ジャスネットコミュニケーションズでは、メールマガジン「経理の薬」読者のうち、30~50代の約100人に「就職・転職の決め手」について聞きました。転職活動を通じて就職先に惹かれたエピソードなども紹介。「何を基準に会社を選んだのか」「入社後に感じたギャップは何か」を徹底的に深掘りします。
経理転職、その会社に決めた理由は何ですか? 採用担当者が見落としている意外な「入社の決め手」
2026年8月26日 ジャスネットキャリア編集部
目次
■今回の経理転職聞き取り調査について
今回ご回答いただいたのは、経理歴5年以上のベテランが中心となりました。50代以上が全体の約4割を占め、次いで30代が約3割、40代が約2割という年代構成です。経理歴は「5年以上〜10年未満」が最も多く、「10年以上」のベテランも3割以上を占めています。
転職回数は「3回以上」の方が過半数を占めました。「3回」の方が最多でしたが、4回・5回以上の方も含まれるなど、複数回の転職を経験した方が多い結果となりました。
■転職先への入社の決め手は?
複数回答で「直近の転職先への入社の決め手(最大3つ)」を聞いたところ、以下の結果になりました。
| 直近の転職先への入社の決め手を教えてください(最大3つまで選択) | |
|---|---|
| 1位 | 仕事内容・業務の広さ |
| 2位 | スキルアップ・キャリアアップの環境 |
| 2位 | 残業の少なさ・働き方の柔軟性 |
| 2位 | 面接などの選考における印象・対応 |
1位は「仕事内容・業務の幅の広さ」。給与や安定性よりも「何ができるか」「どんな経験が積めるか」を重視する経理パーソンが多いことが見えてきます。
また、「面接などの選考における印象・対応」が2位に入ったのも特徴的です。求人票だけではわからない「この会社で働きたいか」という感覚を、選考プロセスを通じて判断している方が少なくないようです。
自由回答には、面接体験が入社の決め手になったというエピソードが複数寄せられました(後述の「経理転職にちなんだエピソード」もご参照ください)。給与や制度といった条件面だけでなく、「この人たちと働けるか」という人間的な確信が、最終的な意思決定を左右していることが分かる結果となりました。
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■入社後のギャップ、正直どうだった?
「入社前と入社後で思っていたのと違うと感じることはありましたか?」という質問には、回答者の56%が「悪い意味でギャップがあった(期待を下回った)」と回答しました。
| 転職前と入社後で、「思っていたのと違う」と感じたことはありましたか? | |
|---|---|
| 1位 | 悪い意味でギャップがあった(期待を下回った) |
| 2位 | 良い意味でギャップがあった(期待以上だった) |
ギャップを感じた内容(複数回答)で最も多かったのは「社内の雰囲気・カルチャー」(44%)、次いで「上司・同僚との人間関係」(33%)でした。
| ギャップを感じた内容を具体的に教えてください(複数選択可) | |
|---|---|
| 1位 | 社内の雰囲気・カルチャー |
| 2位 | 上司・同僚との人間関係 |
| 3位 | 業務内容・担当範囲 |
入社の決め手で「面接の印象」を重視した方が多かった一方で、実際に入社してみると職場の雰囲気や人間関係にギャップを感じたという声が目立ちました。面接で良い印象を受けても、日常の職場環境はなかなか見えにくいという現実が浮かび上がります。
■転職前にもっと知りたかった情報は?
「転職活動中にもっと知っておきたかった」情報(複数回答)の上位は以下のとおりです。
| 転職活動中、「もっと事前に知っておきたかった」情報は何ですか?(複数選択可) | |
|---|---|
| 1位 | 業務内容・担当範囲 |
| 2位 | 社内の雰囲気・カルチャー |
| 3位 | 経理システム・ツールの環境 |
「業務内容」と「社内の雰囲気」が上位にランクイン。 まさに入社後のギャップとして挙がった項目と重なっており、「知りたかったけど知ることができなかった」情報が、そのままギャップとして顕在化していることがわかります。
また、経理パーソンならではの視点として、「どんな会計システムやツールを使っているか」に対する関心が3位に入ったことも注目です。業務効率や日々の働きやすさに直結するため、入社前に把握しておきたいという意識が高いようです。
なお、「転職活動中はどのように情報収集していましたか」という問いに対しては、「転職エージェントへの相談」という回答が最多でした。担当者から内部情報や職場の雰囲気をヒアリングしたいというニーズが、エージェント活用につながっていると考えられます。一方で、転職サイトだけで完結させている方もおり、情報収集スタイルは人によって異なる様子です。
| 転職活動中、どんな媒体・方法で情報収集しましたか?(複数選択可) | |
|---|---|
| 1位 | 転職エージェントへの相談 |
| 2位 | 転職サイト |
| 3位 | 知人や元同僚からの紹介・情報収集 |
総合型の転職エージェントに比べ、経理職に特化したエージェントは直接経理部門の上席者と長い付き合いをしている担当者が多く、経理部署の雰囲気や仕事内容などを熟知しているケースも少なくありません。
たとえば、
「同僚になるのはどんな人たちなのか」「どんな会計システムを使っているのか」「在宅勤務や残業の有無はどうなっているのか」
などの疑問に答えてもらえることもあります。
求人票だけではわからない詳細な情報を知りたい方は、ぜひ経理職専門のエージェントに相談してみましょう。
■経理転職にちなんだエピソード
自由回答欄には、転職活動にちなんだリアルなエピソードが寄せられました。
「面接の場の雰囲気が、すべてを物語っていた」
面接の場所まで案内してくれた担当者の方の印象がよくて「ここで働きたい」と思いました。面接の中で分からないことを正直に「分からない」と言っても責められることもなかったのが良い印象でした。(30代・IT業界)
「経理部門長の人柄で、働きやすさが見えた」
面接を担当された経理部門長の雰囲気、人柄を見て働きやすそうと感じました。(30代・製造業)
「経営者の人柄と経営方針に惹かれた」
入社の動機は経営者の人柄でした。経営トップが持つ「社員を大事にする経営方針」に惹かれました。(50代以上)
「入社前にチームメンバー全員と会えたことが安心感に」
入社前に経理部門のメンバーと会い、人柄を知ることができたので安心しました。(40代)
「入社してみて初めて実態がわかった」
入社した企業がいわゆるブラック企業だったので苦労しました。貸借対照表の数字も合っておらず、「早く退職したい」と思うくらい大変でした。(50代以上)
エピソードを通じて共通して見えてくるのは、「面接や入社前の接点で、その会社の文化や人柄を見極めようとしている」という姿勢です。そしてその見極めが難しかった場合に、入社後のギャップに直結しているケースが浮かび上がっていました。
■年代別に見る、転職先の選び方の違い
今回の調査では30代と50代以上の回答者が多く、それぞれの傾向にも違いが見られました。
(1)30代は「成長環境」と「面接の印象」を重視
30代の回答者からは、スキルアップ・キャリアアップの環境や、面接での担当者の印象を決め手に挙げる声が目立ちました。 まだキャリアの伸びしろを意識している世代ならではの視点といえます。自由回答でも「面接で分からないことを正直に言っても責められなかった」「経理部門長の人柄で働きやすさが見えた」といった、職場の空気を見極めようとするエピソードが多く寄せられました。
(2)50代以上は「経営者・会社の方針」への共感を重視
一方、50代以上の回答者からは「経営者の人柄」「会社の安定性」を重視する声が多く見られました。 長いキャリアの中で複数回の転職を経験してきた分、給与や条件よりも「この経営者のもとで働きたいか」「この会社は長く続くか」という判断軸が育っているようです。自由回答にも「入社の動機は経営者の人柄だった」という声が寄せられていました。
年代によって何を優先するかは異なりますが、「面接の場で職場の実態をどれだけ見極められるか」が転職成功のカギになるという点は、世代を問わず共通しているようです。
■まとめ:後悔しない転職先の選び方
今回の調査結果から浮かび上がったのは、以下の3つのポイントです。
(1)「何ができるか」で会社を選ぶ
給与より仕事の幅やスキルアップ環境を重視する傾向が明確でした。条件面だけでなく、自分の経理キャリアをどう伸ばせるかを軸に会社を選ぶことが重要です。
(2)面接は「職場の空気」を見抜く場として使う
面接での印象が入社の後押しになる一方、入社後のギャップも大きいことが分かりました。面接では積極的に現場のメンバーと話す機会を求め、日常の職場の雰囲気を確認することが大切です。
(3)「社内の雰囲気」と「業務内容の実態」は事前に深掘りする
知りたかった情報の上位に来るがこの2つ。エージェントを活用して、求人票だけではわからないリアルな情報を集めることが、転職成功のカギになりそうです。
転職を検討中の経理パーソンには、求人票の条件だけでなく「現場のリアル」を教えてくれるパートナーを見つけることが大切です。ジャスネットでは、経理・財務に関する豊富な知識を持つエージェントが、あなたの転職をサポートします。
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