事務所探訪
ベイヒルズ税理士法人
一方、採用については「有資格者はもちろん、異業種からの転職組も歓迎しています」という岡氏。
「有資格者や実務経験のある方を迎えることで、税理士法人としての力を強化し、異業種からの人材や新卒採用で新しい風を入れています。こうすることで、新たな発想が生まれ、組織の活性化を促すのです。顧客企業も様々ですから、それぞれが活躍できるフィールドを用意できると考えています」
MASについても経営コンサルティング的な素養が要求されるため、「向く人材と向かない人材が如実に分かれる」ところ。そのため事業規模拡大は急がないという岡氏。
「ひたすら拡大を目指すとどうしても業務の品質が落ち、いい人材も採用できなくなる。適正規模での拡大を第一に考え、売り上げよりも収益性をいかに高めるかに重点を置いています」
岡氏の念頭にあるのは、やはりニーズに即した最高のサービス。社内にファイナンシャルプランナー、社会保険労務士など、税務以外の専門家を置いているのも「顧客企業を総合的に支援したい」という思いからだ。
「『その件については専門ではないから』とは言いたくない。顧客企業を支援するのは当然ですが、経営者も家に帰れば普通のお父さんかもしれません。そんな個人の生活まで含め、我々が総合的に支援できたらと願っています」
2018年には創業30周年を迎える同社。それまで残る2年を“基盤づくり”の時期とする計画だ。
「MASという当社の武器を磨きつつ、そこに事業承継の支援を絡めることで、より付加価値の高い事務所にしたい。そして当社自身の事業承継の目途も立てたいですね。新人採用に後継者の選定と、後進の育成に努めたいと思っています」
ベイヒルズ税理士法人岡 春庭
香川大学経済学部卒業後、株式会社東芝に入社。10年間勤務の後、横浜市の税理士事務所に転職。6年間の勤務中に税理士資格を取得し、1988年7月、岡税務会計事務所設立。2013年1月、ベイヒルズ税理士法人に組織変更。中小企業診断士、AFP、合気道六段。