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Accountant's magazine vol.68

-アカウンタンツマガジン-
2023年01月01日発行

会計プロフェッションによるコラム「Accountant's Opinion」

「あらためて第三者委員会の有効性確保に向けた提言を」

大原大学院大学 会計研究科 教授
青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

以前このコーナーで、企業などが不祥事を起こした際に、外部有識者などによってつくられる「第三者委員会」について、批判的な検討を行った(本誌vol.56参照)。また、2020年4月には、その名も『「第三者委員会」の欺瞞』(中公新書ラクレ)という書物も上梓した。そこでは、「この組織の問題は、多くの場合、出てくる報告書の中身が真相究明にほど遠いばかりでなく、事実上世の中の批判、追及をかわす“禊のツール”として機能していることである」と指摘したのだが、状況は“相変わらず”だ。

委員会に名を連ねることの多い弁護士の所属する日本弁護士連合会は、2010年に「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」を制定した。しかし、その後の変革する状況等も踏まえて社会的な信頼をより高めるためにも、本ガイドラインの見直しは“焦眉の急”といえるだろう。そこで、あらためて第三者委員会の有効性確保に向けた提言をしてみたい。

不祥事が発覚したら、まずは自ら全力で真相究明に努めるのが筋である。第三者委員会は、そうした自浄能力に限界があると判断した末に、選択されるものだ。委員会の設置に当たっては、その前に組織内でどのような対応を行ったのか、十分な説明責任を果たす必要がある。提言の第1は、そういう意味での「設置の意義の明確化」である。

第2は、「委員の適格性の確保」だ。委員に独立性、専門性、倫理性などが欠如していたら、真相究明などおぼつかない。選任プロセスの透明化も含め、厳格な判断が必要だ。

第3に、「社外役員のリーダーシップの発揮」を特に強調しておきたい。不祥事への直接の関与の有無は別に、その体制の下で起こった事案の究明に、社長をはじめとする経営陣が関与したのでは「第三者機関」とは言えまい。社外取締役、社外監査役などの社外役員が、ステークホルダーの代理として、執行部門の影響を受けることなく、委員会の設置から報告書の作成まで主体的な役割を担うべきである。

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大原大学院大学 会計研究科 教授 青山学院大学 名誉教授  博士(プロフェッショナル会計学) 八田 進二

大原大学院大学 会計研究科 教授青山学院大学 名誉教授 博士(プロフェッショナル会計学)八田 進二

慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得。博士(プロフェッショナル会計学・青山学院大学)。青山学院大学経営学部教授、同大学院会計プロフェッション研究科教授を経て、名誉教授に。 2018年4月、大原大学院大学会計研究科教授。日本監査研究学会会長、日本内部統制研究学会会長、金融庁企業会計審議会委員等を歴任し、職業倫理、内部統制、ガバナンスなどの研究分野で活躍。

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