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Accountant's magazine vol.20

-アカウンタンツマガジン-
2013年10月01日発行

会計士の肖像

「競争相手は世界にいる。"外"で闘える監査法人、会計人をつくっていくことは、今後の日本にとって必須である」

日本公認会計士協会
前会長(現相談役)山崎 彰三

留年したのを機に会計士試験を目指し、一発現役合格を果たす

新しい学生生活が始まったものの、じきに山崎は、大学にはほとんど行かなくなった。最初の2年間は教養課程。高校で学んだことをなぞらえるような授業が物足りなかったのが一つ。加えて、学生運動が熱を帯びた時代で、世の中的に「真面目に大学に行く」というムードではなかった。山崎は、大学に入ってからも続けていた写真撮影や、好きなドキュメンタリー映画にますます熱中するようになっていた。

授業に全然出ていないでしょ。出席点にとても厳しい先生がいて、結果、私は2年の時に留年です。もちろん原因は自分にあるのですが、運悪く厳しい先生に“当たって”、1科目だけ落としてしまった。「なんで俺だけ」とは思ったけれど、このまま時間を無駄にできないなぁと。その時に思い出したのが、「経済学部に入ったのなら、公認会計士の試験でも受けてみろよ」という叔父の言葉です。調べてみたら、順当に、銀行あたりに就職するより面白そうだった。

あの頃、「2000時間勉強すれば受かる」と言われていたから、計算したんですよ。1日8時間、1年やれば2000時間は優に超えるわけだし、しっかり勉強すれば多分受かるだろうって。ただ、普通高校だったから簿記も何もわかっていなかったので、明確な計画は立てました。目標さえクリアになれば、あとは実行するだけ。大学3年目、つまり2年生の時に、幸いにも合格することができました。留年がなかったら、私は普通に銀行とかメーカーに就職していたでしょうから、人生わかりませんよねぇ。

悩んだのは、ここからです。そのまま会計士になるのがいいのか、第二次試験に合格したという札を手に、企業に就職したほうがいいか。というのも、第二次試験に受かっていると、給料が格段にいい会社があると聞いていたから(笑)。その頃、等松・青木監査法人仙台事務所の設立メンバーの一人である津田敏夫先生から、お祝い状が届いたのです。後継を育てたい意味合いもあったのでしょう。合格者を調べて、わざわざ私に手紙をくださった。お会いした際、「この先どうするにしても、実務補習はやっておいたほうがいい」と言われ、私はこの世界に足を踏み出したのです。

1970年、山崎は学生ながら等松・青木の仙台事務所に入所し、実務補習を始めた。当時は「まったく楽なものだった(笑)」そうで、実務補習といっても、拘束されるのは監査クライアントの決算期などの往査だけで、あとはレポートを出す程度。しかし、山崎は気ままに過ごしていたわけではない。大学3年、4年は「本当によく勉強した」。すでに“基礎十分”の山崎にとって、より一層の学びはとても楽しいものだった。

当たり前ですが、会計学でも監査論でも教授の教えることが実によく理解できる。すると、ますます面白くなるんですよ。興味あるゼミを積極的に受け、自分でもAICPA(米国公認会計士協会)のモノグラフを読み、それを裏打ちするための勉強をしたりね。第二次試験に受かってからのほうが、勉強したと思います。新しいことを知るのは楽しいし、好きなんです。アメリカの会計学と日本の会計学、その差がよくわかったし、この時期に学び得た知識が、のちのブラジル赴任や今に生きています。

このまま会計士としてやっていこう。そう決めて、大学を卒業する際に「東京事務所に移りたい」と希望を出し、社会人生活のスタートを切りました。新人の頃は、毎日覚えることに追われていましたが、監査業務は面白かった。クライアントの内部に深く入り、若造ながら普通では触れられないような部分を垣間見ることができるんですから。

それと、机上で学んだ知識と現場との差異を知ることができたのも大きかった。例えば原価計算。それを理論どおりに、きちっと実施できているのは一部上場の一握りの会社であって、日常業務に追われている中堅、中小企業は、そうはいきません。「なるほど、本に書いてあることがすべて通用するわけじゃない」と。また、石油会社の在庫確認に立ち合う時などは、高さが40mもあるような貯油タンクに実際に登って、確認するとかね。考えてみれば、今の会計士たちよりも、私たちはいろんな実地経験ができたように思います。貴重な時期でしたね。

Profile

日本公認会計士協会 前会長(現相談役) 山崎 彰三

日本公認会計士協会前会長(現相談役)山崎 彰三

1948年9月12日
宮城県仙台市生まれ
1970年9月
公認会計士第二次試験合格
1970年11月
等松・青木監査法人
(現有限責任監査法人トーマツ)
仙台事務所入所
1972年3月
東北大学経済学部卒業
東京事務所着任
1974年9月
公認会計士登録
1975年5月
ブラジル・サンパウロ事務所派遣(第1次)
1983年8月
ペンシルベニア大学ウォートンスクール
ウォートン・インターナショナル・アドバンスト・マネジメント・プログラム修了
1984年1月
社員就任
ブラジル・サンパウロ事務所派遣(第2次)
1991年7月
代表社員就任
2010年6月
有限責任監査法人トーマツ退職
2010年7月
日本公認会計士協会 会長就任
(現相談役)

[主な主な役職]
元国際会計基準委員会(IASC)理事会メンバー(日本代表)、元国際会計士連盟(IFAC)理事会メンバー(日本代表)、元アジア太平洋会計士連盟(CAPA)会長、企業会計審議会臨時委員(現)、財務会計基準機構評議員(現)ほか多数

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