニー
上級執行役員 CFO菊川 淳
ジーニー入社以来、菊川氏はM&AやIRに注力している。23年には米国の広告テクノロジー企業Zeltoを買収したことが話題となった。また管理部門の長でもあり、IFRS導入や、収益認識基準の整理なども行った。今後はプライム市場への上場が一つの目標になる。
「いずれにせよ、私の役割はCFOとして事業を継続的に成長させること。そして投資家からきちんと評価をいただくこと。そのためにファイナンス関連の意思決定の多くを任されているわけです。仕事の面白さもそこにあります。Zeltoの買収額も80億円規模と、グロース市場の上場企業としてはかなり大型ですし、IR情報をリリースすれば、よくも悪くも株価にすぐ反映される。そうしたダイナミックなビジネスの動きを感じられるのが、CFOという仕事の面白さですね」
菊川氏の歩んだキャリアは、CFOとしては少数派かもしれない。大学時代に会計士試験に合格し、監査法人を経て、事業会社でCFOのポストを得る__CFOといったら、そんなキャリアパスを思い描く会計人が多いのではないだろうか。
「でも、どんなキャリアを歩むにしても、CFOのような広い領域をマネジメントするポストを目指すからには、必ず〝足りないパーツ〟が出てくると思うんです。大切なのは、それを柔軟に埋めていく姿勢ではないでしょうか。学生時代に会計士試験に合格して監査法人に勤めた人は、もちろん会計やファイナンスに詳しいと思いますが、エクイティ・ファイナンスや投資家の目線は別に学ばないといけない。私のように事業会社からキャリアを始めた人間は、ビジネスのことは肌で理解できているかもしれませんが、会計の細かい部分はこれからもケアしないといけないと思っています。山登りと同じで、CFOという同じ頂上を目指すにも、いろいろルートがあっていい。学ぶ姿勢さえあれば、一つのルートにこだわる必要はないと思います」
株式会社ジーニー上級執行役員 CFO菊川 淳