■すぐ使える会計事務所の志望動機例文8選
まずは、実際に使える志望動機の例文をご紹介します。未経験者向けと経験者向けに分けて、それぞれ4つずつの例文を用意しました。各例文のあとには、なぜこの志望動機が評価されるのかを解説していますので、自分の状況に合わせてカスタマイズしてください。
⑴未経験者向けの志望動機例文
【例文1:営業職からの転職】
私が会計業界を志望する理由は、企業経営を数字の面から支える専門性の高い仕事に魅力を感じるからです。
前職では営業職として3年間勤務し、顧客企業の経営者と接する機会が多くありました。その中で、多くの経営者が財務面での課題を抱えていることを知り、会計の専門知識を身につけて企業の成長を支援したいと考えるようになりました。
御事務所を志望する理由は、中小企業を中心としたきめ細やかなサービスと、従業員の成長を重視する社風に共感したからです。御事務所のホームページで拝見した「クライアント企業と共に成長する」という理念は、私が目指したい会計職のあり方と一致しています。前職の営業経験で培ったコミュニケーション能力と顧客視点でのサービス提供は、クライアント企業との信頼関係構築に活かせると考えています。
また、キャリアチェンジをするために日商簿記2級も取得しました。入社後は税理士資格の取得を目指して、継続的にスキルアップを図っていきたいと思います。
【評価されるポイント】
前職での具体的な経験から会計業界への興味が芽生えた経緯が明確です。また、既に簿記の勉強を開始しているという行動力が本気度の高さを示しています。事務所の理念への共感と、営業経験という差別化要素をうまく組み合わせた志望動機となっています。
【例文2:事務職からのキャリアチェンジ】
前職では一般企業の総務部で5年間勤務し、経理業務のサポートや予算管理に携わってきました。日々の業務の中で、経理担当者が会計事務所と連携しながら決算業務を進める様子を間近で見て、会計の専門家として企業を支える仕事に強い関心を持つようになりました。
御事務所を志望する理由は、未経験者の育成に力を入れていることと、業務の幅広さです。求人情報で拝見した充実した研修制度と、先輩社員によるOJT体制は、会計業界未経験の私にとって非常に心強く感じました。前職での経験では、複数部署との調整業務を通じて、正確性と期限管理の重要性を学びました。また、Excelを使った集計作業や資料作成のスキルは、会計事務所での業務効率化にも貢献できると考えています。入社後は、まず基本的な記帳業務からしっかりと学び、将来的には税務申告まで一通り担当できる人材に成長したいと考えています。
【評価されるポイント】
前職での経理関連業務の経験が、会計事務所の業務にどう活かせるかを具体的に説明しています。未経験であることに対する不安ではなく、事務所の育成体制への期待という前向きな表現が好印象です。Excelスキルという実務的な強みも明示されています。
【例文3:30代でのキャリアチェンジ】
30代という年齢ではありますが、会計業界への転職を決意したのは、長期的なキャリア形成を見据えた結果です。前職ではIT業界でシステムエンジニアとして7年間勤務し、多くの企業の業務システムを構築してきました。その中で、経理システムの導入プロジェクトに携わる機会があり、企業の財務管理の重要性と、会計の専門性の高さに強い興味を持ちました。
御事務所を志望する理由は、IT業界での経験を活かせる環境があることです。御事務所が積極的にクラウド会計の導入支援を行っていることを知り、私のシステム構築の知識と会計の専門性を組み合わせることで、クライアント企業のDX推進に貢献できると考えました。年齢的には未経験での転職となりますが、これまでの社会人経験で培った論理的思考力と問題解決能力は、複雑な税務処理や経営分析にも活かせると確信しています。簿記2級を取得済みで、現在は税理士試験の簿記論の勉強を開始しています。
【評価されるポイント】
30代での未経験転職というハードルに対して、IT業界での経験という明確な差別化要素を提示しています。特に、事務所のDX推進という具体的な貢献方法を示している点が説得力を高めています。既に簿記2級を取得し、税理士試験の勉強を開始している行動力も評価されます。
【例文4:第二新卒での転職】
新卒で入社した小売業で2年間勤務しましたが、より専門性の高いキャリアを築きたいと考え、会計業界への転職を決意しました。前職では店舗管理業務の一環として、日々の売上管理や在庫管理、簡単な収支分析を行っていました。数字を扱う業務にやりがいを感じ、より本格的に会計の知識を身につけたいと思うようになりました。
御事務所を志望する理由は、若手の成長を支援する環境が整っていることです。採用ページで拝見した、20代のスタッフが多数活躍している様子や、資格取得支援制度の充実ぶりに魅力を感じました。前職での経験では、繁忙期の長時間勤務を通じて、タフさと責任感を身につけました。また、多様なお客様への対応経験は、クライアント企業との円滑なコミュニケーションに活かせると考えています。現在、簿記3級を取得し、2級の試験に向けて勉強中です。入社後は一日でも早く戦力となれるよう、積極的に学び、将来的には税理士資格の取得を目指したいと考えています。
【評価されるポイント】
若さゆえの転職理由をネガティブにせず、専門性追求という前向きな動機として表現しています。前職での数字を扱う経験と、接客で培ったコミュニケーション能力という2つの強みを示しています。既に資格取得に向けた行動を開始している点も好印象です。
⑵経験者向けの志望動機例文
【例文5:専門性向上を目指す転職】
現在、会計事務所で3年間の実務経験を積んでおり、法人税務申告から個人確定申告まで幅広い業務に従事してきました。この経験を通じて、会計の専門性をさらに高め、より多様なクライアントサービスを提供したいという思いが強くなり、転職を決意しました。
御事務所を志望する理由は、医療法人や社会福祉法人といった公益法人への専門的なサービスを展開されている点に魅力を感じたからです。現職では主に一般法人を担当しており、公益法人特有の会計処理や税務については限られた経験しかありません。御事務所で専門知識を深めることで、社会貢献性の高い組織の経営支援に携わりたいと考えています。
これまでの経験では、クライアント企業約30社の月次監査と年次決算を担当し、効率的な業務プロセスの構築にも取り組んできました。特に、会計ソフトの活用による業務効率化では、入力時間を従来比30パーセント短縮する仕組みを構築し、事務所全体の生産性向上に貢献しました。将来的には税理士資格の取得を目指しており、御事務所で公益法人の専門知識を身につけることで、この分野のスペシャリストとして成長していきたいと思います。
【評価されるポイント】
現状への不満ではなく、さらなる専門性向上という前向きな転職理由を示しています。担当クライアント数や業務効率化の成果を具体的な数字で示すことで、即戦力としての価値を証明しています。事務所の専門分野と自身のキャリアビジョンが明確に結びついています。
【例文6:規模拡大によるスキルアップ】
個人経営の会計事務所で5年間勤務し、中小企業の月次監査から税務申告まで一通りの業務を経験してきました。現職では所長との距離が近く、丁寧な指導のもとで基礎を固めることができましたが、より大規模で多様な案件に携わることで、さらなるスキルアップを図りたいと考え、転職を決意しました。
御事務所を志望する理由は、上場企業や外資系企業を含む多様なクライアントを抱え、高度な税務業務や国際税務にも対応されている点です。特に、M&A関連の税務アドバイザリー業務は、現職では経験する機会がなく、ぜひ挑戦したい分野です。
これまでの経験では、年間約40社の法人税申告と80件の個人確定申告を担当し、税理士試験は簿記論と財務諸表論に合格しています。また、クライアント企業との良好な関係構築には自信があり、前職では顧客満足度調査で高い評価をいただきました。御事務所の規模とリソースを活かして、より専門性の高い業務に取り組むことで、将来的には国際税務の専門家として活躍したいと考えています。
【評価されるポイント】
現職への感謝を示しながら、より高度な業務への挑戦という明確な転職理由を述べています。年間の申告件数や税理士試験の科目合格という具体的な実績が、経験者としての信頼性を高めています。事務所の特徴を的確に捉え、自身のキャリアプランと結びつけています。
【例文7:ワークライフバランス重視】
会計事務所で7年間勤務し、法人税務から相続税まで幅広い業務を経験してきました。この経験を活かしながら、より効率的な働き方ができる環境で長期的にキャリアを築きたいと考え、転職を決意しました。現職では繁忙期の長時間労働が常態化しており、業務の質を高めることよりも、とにかく件数をこなすことが求められる環境でした。
御事務所を志望する理由は、業務効率化とワークライフバランスを重視する方針に共感したからです。求人情報で拝見した、クラウド会計の積極活用や、繁忙期でも残業時間を抑える取り組みは、私が理想とする働き方と一致しています。
これまでの経験では、中規模法人を中心に年間50社以上の決算業務を担当してきました。また、相続税申告では複雑な案件も多数手掛け、税理士試験は相続税法を含む3科目に合格しています。効率的な業務運営の中でこそ、クライアント企業への提案やコンサルティングなど、付加価値の高いサービスを提供できると考えています。御事務所で長期的に働きながら、税理士資格の取得と、質の高いサービス提供の両立を実現したいと思います。
【評価されるポイント】
ワークライフバランスという転職理由を、単なる労働条件の改善ではなく、質の高いサービス提供のための環境整備という前向きな文脈で説明しています。豊富な実務経験と税理士試験の進捗状況が、即戦力としての価値を証明しています。
【例文8:事業会社からの転職】
上場企業の経理部門で6年間勤務し、連結決算や税務申告、監査対応まで幅広い経験を積んできました。企業内部から経営を支える仕事にやりがいを感じていましたが、より多様な業界や企業規模のビジネスモデルに触れ、会計の専門家として幅広い知識を身につけたいと考え、会計事務所への転職を決意しました。
御事務所を志望する理由は、幅広い業界のクライアント企業を抱え、経営コンサルティングにも力を入れている点です。事業会社では自社の業界知識は深まりますが、他業界の知見を得る機会は限られていました。御事務所で多様なクライアント企業と関わることで、業界横断的な知識と経験を積みたいと考えています。
これまでの経験では、上場企業特有の複雑な会計処理や開示業務、内部統制の構築に携わってきました。また、監査法人との折衝経験や、経営層への財務報告の経験は、クライアント企業への説明力や提案力に活かせると考えています。税理士試験は法人税法と消費税法に合格しており、入社後は会計事務所ならではの実務経験を積みながら、残りの科目合格を目指したいと思います。
【評価されるポイント】
事業会社での高度な経験を持ちながら、さらに幅を広げたいという明確な転職理由を示しています。上場企業での開示業務や監査対応の経験は、会計事務所でも高く評価される強みです。税理士試験の進捗状況も、専門性向上への真剣さを証明しています。
■会計事務所の志望動機を作成する3つのポイント
志望動機を作成する際には、押さえるべき重要なポイントがあります。ここでは、採用担当者に評価される志望動機を書くための3つの核心的なポイントを解説します。
⑴なぜ会計業界を選んだのか
志望動機の出発点として、なぜ数ある職種の中から会計業界を選んだのかを明確に説明する必要があります。単に「数字が好きだから」や「安定しているから」といった表面的な理由では、採用担当者の心には響きません。会計業界を選んだ理由を考える際には、自分の価値観やキャリアビジョンと結び付けて説明することが重要です。
例えば
、「企業の経営を数字で支えることで、日本経済の発展に貢献したい」という社会的意義や、「専門性を高めながら、将来的には独立開業を目指したい」という明確な目標を示し、その理由を添えることで、説得力のある志望動機になります。
また、
会計業界の特徴である継続学習の必要性について、ポジティブに捉えていることをアピールすることも効果的です。
税制改正や新しい会計基準への対応など、常に学び続けることができる環境に魅力を感じるという姿勢は、成長意欲の高さを示す良い材料となります。前職での経験から会計業界に興味を持った具体的なエピソードがあれば、それを盛り込むことで、より説得力が増します。
⑵特定の会計事務所を選んだ理由
会計業界全体への志望理由に加えて、なぜその特定の会計事務所を選んだのかを具体的に説明することが極めて重要です。
事前に企業研究を行い、その事務所の特徴や強み、企業理念などを深く理解した上で、自分の価値観やキャリア目標との共通点を見つけ出しましょう。
例えば、相続税に特化した事務所であれば、「相続税の専門知識を深めて、この分野のエキスパートになりたい」といった形で、その事務所ならではの特徴と自分の成長目標を結び付けて表現します。
事務所の規模感についても言及できます。大手事務所であれば「多様なクライアントと高度な案件に関わることで、幅広い知識と経験を積みたい」、中小事務所であれば「一人ひとりのクライアントと深い関係を築きながら、総合的な業務スキルを身につけたい」といった形で、その規模感の魅力を伝えることができます。重要なのは、どの事務所にも当てはまる一般的な内容ではなく、その事務所だけに当てはまる具体的な理由を示すことです。
⑶自分の強みと事務所への貢献
志望動機では、自分がその事務所にどのような価値を提供できるのかを明確に示すことが必要です。
これまでの経験やスキル、性格的な強みを整理し、会計事務所の業務にどう活かせるかを具体的に説明しましょう。
数字に対する正確性や責任感は会計業務の基本ですが、それだけでは差別化になりません。例えば、営業経験があるなら「営業で培ったコミュニケーション能力を活かし、クライアント企業との良好な関係構築に貢献したい」といった形で、独自性のある強みとして表現できます。
IT関連のスキルも現在の会計事務所では重要視される要素です。「ExcelのVBAを使った業務効率化の経験を活かし、事務所全体の生産性向上に貢献したい」や「会計ソフトの導入支援経験を通じて、クライアント企業のDX推進をサポートしたい」など、具体的な貢献方法を示すことで説得力が増します。未経験者であっても、前職で培ったスキルや経験が会計事務所でどう活かせるかを考え、明確に伝えることが重要です。
■志望動機作成テンプレート
ここでは、志望動機を作成する際に活用できるテンプレートをご紹介します。このテンプレートを参考に、自分の経験や状況に合わせてカスタマイズしてください。
【基本構成テンプレート】
第一段落:会計業界を選んだ理由
私が会計業界を志望する理由は、(会計業界の魅力や意義)です。(前職での経験や気づき)を通じて、(具体的な動機)を持つようになりました。
第二段落:その事務所を選んだ理由
御事務所を志望する理由は、(事務所の特徴や強み)に魅力を感じたからです。特に(具体的な事業内容や方針)は、私が(自分のキャリアビジョン)と一致しています。
第三段落:自分の強みと貢献
これまでの経験では、(具体的な実績や経験)を積んできました。特に(差別化できる強み)は、(事務所での活用方法)に活かせると考えています。入社後は(具体的な目標)を目指して、継続的に成長していきたいと思います。
【チェックリスト】
志望動機を書き終えたら、以下のポイントをチェックしてください。
□会計業界を選んだ理由が明確に書かれているか
□その事務所ならではの特徴を捉えているか
□自分の強みや経験が具体的に示されているか
□ネガティブな表現を避けているか
□具体的なエピソードが含まれているか
□入社後のビジョンが示されているか
□他の事務所に使い回せる内容になっていないか
■志望動機のよくある失敗例とNG例
志望動機を作成する際には、避けるべきNG例があります。ここでは、よくある失敗パターンと、それをどう改善すべきかを解説します。
⑴NG例1:抽象的で具体性がない
悪い例:「会計に興味があり、専門知識を身につけたいと思いました。御事務所で成長したいと考えています。」
改善ポイント:なぜ会計に興味を持ったのか、どのような経験からそう思うようになったのか、具体的なエピソードを加える必要があります。また、その事務所ならではの特徴に触れていないため、どこにでも使える志望動機になってしまっています。
⑵NG例2:前職への不満が中心
悪い例:「前職は残業が多く、給与も低かったため転職を決めました。御事務所では労働環境が良いと聞いたので応募しました。」
改善ポイント:転職理由がネガティブな要因である場合でも、ポジティブな表現に置き換える必要があります。「より効率的な業務運営の中で、質の高いサービスを提供したい」といった前向きな表現に変更しましょう。
⑶NG例3:受け身の姿勢
悪い例:「御事務所で教えていただきながら、会計の知識を身につけたいと思います。」
改善ポイント:教えてもらうという受け身の姿勢ではなく、自ら学ぶ意欲や、既に行動を起こしていることを示す必要があります。「現在簿記2級の勉強中」「入社後は税理士資格取得を目指す」など、具体的な行動計画を示しましょう。
■志望動機を書く際の注意点
志望動機を作成する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを守ることで、採用担当者に好印象を与える志望動機を作成することができます。
⑴具体的なエピソードを盛り込む
志望動機に説得力を持たせるためには、抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードを交えることが重要です。「会計に興味があります」という漠然とした表現よりも、「大学時代のアルバイト先で簿記を学び、月次の売上分析を任されたことで、数字から企業の課題を発見する面白さを実感しました」といった具体的な体験談の方が、採用担当者の印象に残ります。エピソードを選ぶ際は、会計事務所の業務と関連性の高いものを選ぶことが大切です。
前職での経験であれば、予算管理や収支分析、顧客との折衝経験など、会計事務所で活かせるスキルや経験を中心に構成しましょう。また、
困難な状況をどう乗り越えたかという問題解決能力をアピールできるエピソードも効果的
です。
数字を使って具体性を高めることも重要なテクニック
です。「売上向上に貢献しました」ではなく「前年比120パーセントの売上向上を達成しました」といった形で、成果を数値で示すことで、より説得力のある志望動機になります。
⑵ネガティブな表現を避ける
志望動機では、前職や現職に対するネガティブな表現は避けるべきです。「前職の人間関係が悪かった」や「給与が安かった」といった不満を理由にしてしまうと、採用担当者に「同じような不満を抱いて辞めてしまうのではないか」という懸念を抱かせてしまいます。転職理由がネガティブな要因である場合でも、ポジティブな表現に置き換えることが大切です。
例えば、「残業が多すぎた」という理由であれば「効率的な業務運営を通じて、より質の高いサービスを提供したい」といった前向きな表現に変更します。「スキルアップの機会がなかった」であれば「専門性を継続的に高められる環境で成長したい」といった具合です。
現在の職場への感謝の気持ちを示しながら、新たなチャレンジへの意欲を表現することで、誠実で前向きな人柄をアピールすることができます。
■面接での志望動機の伝え方
面接では、書類選考で提出した志望動機をベースに、より具体的で説得力のある説明を行う必要があります。限られた時間の中で効果的に志望動機を伝えるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
⑴結論から始める構成
面接で志望動機を話す際は、結論から始める構成が重要です。まず「なぜ会計業界を選んだのか」「なぜこの事務所なのか」という核心部分を簡潔に述べ、その後で具体的な根拠やエピソードを展開していきます。一方的に準備したスピーチを話すのではなく、面接官の反応を見ながら、相手が知りたいポイントを重点的に説明するよう心がけましょう。
例えば、面接官が業界経験について質問してきた場合は、未経験であることをネガティブに捉えるのではなく、新鮮な視点で業務に取り組める意欲を示すことが効果的です。身振り手振りや表情も重要な要素です。志望動機を話す際の熱意や真剣さは、言葉だけでなく非言語的なコミュニケーションからも伝わります。練習の際は、鏡を見ながら自然で説得力のある話し方を身につけることをおすすめします。
⑵面接でよく聞かれる質問への対策
会計事務所の面接では、志望動機以外にも様々な質問が想定されます。
「なぜ前職を辞めたのか」
という転職理由については、ネガティブな要因があったとしても前向きな表現で説明することが重要です。「より専門性を高められる環境で成長したい」「会計の知識を活かして企業支援に携わりたい」といった成長意欲や社会貢献への思いを中心に構成しましょう。
「5年後、10年後のキャリアビジョンは」
という質問も頻繁に出されます。この質問では、単に「税理士になりたい」というだけでなく、どのような税理士になりたいか、どのような価値を提供したいかまで具体的に説明することが求められます。例えば「中小企業の経営者に寄り添える税理士として、地域経済の発展に貢献したい」といった具体的なビジョンを示すことが効果的です。
⑶他社との使い回しをしない
複数の会計事務所に応募する際、志望動機を使い回すことは避けるべきです。各事務所の特徴や企業理念を十分に研究し、それぞれに合わせたオリジナルの志望動機を作成することが重要です。使い回しの志望動機は、具体性に欠け、その事務所への真剣度が伝わりません。事務所名を変えただけの志望動機は、採用担当者にすぐに見抜かれてしまいます。
効率的に志望動機を作成するためには、基本的な構成や自分の強みの部分はベースとして用意しておき、各事務所の特徴に合わせて内容をカスタマイズするという方法がおすすめです。
■補足;会計事務所を知ろう!
志望動機を作成する前に、会計事務所の仕事内容や特徴を理解しておくことも重要です。ここでは、会計事務所の基本的な情報を簡潔にご紹介します。
⑴会計事務所の主な業務内容
会計事務所の基本業務は、月次の会計処理、決算業務、税務申告書の作成です。クライアント企業から預かった証憑書類を整理し、会計ソフトへの入力を行います。年度末には決算書を作成し、法人税、消費税、地方税などの税務申告も担当します。これらの業務を通じて、クライアント企業の経営を数字の面からサポートする重要な役割を果たしています。
⑵事務所の規模や特徴による違い
大手の税理士法人や特定の業務に特化している税理士法人では、上場企業や大企業を対象とした高度な税務コンサルティングや国際税務、M&Aに関する税務アドバイザリー業務を中心に展開しています。
一方、中小規模の会計事務所では、地域の中小企業や個人事業主を主要なクライアントとして、きめ細やかなサービスを提供しています。また、医療機関専門、建設業専門など、特定の業界に深い知識を持つ業界特化型の会計事務所も増えてきています。
⑶会計事務所で働く魅力
会計事務所で働く最大の魅力は、企業経営の中枢に触れることができる点です。売上高や利益といった経営指標はもちろん、資金繰りの状況や投資計画まで、企業の生の情報に接することで、ビジネスの仕組みを深く理解することができます。
また、クライアント企業の成長を数字で実感できることも、この仕事ならではのやりがいです。特に中小企業のクライアントでは、経営者から直接感謝の言葉をいただくことも多く、自分の専門性が企業の発展に貢献していることを実感できます。
■まとめ
会計事務所への転職を成功させるためには、その事務所で何を実現したいかという明確なビジョンを持つことが重要です。志望動機では、会計業界を選んだ理由、特定の事務所を選んだ理由、自分の強みと貢献可能性の3つの要素を具体的かつ説得力をもって表現する必要があります。
この記事でご紹介した8つの例文やテンプレート、注意点を参考に、自分だけのオリジナルな志望動機を作成してください。抽象的な表現を避け、具体的なエピソードを盛り込むこと、ネガティブな表現をポジティブに変換すること、そして他社との使い回しをしないことが成功のポイントです。
会計業界は専門性が重要視される分野ですが、同時に人とのコミュニケーションが欠かせない職種でもあります。技術的なスキルと人間的な魅力の両方を磨きながら、理想的な会計事務所でのキャリアを築いていってください。志望動機は転職活動の第一歩ですが、それが新しいキャリアの素晴らしいスタートになることを願っています。
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