事務所探訪
ビズアドバイザーズ株式会社/ビズアドバイザーズ税理士事務所
映画、音楽、ゲーム、スポーツ、イベント、IT関連を中心に、クライアントは200を超えた。
「ただ、エンタテインメントビジネスはあくまでも切り口。クライアントの規模も様々ですし、また、業種も幅広い。我々は“夢”を持っている方々をサポートしたいと思っています」
様々なスキームの構築や管理、コンサルティングを行っていくうえで最も重要な意味を持ち、同社が関与するウェートの高いのが、実は税務である。
「コンテンツファンドにしても、共同製作スキームにしても、出資者に税務上のメリットがあるように、税務上認められた制度を利用して、投資ビークル自体には税金が課されないスキームを組み立てる必要があります。また、コンテンツ製作や販売には数多くの人が携わり、取引も国際的なものとなっているので、法人税、所得税、消費税、国際税務など、幅広く、きめ細かい税の知識がかなり必要になる現場なのです」
プロジェクトを通じて、そうした同社の仕事ぶりを目にした会社の多くからは、その後も継続してエンタテインメント関連の案件の相談はもちろん、M&A、国際税務、そのほか会計、税務関連業務、税務顧問などの依頼を受けるようになるそうだ。
エンタテインメント業界と聞くと、誰もが華やかな世界を思い浮かべるが、「当社はあくまでも会計事務所なのです」と上住氏は言う。
「クリエイティブで曖昧な業界だからこそ、会計・税務の処理に関してはより細かく正確かつ慎重に行うよう、社員に徹底しています。クライアントが『そこまで丁寧にやるんですか』と驚くレベルなんですよ」
業務の拡大に伴い、「特に税務に強い人材を募集中」だ
「クライアントと一緒に事業を育てていく、という前向きな思いを持った人が欲しいですね。日本のコンテンツビジネスの発展の一端を担っている、そんな充実感を持てる会計事務所は、ほかにないと思いますよ(笑)」
“クールジャパン”の推進もあって、ジャパンコンテンツが世界に羽ばたく可能性は、ますます広がっている。
「ITの発達で、資金力を持たない中小企業でも、海外に進出できる環境になっています。今後も“夢”を持った方々をしっかりとサポートできる事務所でありたいですね」
ビズアドバイザーズ株式会社/ビズアドバイザーズ税理士事務所上住 敬一
1992年、成蹊大学経済学部経済経営学科卒業後、プライスウォーターハウスクーパースに入所。東京事務所の国際税務部門にて米国映画ファンドの管理業務に従事。97年より、ロサンゼルス事務所に赴任。国際税務マネジャーとして勤務。2000年、香港の事業会社に移り、同社の香港GEM市場上場、M&Aに従事。02年、ビズアドバイザーズ株式会社を設立し、代表取締役に就任。公認会計士。米国公認会計士。税理士。
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