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Accountant's magazineとは

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Accountant's magazine vol.21

-アカウンタンツマガジン-
2013年12月01日発行

会計士の肖像

「会計士という職業には、大いなる可能性がある。それを楽しむには、職域を定めず、全力で仕事に臨むことが大切」

株式会社ACCESS
代表取締役社長 最高経営責任者室伏 伸哉

IPO支援で仕事の醍醐味を知る。そして、体得した経営者感覚

時代はバブル経済のさなか。佳境に入った80年代IPOブームにおいて、青山監査法人の動きは、ほかに比べて早かったという。東京を中心に30名ほどいたIPOコンサルティング部門の活動は勢いづき、室伏もまた、現場でスキルを磨いた。様々な業種を扱うなか、室伏が好んで積極的に“取りにいった”のは、未整備ながら「ものすごく儲かっている会社」。当時、その代表格といえば、消費者金融とアミューズメント企業だった。

担当した案件で多かったのはアミューズメント系で、代表的な案件でいえば、パチンコ・パチスロメーカーの平和や、ゲームソフト開発のスクウェア(現スクウェア・エニックス)の店頭公開です。私は上場コンサルティングの現場責任者を務めましたが、この時代は本当に面白かったですよ。強く印象に残っているのは、やはり平和です。業界第1号の上場となりましたが、1年間で準備したなかなかの力仕事でした。利益的にはまったく問題なかったけれど、業界的にどうしてもグレーなイメージを持たれてしまう。平和自体はメーカーですけど、顧客に当たるホールには換金問題などが絡みますから、「それが反社会的勢力でないことを証明しなさい」とか、そういう面での難しさはありましたね。

オーナー企業の場合、えてしてドンブリなので(笑)、例えば月次決算の仕組みを一緒につくり上げていくとか、並行してガバナンスを整えていくことが重要になりますが、さらに肝になるのは資本政策です。創業者のキャピタルゲインをどれだけ得るか、将来の事業のために資金をどれだけ確保するか。それを考えるのは、経営者とまったく同じ視点に立つということです。通常の監査業務には限りがあって、会社の根っこと付き合えるわけじゃない。でもオーナー企業相手のIPO支援は、まさに一体になれるんです。私自身にとっても“生きた勉強”になりましたし、経営者や幹部と向き合う仕事は、本当にやりがいのあるものです。

青山監査法人に在籍した間、室伏は約30社のIPO支援を手がけた。そして、それら十分な経験を携えて独立したのが95年。IPOコンサルティング部門で共に仕事した仲間と、「ビッグ・アップル公認会計士共同事務所」を開業した。この名称には、「ニューヨーク証券取引所に上場するような会社をつくりたい」という思いを込めたそうだ。

最初は「ニューヨーク監査法人」という名前を考えていたんですよ。ところが申請の際、財務局の審査官が「特殊浴場みたいな名前だからダメだ」なんて言う。地名に由来する法人名はいっぱいあるし、こっちは真面目な気持ちなのに。で、結局、ニューヨークのニックネームにしたんですけど、まぁこれは余談です(笑)。

独立の背景には、2つ理由があります。一つには、青山監査法人の創業者が亡くなったのを境に、所内の空気が大きく変わったこと。IPO支援にあまり積極的じゃなかったPWの本部と方針が合わなくなり、IPO部門の人材がごっそりよそに移るという事態が起きたのです。そうなるまで、内部では揉めていたのですが、その権力争いで私は疲弊したくなかった。私の目的は、会計士としてちゃんとサインすることですから。青山に残る道もありましたが、分別体制の仕事では、その立場になるまでにまだ時間がかかりそうだった。自分でやったほうが早道だろう……それがもう一つの理由です。

独立後、第1号の仕事は、ドン・キホーテの上場。これは、営業して取った案件です。ドンキの原点は「泥棒市場」という店舗ですから、その名前のイメージから大手監査法人は敬遠していたらしいのですが、とはいえ、我々のような小所帯を選んでくださった創業者の安田隆夫さんは、やはり凄いですよ。まだ2店舗しかない頃で、私たちは府中にあった本社にほとんど常駐するかたちで、準備に臨みました。これも1年くらいで上場実現です。

その後も、いくつかIPOコンサルティングを手がけましたが、みんな強烈な個性のあるところばかり(笑)。でも、整っている会社よりずっと面白いし、独特の世界観を持つ経営者たちとの仕事は魅力的です。私が一番大切にしてきたのは、小手先でやらないこと。とにかく“正直に”です。事業家として利益を捉える視点に立ち、状況を正しく共有したうえで「やりましょう!」と手を携える。信頼を得る喜びと、醍醐味を得られる仕事なんですよ。

Profile

株式会社ACCESS 代表取締役社長 最高経営責任者 室伏 伸哉

株式会社ACCESS代表取締役社長 最高経営責任者室伏 伸哉

1959年5月11日
静岡県下田市生まれ
1983年3月
早稲田大学商学部卒業
1983年11月
公認会計士第二次試験合格
1985年4月
青山監査法人入所
1993年4月
公認会計士登録
1995年7月
ビッグ・アップル公認会計士 共同事務所開業
1998年8月
株式会社エイブル入社
1999年11月
株式会社ACCESS入社
2000年4月
取締役就任
2002年3月
常務取締役に就任
2007年3月
最高財務責任者(CFO)に就任
2011年10月
代表取締役社長兼
最高経営責任者(CEO)に就任

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