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「「凡事徹底」の姿勢を貫きつつ急成長を"先手"で支え、新しい経理のかたちを築く」
株式会社メドレー Accounting & Tax室
経理・財務最前線
凸版印刷株式会社財務本部経理部
積極的な新規事業への参入、経営の多角化に伴い、経理に求められるものも、従来とは変わってきた。
「経営にとってスピードは命。月次の締めを待つのではなく、よりリアルタイムに的確な数字に関する情報を提供することが必要になります。事業部レベルも含めた戦略立案や資金面に対するアドバイスにも力を入れなければ。ただ、限られたリソースをそれに回すためには、効率化も不可欠。先ほどの会計プロジェクトの取り組みもその一環ですが、労務関連など共通する業務を本社に集中させるシェアードサービス化も進めています」
現在、加速させているグローバル化への対応も課題だ。買収したトッパンフォトマスク(米国)、トッパンリーフォン(シンガポール)の大手2社を除く海外事業拠点には、基本的に1社につき1名の経理責任者を送っている。
「現在、約10名の海外駐在を置いています。最長5年でローテーションさせるルールですが、経理メンバーにとってもいい経験になる。今後も新たな会社が立ち上がったら、その都度派遣する考えです」
そうした取り組みを進めるうえでも人材育成が欠かせない。経理の教育研修制度として取り入れているのがFASSである。
「検定の受験対象は、基本的に入社10〜17年目で昇進する『監督職層』で、受講にかかわる費用はすべて会社が負担します」
馬渕隆志経理部課長は「自分の業務に一生懸命になっていると、どうしても知識などに偏りが出てしまいます。FASS検定を受験することで弱点を発見できる。自己啓発のいい機会だと思います」と語る。
「勉強するからには、Bレベル以上を目指せ」(久保薗部長)とハッパをかけているそうだ。
同社には現在、会計士1名、会計士試験合格者3名、税理士1名が在籍する。
久保薗部長は、「監査の前段階で、資格を持った人間がその視点から会計処理を進めるというのは、非常に有意義なこと。会計基準が新しくなった時などにも情報を集める術を知っていて、大変助かります」と言う。
最後に「個人的には有資格者に入ってきてほしい」と話す久保薗氏に、会計士へのメッセージを語ってもらった。
「監査の仕事では、クライアントの経理部だけとの付き合いがほとんどでしょう。事業会社では工場とか営業とか、現場の人たちと直接かかわることになります。必要になるのがコミュニケーション能力。逆にいえばそれがあれば、会計士としてのスキルを生かした、やりがいのある仕事ができると思いますよ」
部長久保薗 到
くぼぞの・いたる/1987年3月、早稲田大学商学部を卒業し、事業会社の営業職として勤務。91年、前勤務先から凸版印刷株式会社へ転職。生活環境事業部で5年、Eビジネス事業部で10年、経理スタッフとして従事。その後、財務本部経理部に移り、3年間、J-SOX対応の業務に取り組む。2012年、同部部長に就任した。