熱き会計人の転機
株式会社メルカリ
常勤監査役 公認会計士福島 史之
現在の担当業務について教えてください。
福島入社当初は、一から内部統制の構築を行いました。社内規定にあるべき項目がない、など必要最低限の事項に対する不足を洗い出し、一つひとつ解決してきました。
最近では、構築してきた内部統制が適切に機能しているか、独立した立場から評価しています。また、リスクの発生可能性や、大きさを見て優先順位づけして提示する、センサー的な働きもします。必要に応じて、監査法人側が求めていること、会社側が考えていることを翻訳して伝え、双方のコミュニケーションを円滑にする役割も担っています。そのなかで、私が常に心がけていることは、話を聞く際にファクト=事実とオピニオン=意見の違いを明確にすること。そして、こちらが伝える時は、なぜその話をするのか必ず説明すること。互いに理解し合うことで、協力して当社を成長させていくことができると考えています。
どんなところに仕事のやりがいを感じますか?
福島会社と並走しながら、何かあれば体を張ってブレーキを踏むのが私の役割です。評価されにくい仕事ではありますが、会社にとってのリスクを把握し、転ばぬ先の杖として貢献できることにやりがいを感じます。
また、社内を見ていると、社員一人ひとりでリスクを感じるポイントが違うということがわかります。それらに対する不安を受け止め、どんな改善ができるかフィードバックしたり、対処法をアドバイスしたりすることで、社員の安心した表情が見られた時は嬉しいですね。
これからの目標は?
福島たびたび感じるのは、公認会計士監査、監査役監査にかかわらず、監査が日本ではあまり重要視されていないということ。結果として重大な不祥事を未然に防止できず、監査制度に対する信頼が揺らいでいると感じています。しかしながら、よく見ていただければわかるように、懸命に監査を行っている会計士や監査役もたくさんいらっしゃいます。実情を正当に評価していただけるよう、私自身も会社のみならず業界全体の底上げに寄与したいと思います。
若き公認会計士にメッセージをお願いします。
福島幅広く学習することを意識されるといいと思います。会計・監査基準にばかりこだわりすぎたり、ビジネスばかり詳しかったり、では実効的な監査はできません。両方をバランスよく勉強し、知見を広げ、適切な答えを引き出せる人材をぜひ目指してください。
株式会社メルカリ常勤監査役 公認会計士福島 史之
株式会社メルカリ
弊社が必要としていたのは、会計・法律の知識や事業経験はもちろんのこと、私たちと似たセンスを持つ監査役。まさに、福島は専門性を生かしながら、事業への理解を深めようと努めてくれています。例えば、席を経理の隣ではなく、あえてデザイナーの横に置き、皆がどんな会話をしているのか、どんな価値観を持っているのか見聞きする。世代が近く親しみやすい人柄の福島は、周囲の社員にとってもコミュニケーションが取りやすい存在のようです。
今後、さらにグローバル化が進むなかで、福島には海外でも通用する適切な監査役としての能力を発揮していってほしいと思います。現在、海外支社には100名以上の社員がおり、アプリもアメリカだけで2500万以上がダウンロードされている状態。チャレンジングな目標とはなりますが、彼なりのやり方で、監査役の新たなロールモデルとして活躍してくれることを期待しています。