公認会計士「研修出向制度」体験者リポート
株式会社商船三井
経理部 決算グループ 連結決算担当 主任武井 忍
商船三井の社員になって、感じることは?
武井過去の経験、自分の強みを生かしつつ、仕事のパフォーマンスを最も発揮できるとしたら、海運や総合商社だと思っていましたので、この会社に入れたのはラッキーでした。海運業って、政治、経済から気象状態とか、社会の出来事だとか、世の中のありとあらゆる事柄に影響を受けるので、みんなとても視野が広いんですよ。話をしているとエキサイティングだし、とても勉強になります。
仕事の面では、以前事業会社にいたとはいえ営業部門でしたから、大きな会社の決算業務がどのように進んでいくのかには、大いに興味を覚えました。とにかく日々新しい発見の連続で、出向は正解だったと改めて感じています。
会計士資格を持つ社員として、どのようなスタンスで仕事に臨んでいますか?
武井当社は総勢40人ほどの経理部のうち、20人が決算グループに属していて、僕は連結決算を担当しています。
僕に期待されているのは、やはり会計の専門知識を生かしてみなさんをフォローすること。そのことを常に意識して、仕事に取り組むようにしています。事業部門の人からもけっこう質問をいただくんですよ。そういうものに対しても、できるだけていねいに対応するよう心がけています。
出向して1年経ちましたが、自己評価は?
武井偉そうなことを言っても、まだ評価できる状況ではないですね。正直、この1年は企業の中身を知るだけで精一杯でした。海運業には特殊なビジネスのやり方がありますし、特有の用語だとかもある。会計もほかの業種とはちょっと違うので、それらを頭に入れるだけでも大変でした。
「みなさんをフォローする」と言いましたが、一つひとつの質問に答えていくうちに、だんだん会社の全体像や、やりたいことが見えてくるという感じがします。いずれにせよ、これからもまだまだ勉強だと思っています。
今後の目標と、あとに続く人たちへのメッセージをお願いします。
武井会計制度の問題なども見据えながら、残る出向期間、商船三井の経理マンとして大いに貢献したいですね。そのことが、会計士としてのスキルアップにもつながると確信しています。
僕から見ると、新卒で監査法人に入って、そこから事業会社に出向というのは、けっこう勇気がいるのかなという気もします(笑)。ただ、かけがえのない経験を可能にする制度であることは間違いありません。会計士である以上、監査の能力をしっかり身につけるのは当然。そのうえでどうしようか迷っているような人には、ぜひとも挑戦してほしいと思います。
株式会社商船三井経理部 決算グループ 連結決算担当 主任武井 忍
株式会社商船三井経理部長兼 新会計システムプロジェクトグループリーダー
海運業はゼネラリストが求められる職種なので、総合職に関しては、3、4年ごとのジョブローテーションを採用している。本来、ある程度の専門性が求められる経理部門も例外ではなく、コンスタントに人間が入れ替わる。そんな中、特にここ数年、会計制度そのものを含めた企業会計をめぐる環境変化が激しく、不安を感じないと言えば嘘になる。専門知識に長けた人間に経理に座ってもらうことは、他の企業に比べても大きな意義がある。出向期間が3年というのも、今述べた当社の事情にフィットするものだ。
武井君には、この1年間、決算業務の核として機能してもらい、大変助かった。それだけではなく、彼の力を借りることで、異動する人が残していった過去の外部監査の要点を理論的、体系的に整理し直すことができた。この制度を利用して、今年の7月に2人目を受け入れたが、いい人材がいれば今後も継続的に受け入れたいと思う。