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「アジア13市場17拠点に事業を拡大し、超急成長。アジアを代表する企業へ!」
AnyMind Japan株式会社
Finance
経理・財務最前線
株式会社VOYAGE GROUPファイナンス本部
ただ「難易度が高い仕事ではありますが、うちのメンバーは面白さを感じているようですよ」と永岡氏は話す。
「スピードだけではなく、活発な事業の創造に伴って常に提起されるイシューをどう会計に反映させていくのか、その解を出すことが我々に要求されています。毎日同じ処理を行うというより、新しいスキームをつくるという感じですね。私自身、非常にやりがいを感じています」
経理、財務というグループ分けはされているものの、「実際の業務は、多分にオーバーラップ」。同時にそうした所属の枠を超え、各メンバーに子会社の担当を割り振っている。
「みんなあそことあそこは私の担当、という意識があるから、本気です。必要に応じて事業責任者とサシで向き合い、時には『この数字を改善するためには、こうしたらいいんじゃないか』と、会計の視点から経営的なレベルの話をしたりもします。それも経理マンならではの醍醐味といえるでしょう」
教育は、OJTが基本。
「新しいことが次々に起こる目の前の事業は、このうえない“教材”でもある。それらに繰り返し対応するだけで、自然に鍛え上げられていくんですよ」
同社は将来的なIPOを視野に入れている。「それに向けた準備と、グローバル化への対応」が、今の課題だという。
「仮にIPOすれば、株主と対話することになります。例えば我々の事業をまったく知らない人たちにも、当社をどう理解してもらうのか。ファイナンスとしても正面から取り組むべきテーマだと思っています。また、現在7つほど拠点を置く海外事業も、今後さらに比重が高まっていくでしょう。法も商習慣も違う世界を可視化し、十分な意思疎通が可能な体制が築けるよう、知恵を絞っていきたい」
ところで同本部のメンバーは、大半が中途入社だ。ただ「中長期な視点に立って、可能性があれば新人を採用し、プロパーとして育てたい」と永岡氏は言う。
「経理マンというと保守的なイメージもありますが、社風を反映して、当社のメンバーは変化にフレキシブルに対応するタイプがほとんど。『前例がない』と聞いて『ならやろう』という人、チームワークを前向きにとらえられる人材が欲しいですね。もちろん公認会計士資格を持った方もウェルカムですよ」
取締役CFO永岡 英則
1996年3月、一橋大学商学部卒業。同年4月、日本初の独立系経営戦略コンサルティングファーム・株式会社コーポレイト ディレクション入社。2000年5月、株式会社VOYAGE GROUPへ転職。同年9月、取締役に就任。05年3月、立教大学大学院ビジネスデザイン研究科修了。現在に至る。