新規登録 求人検索
新規登録

あなたの経理転職の不安を解決!
【お悩み別】心配事を乗り越えて理想のキャリアを実現する方法

写真1

2025年7月30日ジャスネットキャリア編集部

経理職として転職を考えているものの、「本当に転職できるだろうか」「新しい職場で通用するだろうか」といった不安を抱えていませんか? 経理という専門職だからこそ感じる特有の心配事や、転職活動全般に対する漠然とした不安は、多くの経理担当者が共通して抱える悩みです。

実際に、経理職の転職希望者を対象としたジャスネットキャリアの調査では、約8割の人が何らかの不安を感じながら転職活動を行っていることが分かっています。しかし、これらの不安の多くは、正しい情報と適切な準備によって解消することができるものばかりです。

転職への不安は自然な感情であり、むしろ慎重に検討している証拠でもあります。大切なのは、その不安の正体を明確にし、一つひとつに対して具体的な対策を講じることです。

本記事では、経理職の転職で感じがちな不安要素を詳しく分析し、それぞれに対する実践的な解決策をお伝えします。不安を自信に変えて、理想のキャリアを実現するための道筋を一緒に見つけていきましょう!

目次

■ なぜ経理職の転職には特有の不安があるのか

経理職の転職には、他の職種とは異なる特有の不安要素が存在します。その背景には、経理業務の専門性と責任の重さ、そして業界や企業によって異なる業務内容があります。

(1)業務内容の専門性が高い

まず、経理業務は企業の根幹に関わる重要な職務であり、頻繁なミスが許されない仕事です。会社の財務状況を正確に把握し、適切な会計処理を行うことは、経営判断の基礎となる重要な業務です。そのため、「新しい環境で同じレベルの業務ができるだろうか」「前の会社とは違う社内ルールに対応できるだろうか」といった不安が生まれやすいのです。

(2)企業規模による業務の違い

また、経理業務は企業規模や業界によって大きく内容が変わります。中小企業では幅広い業務を一人で担当することが多い一方、大企業では専門分野に特化した業務が中心となります。製造業とサービス業では扱う勘定科目や会計処理も異なります。また、未上場企業と上場企業では、会計基準も違います。

このような多様性があるからこそ、「自分の経験は他の会社でも通用するのか」という不安を感じる人が多いのです。

(3)資格や専門知識の必要性

さらに、経理職は資格や専門知識が重視される職種でもあります。

簿記検定の級数、税理士や公認会計士などの資格の有無、使用できるシステムの種類など、様々な要素が転職の成否に影響します。これらの要素が多岐にわたるため、「自分のスキルレベルは十分なのか」「足りない部分があるのではないか」といった心配が生まれやすくなります。

(4)業務の季節性

経理職特有のもう一つの不安要素は、業務の季節性です。

決算期や税務申告時期など、特定の時期に業務が集中する特徴があり、転職のタイミングを慎重に考える必要があります。「今転職して迷惑をかけないだろうか」「決算を経験していない状態で転職しても大丈夫だろうか」といった、責任感の強い経理担当者ならではの心配事も存在します。

■ お悩みパターン①:スキル不足への心配

経理職の転職における最大の不安要素は、やはりスキル不足への心配です。

この不安が特に大きくなる理由は、経理業務の専門性の高さと、常に変化し続ける会計基準や税制にあります。

【お悩み】

「現在は小規模な会社で売掛金・買掛金の管理と月次の仕訳入力を担当していますが、転職先の求人を見ると『連結決算経験者』『原価計算ができる方』『税務申告書作成経験』などの条件が多く、自分にはとても無理だと感じてしまいます。簿記2級は持っていますが、実務で経験していない分野がたくさんあり、転職活動を始める自信がありません。」

【解決策】

完璧なスキルは必要ありません。ポテンシャル採用を行う企業もありますし、基本的な経理スキルと学習意欲があれば十分です。

まず自分のスキルを「基礎・応用・専門」に分けて棚卸しし、日常業務の価値を再認識しましょう。不足スキルは転職活動と並行して学習し、転職エージェントで客観的な市場価値を確認することが効果的です。

求人票の「必須条件」と「歓迎条件」を区別して読むことも重要です。

また、ITスキルに対する不安も年々高まっています。従来の手作業中心の経理業務から、ERPシステムやクラウド会計ソフトを活用した効率的な業務処理へのシフトが進んでいます。ExcelのVBAやマクロ、データ分析ツールの使用経験なども求められるケースが増えており、これらのスキルがない場合、転職市場での競争力に不安を感じることになります。

【お悩み】

「現在の会社では古い会計ソフトを使っており、Excelも基本的な関数しか使えません。転職先の求人を見ると『SAP使用経験』『VBA・マクロスキル』『Power BIでのデータ分析経験』などが書かれていて、全く分からない用語ばかりです。このままではIT化が進んだ企業には転職できないのではないかと不安です。年齢的にも今から新しいシステムを覚えられるか心配になります。」

【解決策】

ITスキルは入社後に習得可能です。まずは基本的なExcel関数とピボットテーブルをマスターし、無料のオンライン講座でERPシステムの概要を学習しましょう。

完璧である必要はなく、「ITツールを活用して業務効率化を図りたい」という意欲を示すことが重要です。転職エージェントに相談し、IT研修制度が充実した企業を紹介してもらうことも効果的です。

■ お悩みパターン②:年齢による転職への不安

年齢に関する不安は、経理職の転職において非常に多く見られる心配事の一つです。特に30代後半以降になると、「もう転職は難しいのではないか」「若い人の方が有利なのではないか」といった不安を抱く人が多くなります。

しかし、経理職は他の職種と比較して、年齢よりも経験とスキルが重視される傾向があります。経理業務の性質上、正確性と信頼性が最も重要であり、これらは経験を積むことで向上する要素です。そのため、年齢を重ねることが必ずしもマイナス要因になるわけではありません。

実際に、40代や50代での経理職転職も珍しくありません。むしろ、ある程度の年齢と経験を持った経理担当者を求める企業も多く存在します。

特に中小企業では、経理業務全般を任せられる経験豊富な人材を重宝する傾向があります。また、新興企業やベンチャー企業では、IPOに向けた体制整備のために、上場企業での経験を持つシニアな経理担当者を積極的に採用するケースもあります。

【お悩み】

「今年で42歳になりますが、同じ会社に15年勤めており転職経験がありません。求人サイトを見ると『35歳まで』という条件が多く、応募できる求人が限られています。若い人と比べて覚えも悪くなっているし、新しい環境に馴染めるか心配です。この年齢での転職は現実的なのでしょうか。」

【解決策】

経理職は経験重視のため年齢がマイナスになることは少なく、15年の経験は大きな強みです。年齢制限のない求人も多数存在し、マネジメント経験をアピールすることで採用確率が高まります。継続的な学習姿勢を示し、転職エージェントから中小企業やIPO準備企業の求人を紹介してもらいましょう。

■ お悩みパターン③:転職先での人間関係に対する不安

転職における人間関係への不安は、経理職特有の業務環境と密接に関係しています。経理部門は他部署との連携が多く、社内の様々な人とコミュニケーションを取る必要がある職種です。そのため、新しい職場でうまく関係を築けるかどうかが、業務の成功に直結することになります。

経理業務では、営業部門からの売上データの収集、人事部門からの給与情報の確認、総務部門との経費処理の調整など、日常的に他部署とのやり取りが発生します。また、経営陣への報告業務や、監査法人との対応など、様々なレベルの人との関係構築が求められます。これらの関係がうまく構築できないと、必要な情報が得られなかったり、業務が滞ったりする可能性があります。

【お悩み】

「現在の職場は少人数でアットホームな雰囲気ですが、転職を検討している会社は規模が大きく、経理部だけでも10名以上います。新参者として受け入れてもらえるか心配ですし、既存のチームの中に入っていけるか不安です。また、厳しい上司だったらどうしようという心配もあります。」

【解決策】
面接時に職場の雰囲気について質問し、可能であれば職場見学をお願いしましょう。転職エージェントから企業の職場環境について詳しい情報を入手することも重要です。

入社後は聞く姿勢を大切にし、新しいルールを素直に学ぶことで周囲からのサポートを得やすくなります。

■ お悩みパターン④:給与や待遇の変化に対する不安

転職における給与や待遇への不安は、生活の安定性に直結する重要な問題です。特に経理職の場合、現在の収入レベルを維持できるかどうか、転職によって待遇が悪化しないかといった心配を抱く人が多くいます。

経理職の給与水準は、企業規模、業界、地域、個人のスキルレベルなど、様々な要因によって決まります。同じ経理職でも、中小企業と大企業、東京と地方都市では給与水準に大きな差があります。また、上場企業と非上場企業、老舗企業とベンチャー企業でも待遇面で違いが見られます。

【お悩み】

「現在の年収は450万円で、住宅ローンや子供の教育費を考えると、転職で年収が下がるのは困ります。でも、今の会社では昇給もほとんどなく、将来性に不安を感じています。転職で年収アップは可能でしょうか。また、有給の取りやすさや残業代の支払いなど、待遇面が悪くなることも心配です。」

【解決策】

転職サイトの年収診断や転職エージェントで自分の市場価値を把握しましょう。経理職は経験に応じた適正評価を受けやすい職種です。面接時には基本給、賞与制度、福利厚生について具体的に確認し、年収アップの可能性と将来性の両方を検討することが重要です。

■ お悩みパターン⑤:転職活動の進め方への不安

転職活動そのものに対する不安も、多くの経理職転職希望者が抱える悩みです。「どこから始めればいいのかわからない」「効率的な転職活動の方法がわからない」「面接でうまく話せるだろうか」といった、活動プロセス全般に対する不安です。

特に、現在の仕事を続けながら転職活動を行う場合は、時間的な制約もあり、効率的に活動を進める必要があります。決算期などの繁忙期と転職活動の時期が重なった場合、両立が困難になることもあります。「いつから始めればいいのか」「どのくらいの期間がかかるのか」「現在の仕事に支障をきたさないだろうか」といった心配が生まれるのは自然なことです。

【お悩み】

「転職活動は初めてで、何から手をつけていいかわかりません。履歴書や職務経歴書の書き方も不安ですし、面接では何を聞かれるのか心配です。現在の仕事が忙しく、転職活動にかける時間も限られています。効率的に進める方法を知りたいです。」

【解決策】

転職活動は通常2〜3ヶ月程度かかります。まず転職サイトに登録し、経理職向けの履歴書テンプレートを活用して書類を作成しましょう。面接では転職理由、志望動機、自己PRが基本的な質問です。転職エージェントを活用すれば、書類添削から面接練習まで全体的なサポートを受けられ、効率的に活動を進めることができます。

書類作成については、経理職向けの履歴書・職務経歴書のテンプレートや記入例を参考にすることで、効率的に作成することができます。自分の経験やスキルを整理し、転職先企業が求める人材像に合わせてアピールポイントを調整することが重要です。

ジャスネットキャリア

「職務経歴書の書き方」

「経理職のための履歴書・職務経歴書 自動作成ツール」

■ お悩みパターン⑥:現在の職場を辞めるタイミング

転職活動において、現在の職場を辞めるタイミングは非常に重要な判断となります。経理職の場合、業務の季節性や責任の重さから、このタイミングに特に悩む人が多くいます。

経理業務には明確な繁忙期があります。決算期、税務申告時期、予算策定時期など、特定の時期に業務が集中するため、これらの時期を避けて退職することが望ましいとされています。しかし、転職先企業の入社希望時期と、現在の職場の都合が合わない場合、「いつ退職を申し出ればいいのか」「迷惑をかけずに辞めることができるだろうか」といった悩みが生まれます。

【お悩み】

「転職先から4月入社を希望されていますが、現在の会社は3月決算で、まさに繁忙期と重なってしまいます。また、経理は私一人で担当しており、引き継ぎも複雑です。会社に迷惑をかけずに転職するにはどうすればよいでしょうか。競業他社への転職なので、あまり早く伝えるのも心配です。」

【解決策】

就業規則の退職予告期間を確認し、早めに上司に相談しましょう。繁忙期を避けられない場合は、事前の引き継ぎ資料準備と業務文書化でスムーズな引き継ぎを実現できます。

転職エージェントに転職先との入社時期調整を依頼し、双方にとって最適なタイミングを見つけることも重要です。

■ お悩みパターン⑦:転職後の職場になじめるか不安

転職後の新しい職場への適応に対する不安は、転職を検討する多くの人が抱える深刻な悩みです。特に経理職の場合、会社固有のルールや慣習、システムの違いなどがあるため、「新しい環境に馴染めるだろうか」「期待される成果を出せるだろうか」といった心配が強くなります。

経理業務は企業によって大きく異なる特徴があります。同じ売上計上でも、業界や企業の方針によって処理方法が変わることがあります。使用している会計ソフトやERPシステムも企業ごとに異なり、操作方法を一から覚え直す必要があります。「システムの使い方を覚えられるだろうか」「前の会社とは違うやり方に慣れることができるだろうか」といった技術的な不安もあります。

【お悩み】

「新しい職場では今まで使ったことのないERPシステムを使用しており、業界も初めてです。入社してすぐに戦力として期待されているようですが、システムの操作を覚えながら新しい業界の会計処理を学ぶことができるか不安です。ミスをして迷惑をかけてしまうのではないかと心配になります。」

【解決策】

入社前にシステムの基本操作と業界特有の会計処理について情報収集しておきましょう。入社後は学ぶ姿勢を大切にし、分からないことは積極的に質問することが重要です。

完璧を求めず段階的に慣れていき、メンターや相談相手を見つけることで適応がスムーズになります。

■ どのようにして転職への不安を自信に変えるか

転職への不安を完全に消し去ることは困難ですが、適切な準備と心構えによって、不安を自信に変えることは可能です。不安は往々にして「未知への恐れ」から生まれるものであり、情報収集と準備によって大幅に軽減することができます。

(1) 自分自身の強みとスキルを客観的に整理する

まず、自分自身の強みとスキルを客観的に整理することから始めましょう。これまでの経理経験で身につけたスキル、成功した プロジェクト、解決した課題などを具体的にリストアップしてみてください。日々の業務に追われていると気づかない場合がありますが、長年の経験の中で必ず成長していることがあるはずです。

簿記検定の資格、実務で扱った会計処理の種類、使用経験のあるシステム、関わったプロジェクトの内容など、自分の経験を棚卸しすることで、「意外と多くのスキルを持っている」ことに気づくでしょう。この自己分析は、面接での自己PRにも活用できる重要な作業です。

(2)転職市場での自分の価値を正確に把握する

次に、転職市場での自分の価値を正確に把握することが重要です。転職サイトの年収診断ツールを活用したり、経理職専門の転職エージェントに相談したりして、客観的な市場価値を確認してみましょう。多くの場合、自分が思っているよりも市場価値は高いことが分かります。

(3)不足しているスキルを補強する

不足しているスキルについては、転職活動と並行して補強することも可能です。

オンライン講座での学習、資格取得への挑戦、業界セミナーへの参加など、積極的にスキルアップに取り組むことで、自信につながります。完璧である必要はありませんが、学習する姿勢を示すことで、採用担当者にも良い印象を与えることができます。

(4)転職活動のプロセスに慣れる

転職活動のプロセスに慣れることも自信につながります。複数の企業に応募し、面接を重ねることで、徐々に緊張が和らぎ、自分のアピールポイントを上手に伝えられるようになります。最初の数社で思うような結果が出なくても、それは準備不足や相性の問題であり、経験を積むことで改善されていきます。

成功事例や体験談を参考にすることも効果的です。同じような境遇から転職に成功した人のストーリーを読むことで、「自分にもできる」という気持ちが芽生えます。転職サイトのインタビュー記事や、業界の勉強会などで実際の体験談を聞く機会を作ってみましょう。

■ まとめ

最後に、転職は人生の新しいチャプターの始まりであり、成長の機会であることを忘れないでください。不安は自然な感情ですが、それを上回る期待と楽しみを持つことで、前向きに転職活動に取り組むことができます。新しい環境で新しいスキルを身につけ、より充実したキャリアを築くためのチャレンジとして、転職を捉えてみてください。

転職への不安は一人で抱え込まず、家族や友人、転職エージェントなどに相談することも大切です。客観的なアドバイスを受けることで、不安の正体が明確になり、解決策も見つけやすくなります。準備を重ね、サポートを受けながら、自信を持って転職活動に臨んでください。

執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

新着記事一覧

経理のためのコラム集

経理転職に関するカテゴリーごとにまとめたページです。

会計人の人生観・仕事観を紹介「Accountant's Magazine」最新号

「Accountant's Magazine」は、著名な会計プロフェッションにスポットをあて、その人生観・仕事観を紹介。会計・経理分野に従事する人と仕事の将来像を提示する、読者と共に考えるヒューマンドキュメント誌です。今なら新規登録していただくと、「Accountant's Magazine」(WEB版)の全記事を無料で閲覧することができます。

新規登録をしてWEBマガジンを読む(無料)

関連コンテンツ