熱き会計人の転機
フロンティア・マネジメント株式会社
コンサルティング第2部 兼 コンサルティング第1部シニア・ディレクター 公認会計士白石 良彰
入社後はどんな業務を?
白石最初の2年は製造業向けのコンサルを担当し、上司が立てた問いに対し、仮説を考え、検証するという調査・分析業務が主でした。ハードな環境に置いてもらったおかげで、大きな成長実感がありました。先ほども言いましたが、会計士の仕事はさほど考えずにできる部分があります。対してコンサルになると「お前どう思うんだ」と何度も問われる。頭の使い方を変えるのに苦労しましたが、上司にみっちり鍛えてもらいました。
その後経験を積み、自ら問いをセットして、仮説を立てるように。プラス、プロジェクト全体をリードする役割も任されるようになります。ここでやっと半人前くらいでしょうか。そこから一人前になるためには、クライアントの懐に飛び込み、動かす経験を積むことが重要です。
「クライアントを動かす」というのは、具体的には?
白石あるクライアントとは月に1回、施策の進捗や予算の達成状況などを確認し、対策を考える会議を開いています。意外と会議運営や数字管理が苦手な会社は多く、我々が触媒となって会議を動かし推進力を高めていく。そんな我々の動き方を見て、会議に参加する人たちの動きや考え方が変わります。
これまでで一番面白い仕事ですが、一番ハードルの高い仕事でもあります。でも、上司の背中を見て学んできたことが生かされています。10歳、20歳年上のクライアントの役員に対し、上司が物申しているのを見て、ここまで言っていいんだ、こういうタイプの相手にはこうするんだと学ぶ。そこにはコンサルそれぞれの〝匠の技〞があって、うまいなあ、と。それを真似してアウトプットするのが、成長の秘訣です。〝人たらし〞のスキルみたいなものですね。私もまだまだ勉強中です。
どんな時に、プロの仕事ができていると感じますか。
白石やっぱり、人が変わった、組織が変わった瞬間でしょうか。以前「コンサルが入っても何も変わらないでしょ?」といった雰囲気のクライアントを担当したことがあります。でも半年たって経営者から「君たちのおかげで従業員の目の色が変わった。動きが変わった。費用以上の価値があったよ」と言ってもらえた。こういう案件は自分の記憶に強く残っています。コンサルが提案をしたところで、クライアントが変わらなければ何も意味がない。クライアントを動かして、〝画餅〞で終わらないバリューを出すとことは、プロとしてこだわりたいポイントです。
最後に、若き公認会計士にアドバイスをお願いします。
白石会計士の生き方には大きく2つあると思います。一つは会計士のスキルだけで一点突破して専門家になる。質問に答える、先生みたいなスタイルですね。これはこれでいいと思うのですが、若い人にはもう一つの生き方を模索してほしい。私は、会計士のコアスキルに新しいものを融合することが成長につながると考えています。新しい考え、新しい働き方、異なる文化、なんでもいいのですが、コアスキルを持っている人間だからこそただ染まるだけに終わらず、異物を内在化し、思わぬ変身を遂げられるのではないかと。どちらの生き方も正解だとは思います。でも若ければ若いほど、2つめの生き方に可能性がある。会計士のコアスキルは、変身して新たな可能性を見出すための切符であり、その一つの選択肢として総合プロフェッショナルはいい道だと思っています。
フロンティア・マネジメント株式会社コンサルティング第2部 兼 コンサルティング第1部シニア・ディレクター 公認会計士白石 良彰
フロンティア・マネジメント株式会社コンサルティング第2部長 兼 産業調査部長
白石をクライアントに紹介する際は「こう見えて」という紹介の仕方をよくします。物怖じせず経営サイドに対してもズバズバ思ったことを言う、それでいてきちんと会計士の堅実さを持っている。当社のなかでも逸材の一人です。会計士というと固い、慎重なイメージがありますが、過去の数字を見るだけでは前向きなコンサルはできません。コンサルは、現状を把握したうえで次にどんな戦略をとるべきか、経営にアドバイスをするのが仕事。もちろんそこには数字の裏付けが必要で、会計士のスキルも生かせるのですが、それだけでは足りない。事業と戦略を理解し、アドバイスができる能力が肝要です。その点、白石の成長は想像以上です。ここ3年ぐらいは「会計士の資格を持っているから」という理由でアサインした案件はありません。それだけコンサルタントとして成長したということです。足りないものは経験だけ。謙虚さを持ち続けながら、さらに経験を積んでほしいと思います。