会計・経理職の転職専門エージェント > アカウンタンツマガジン[Accountant's magazine] > vol.52 > 八田 進二(大原大学院大学 会計研究科 教授・博士) - 会計プロフェッションによるコラム「Accountant's Opinion」
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Accountant's magazine vol.52

-アカウンタンツマガジン-
2019年02月01日発行

会計プロフェッションによるコラム「Accountant's Opinion」

「2019年が、"監査の危機"突破元年になることを願う」

大原大学院大学 会計研究科 教授
青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

昨年春、ある雑誌で、日本取引所自主規制法人の理事長・佐藤隆文氏(元金融庁長官)と対談した。実は佐藤氏は、このコーナーでも何度か取り上げた東芝の会計監査の“混乱”に絡んで、月刊誌などで「監査法人が出した監査意見が神聖不可侵で、無謬性を伴っていると思い込むのは危険だ」という趣旨の発言をされていた。

“市場の番人”の立場にある人が、監査制度そのものを否定するようなことを言うのを、何もせず見過ごすことはできない。私はすぐさま別のメディアから依頼されたインタビューに答え、「(監査が信用できないというなら)投資家や株主は何を信用すればいいのか」と反論した。

ただし、私は佐藤氏と個人的な対立関係にあるわけではなく、むしろあるべき監査の方向性に関しては、ベクトルが一致すると感じている。そこで、「一度論点整理をしませんか」と声を掛けて、実現した企画だった。

話の中心は、「監査人の説明責任」になった。「神聖不可侵」発言について、佐藤氏は「そうなってしまうと議論ができなくなり、(監査人が)説明責任を果たさなくてもいい世界になってしまう」「一般的には監査意見が正しいものであり、信頼できるという前提の下で市場参加者は動いている、という基本認識をベースにした注意喚起だった」と述べておられる。そうであれば、異論のあろうはずがない。

東芝の監査では、原子力事業にかかわる巨額損失の発覚に伴い、監査法人が「限定付適正意見」を出しながら、具体的な損失額を明らかにしていなかった。なぜ“不適正”でなく“限定付”にしたのかの説明もないことが事態の混乱に拍車をかけ、ひいては監査の信頼性を大きく失墜させたのである。

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大原大学院大学 会計研究科 教授 青山学院大学 名誉教授  博士(プロフェッショナル会計学) 八田 進二

大原大学院大学 会計研究科 教授青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得。博士(プロフェッショナル会計学・青山学院大学)。青山学院大学経営学部教授、同大学院会計プロフェッション研究科教授を経て、名誉教授に。2018年4月、大原大学院大学会計研究科教授。日本監査研究学会会長、日本内部統制研究学会会長、金融庁企業会計審議会委員等を歴任し、職業倫理、内部統制、ガバナンスなどの研究分野で活躍。

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