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「「凡事徹底」の姿勢を貫きつつ急成長を"先手"で支え、新しい経理のかたちを築く」
株式会社メドレー Accounting & Tax室
経理・財務最前線
キヤノン株式会社経理本部
長島氏自身、事業本部や工場、海外、本社部門と様々なポストを経験するなかで、ビジネスマインドを磨いてきた。仕事のやりがいも、課題発見、課題解決のなかに見いだしている。
「昔から『気がついたら自分でやれ』というような雰囲気がある会社です。課題を見つけるだけでは〝評論家〞で終わってしまいます。すると『お前はどうしたいんだ』と怒られるわけです(笑)。そうやって自分の頭で考えるところに、仕事の面白さがあります。会社規模が大きくなると希薄になる部分かもしれませんが、経理パーソンとして忘れてはいけない」
この先も、新たな課題が待ち受けている。事業ポートフォリオの大転換にしても、その手段は総額1兆円ともいわれるM&Aだ。しかし、新たにグループ入りした事業会社とのコミュニケーションは、そう簡単ではないだろう。
「内部で育った事業であればコミュニケーションの仕方もわかりますが、たとえば海外の会社が相手だと、そう簡単にはいきません。PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)において、キヤノンの良さや相手の会社の良さ、仕事の進め方などを理解し、融合することはこれまでにない課題。しかし、これでまた仕事が面白くなるともいえます」
経営層から経理に期待されるものは多い。キヤノンはキャッシュフロー経営を標榜し、無借金経営を続けていた。それをあえて崩してまでの、今回のM&A攻勢なのである。
「利益優先、借入金を返済しながら将来の投資に備える体制を盤石にしてほしいというのがトップからの要請です。もちろん経理だけで実現できるものではありません。事業の利益あってこそですが、利益に対する感度を高めて仕事をするように、ということだと理解しています。キャッシュフローは利益から生まれるもの。その目線を忘れず、経営に貢献する経理でありたい。これまでもずっとそうでしたし、これからも、事業ポートフォリオがどう変わろうと、キヤノンの経理として変わらない部分だと思います」
執行役員 経理本部副本部長長島 和彦
ながしま・かずひこ/1985年、一橋大学商学部卒業後、キヤノン株式会社入社。97年、キヤノンドイツ出向。2006年、周辺機器本部課長。10年、経理本部グローバル経理統括センター部長。16年、経理本部財務経理統括センター所長。17年、執行役員就任。18年、経理本部副本部長。