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Accountant's magazine vol.1

-アカウンタンツマガジン-
2010年08月01日発行

会計プロフェッションによるコラム「Accountant's Opinion」

第1回「公認会計士はいかにあるべきか」

経済・金融・経営評論家/前金融監督庁(現金融庁)
顧問金児 昭

公認会計士という職業がどこの国をルーツとするのか?ご存じだろうが、答えは英国。産業革命により、あまたの企業が勃興したことに伴って、会計処理業務が増加、複雑化した。新しい経済環境の中で、会社の健全な経営を維持し財産を保全するために、外部から目を光らす役目を担って誕生したのである。その志は高く、尊いものだった。といっても、当初は何の資格があるわけでもないし、ともすれば会社から疎まれる存在だったようだ。それではまずいと、やがて、女王陛下からお墨付きをもらって仕事をする「勅許制」となる。時を経て、さらに多くの会計士が必要になった結果、現在のように試験にパスして資格を得るかたちへと、“進化”を遂げてきたのである。

このように、社会の要請、尊い志を背景に生まれたはずだったが、現代日本の公認会計士(制度)は、残念ながら多くの矛盾を抱える存在になっていると、言わざるを得ない。長く事業会社の経理・財務畑で仕事をしてきた私が一番問題に感じていたのは、会社相手の商売であるにもかかわらず、「会社とはどういうものなのか」をしっかり理解していない若い会計士が多かったこと。対象を深く知らずして、適切な監査などできまい。だが、企業の側は、そんな力量不足は先刻お見通しである。

大企業の場合、5人ぐらいのチームを組んで監査を行うのが普通だと思う。中には、ベテランとともに、駆け出しの会計士が必ず混じっている。そういう人に対しては「監査報酬を支払いながら、実務現場教育を会社が施している」という意識を企業は100%持っている。仕組みを改善する必要性を感じるのだが、いずれにせよ会計士の側は、そういう目で見られていることを自覚しなければならない。すぐにすべてを理解するのは難しいかもしれないが、少なくとも会社の本当の仕事を知ろうとする真摯な努力は不可欠である。

会計士の中には、「会社というものは、悪事を働くもの」という発想で仕事をする人もいる。だが、それはとんでもない誤りである。ほとんどの企業は、適正な利益を上げ、税金を納め、雇用を守るために大変な努力をしている。そういう事実を理解せず、“企業性悪説”に凝り固まる人間ほど、高圧的な態度を示したりする。

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Profile

経済・金融・経営評論家/前金融監督庁(現金融庁) 顧問 金児 昭

経済・金融・経営評論家/前金融監督庁(現金融庁)顧問金児 昭

1936年生まれ。東京大学農学部卒業後、信越化学工業に入社。以来38年間、経理・財務部門の実務一筋。前金融監督庁(現金融庁)顧問や公認会計士試験委員などを歴任。現・日本CFO(経理・財務責任者)協会最高顧問。著書は2010年1月現在で、共著・編著・監修を含めて115冊。社交ダンス教師の資格も持つ。

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