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現場で働く会計士の声

Accountant's magazineとは

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Accountant's magazine vol.35

-アカウンタンツマガジン-
2016年04月01日発行

会計士の肖像

「「日々新たに」の心持ちで、失敗や変化を恐れず今日という日に全力投球する。その連続が、必ず成長をもたらす」

TOMAコンサルタンツグループ
代表取締役 理事長藤間 秋男

監査法人を経て独立。文字どおりゼロからのスタートで猛烈に働く

「まさかの合格」だったから、その先については備えなしで、しばらく呑気に構えていたそうだ。友人から「もう就職活動の時期は終わっているぞ」と言われ、父親の紹介で慌てて入ったのが朝日会計社(現有限責任あずさ監査法人)である。5年間の在籍だったが、藤間は自分らしくパワフルに働き、“基礎体力”を身につけていった。

当時の朝日会計社は部屋制になっていて、それぞれにパートナーがいるというかたちでした。僕は一番大きな部屋に所属し、早々から、住友系を中心とした大手クライアントの監査業務に携わることができた。ただ僕は、本社向きではなかったようで、もっぱら出張要員。地方にあるクライアントの工場監査とか、棚卸しの立ち合いとか、年間200日くらいは地方に出ていたでしょうか。でも、全然苦にはならなかった。その土地、土地に旨いものがあるし、飲めるから楽しいんですよ。この頃、出張すると2000円の日当をもらえたんですけど、まぁ足りやしない(笑)。もとから宵越しの金は持たないタイプだし、仕方ないから、お袋に年中借金していました。数字を管理する監査法人に勤めているのに、「一体何なの?」とよく言われたものです。

昔の会計士って、わりに立場が弱かったんですよ。一度、クライアント側の監査役から「なんで、そんなところまで調べるんだ」と怒られたことがあったのですが、その時、僕の上司は頭を下げていました。今じゃあり得ませんけど、顧客に対して何かを強く進言できる雰囲気はなかった。

それに元来、法定監査の仕事って、お客様に「待たれている」ものじゃないし、「できれば来ないでよ」くらいの話じゃないですか。上場を目指す企業のコンサルティングはすごく面白かったけれど、基本、攻めるタイプの僕には、性分的に合わなかったように思います。監査法人に入った頃から独立を意識していたわけではありませんが、そんな自覚もあって、自分の事務所を構えることにしたのです。

「藤間公認会計士税理士中小企業診断士事務所」と、有するすべての資格を看板に掲げ、開業したのは82年のこと。顧問先も社員もゼロの状態で、父親の事務所に間借りするかたちでのスタートだった。当初の1年間は、会計士としての収入はなかったものの、青年会議所(以下JC)の活動などを介して人脈を広げ、猛烈に仕事することで、藤間は事務所を成長させていく。

親父の司法書士事務所には30人ほどのスタッフがいましたが、当然、会計士とは仕事内容がまったく違うから、お客様を紹介してもらうというわけにはいきません。開業の挨拶状を出しても反応がなく、初年度の売り上げは200万円。それも、会計士としての顧問料ではなく、親父の事務所の経理改善をした仕事で100万円、あとは出版物などの原稿料や講演料です。

細々と始めたなか、最初に仕事をくれたのが家内のおじさんで、顧客第2号は、事務所の1階に入っていた広告会社の社長。ちょうど親御さんから事業承継したタイミングで、僕を新しい税理士として迎えてくださったのです。この社長さんには、今でもごひいきにしてもらっていますが、開業間もない頃に得たご縁、ご恩は、やはり忘れられないものですよ。

親父の事務所規模を超えたいという思いはありました。東京JCと日本JCで理事や委員長を務め、かなり本腰を入れた活動をしたし、仕事のほうでも、時には事務所で寝泊まりしながら懸命に働くという日々です。家庭をないがしろにしてね(笑)。売上高が4億円台にのぼり、社員数が約40名になったのは、開業して10年たった頃でした。

ところが、ここで成長がピタリと止まって、売上高も社員数もそれ以上には伸びなくなってしまった。単純な規模の拡大を目的にしていたわけじゃないんですよ。ワンストップのサービスでお客様に満足いただくためには、優秀な社員を増やし、体制を整えたいと考えていたのですが、どこかではやる気持ちがあったのでしょう。あれこれ対策を打ってみても、一向に成果が出ない。むしろ、社員が長続きしないというスパイラルに陥り、特につらかったのは、新入社員を入れる、幹部が辞めていく、これを繰り返していた時期です。一度、副所長や部長など、頼りにしていた幹部4人が突然退職したこともあり、本当にきつかった。

原因は、すべて僕。トップダウンで「俺が、俺が」とやってきた結果ですよ。きっと独裁者のように映っていたのだと思います。「会社は、社長の器以上には大きくならない」ってよく言うでしょう。この時の苦しみのなかで、僕は「今の自分の器では、これが限界だ」ということを思い知ったのです。

Profile

TOMAコンサルタンツグループ 代表取締役 理事長 藤間 秋男

TOMAコンサルタンツグループ代表取締役 理事長藤間 秋男

1952年8月26日
東京都目黒区生まれ
1975年3月
慶應義塾大学商学部卒業
1976年10月
公認会計士第二次試験合格
監査法人朝日会計社(現有限責任あずさ監査法人)入所
1981年3月
公認会計士登録
1982年12月
藤間公認会計士税理士中小企業診断士事務所開設(現TOMA税理士法人、TOMA監査法人)
2012年1月
TOMAコンサルタンツグループ株式会社設立
2014年2月
第1回会計事務所甲子園準優勝

[主な保有資格]
公認会計士、税理士、中小企業診断士、行政書士、AFP、賃貸不動産経営管理士、M&Aシニアエキスパート、登録政治資金監査人、スキューバダイビング、小型船舶2級、日本さかな検定3級、ほめ達検定3級

[主な著書]
『どんな危機にも打ち勝つ100年企業の法則 老舗企業に学ぶ「儲かる仕組み・人をつくる仕組み」』(PHP研究所)、『1/4は捨てなさい! 今のままなら、来年は倒産しますよ』(ダイヤモンド社)、『「百年企業100選」未来に残したい老舗企業』(共著・東方通信社)、『ヒト・モノ・コトを次代へつなぐ「事業承継の教科書」』(TOMAコンサルタンツグループ著・PHP研究所)など

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