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Accountant's magazine vol.65

-アカウンタンツマガジン-
2022年04月01日発行

会計プロフェッションによるコラム「Accountant's Opinion」

「学校法人のガバナンス改革を、推進し、決して後退させないために」

大原大学院大学 会計研究科 教授
青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

日本大学の前理事長が、大学の取引業者等から巨額のリベートを受け取り、それらの所得を隠して脱税したという悪質な“会計不正”で逮捕、起訴されたという事件は、あらためて私大経営をめぐる構造的な問題を浮き彫りにした。繰り返される不祥事の背後にあるのは、学校法人という組織の呆れるばかりのガバナンス不全である。

そうした状況の打開に向け、2019年12月に文部科学省の「学校法人のガバナンスに関する有識者会議」が設置され、昨年3月に報告書が公表された。さらに7月には、法制化を前提とした改革案の文科大臣への提示を目的とした同じく「学校法人ガバナンス改革会議」が設けられ、12月に報告書をまとめた。私は両会議に委員として参画し、これらの議論に加わってきた。

学校法人の運営には、3つの機関がかかわる。業務に関する最終的な意思決定機関が「理事会」(トップが「理事長」)で、個々の理事の職務執行の監督も行う。予算、事業計画、寄附行為(企業の定款に該当)の変更などについての理事長の諮問機関に位置付けられるのが「評議員会」だ。さらに「監事」が、法人(理事会)の業務、財務状況などの監査を受け持つ。

「改革会議」の報告書のポイントをひとことで言えば、「今は大半を理事会が握る業務執行と監視・監督の機能を、明確に分離する」ということだ。具体的には、理事会の業務執行権限はそのままに、評議員会に最高監督・議決機関の機能を持たせるのだ。

ところが、この報告書が公表されるや、私学関係者から反対論が噴出した。これも端的に言えば、「学外者ばかりの評議員会を理事会の上に置いて“統治”するようなことをすれば、学問の自由も建学の精神も脅かされかねない」という主張である。しかし、今説明したように、我々は理事会の業務執行権限を奪おうなどとは言っていない(そもそも評議員は学外者でなければならないという記述も、報告書にはない)。理事長の暴走を食い止めるためにも、業務の執行権限と、その監視・監督権限を明確に分離するというガバナンスの基本を提言しているにすぎない。

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大原大学院大学 会計研究科 教授 青山学院大学 名誉教授  博士(プロフェッショナル会計学) 八田 進二

大原大学院大学 会計研究科 教授青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得。博士(プロフェッショナル会計学・青山学院大学)。青山学院大学経営学部教授、同大学院会計プロフェッション研究科教授を経て、名誉教授に。 2018年4月、大原大学院大学会計研究科教授。日本監査研究学会会長、日本内部統制研究学会会長、金融庁企業会計審議会委員等を歴任し、職業倫理、内部統制、ガバナンスなどの研究分野で活躍。

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