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経理のプロフェッショナル派遣という選択 ~専門性を活かしたキャリア構築と新しい働き方~

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2025年10月29日 ジャスネットキャリア編集部

経理・会計分野で豊富な経験を持つプロフェッショナルの間で、「派遣」という働き方が選択肢としてあります。

2025年の転職市場では経理職が売り手市場となる中、なぜ優秀な経理人材があえて派遣を選ぶのでしょうか。その背景には、企業の経理業務の高度化・専門化、働き方の多様化、そして従来の正社員では得られない新しい価値があります。

時給2,000円以上の高単価案件も珍しくない経理プロフェッショナル派遣の世界で、どのようにキャリアを築き、専門性を活かしていけるのか。本その魅力と成功の秘訣をお伝えします。

目次

■経理のプロフェッショナル派遣について

経理の転職市場は、近年継続して売り手市場となっています。このような背景の中で、なぜ経理のプロフェッショナルが派遣という働き方を選ぶのでしょうか。

最大の理由は、企業の経理業務に対するニーズの多様化です。従来の経理業務は定型的な作業が中心でしたが、M&Aに伴う企業統合、IPO準備などの業務は 短期集中的に専門家のスキルが必要とされることが多く、正社員よりも即戦力となるプロフェッショナル派遣の需要が高まっています。

また、経理プロフェッショナル自身にとって派遣という働き方には魅力があります。一つの企業に留まることなく、様々な業界や企業規模での経験を積めるため、スキルの幅を広げることができます。さらに、 時給単価が正社員の月給換算よりも高く設定されることが多く 高い収入水準も魅力の一つです。

働き方の自由度も見逃せません。 プロジェクトベースでの働き方により、プライベートとの両立がしやすく、キャリアの選択肢を広げながら、自分の専門性をより深く追求することができます。

■どのような企業が経理のプロフェッショナル派遣を求めているのか

(1)ベンチャー企業

経理のプロフェッショナル派遣を求める企業は、実に多様です。

急成長を遂げるベンチャー企業やスタートアップでは、IPO準備に向けた内部統制の構築や決算業務の高度化が急務となっており、経験豊富な経理プロフェッショナルの力が不可欠です。即戦力となる派遣人材への需要があります。

(2)大手上場企業

大手上場企業においても、M&Aやグローバル展開に伴う複雑な会計処理、新しい会計基準への対応など、一時的に高度な専門知識が必要となる局面で経理プロフェッショナル派遣が活用されます。プロジェクト単位でプロフェッショナルを活用することがあります。

(3)外資系企業

外資系企業においては、本国基準と日本基準の両方に精通し、英語での財務報告書作成能力を持つプロフェッショナルへの需要が特に高く、これらの人材は高単価で採用されることも珍しくありません。

■高単価な経理プロフェッショナル派遣として活躍するには

高単価な経理プロフェッショナル派遣として活躍するためには、 自分の専門分野を明確にし、その分野での深い知識と経験を積むこと が重要です。例えば、連結決算、税務、監査対応、管理会計、国際会計基準、M&A会計、IPO準備など、特定の領域でのエキスパートとしてのポジションを確立することが求められます。

(1)資格取得

資格取得も重要な要素です。日本商工会議所が実施する簿記検定で、転職時にアピールできるのは2級以上となり、1級を所有していると強いアピール材料となります。上級資格として、公認会計士や税理士資格、米国公認会計士(USCPA)、国際会計検定(BATIC)などの取得も大きなアドバンテージとなります。

(2)実務経験

実務経験の質も重要です。年数を重ねるだけでなく、どのような規模の企業で、どのような業務を担当し、どのような成果を上げたかを具体的に説明できることが必要です。

(3)  IT・会計ソフトスキル

IT スキルも現在では必須となります。Excel の高度な機能はもちろん、会計ソフト(SAP、Oracle、勘定奉行など)の操作経験、RPA ツールの活用経験、データ分析ツール(Power BI、Tableau など)の使用経験があると、大きな差別化要因となります。

(4)語学力

語学力も重要な要素です。外資系企業や海外展開を行う企業では、英語での財務諸表作成や海外子会社とのやり取りが求められることが多く、英語での実務経験があると差別化が図れます。

■経理経験者が派遣という働き方を選ぶときの不安を解決

(1)雇用の安定に対する不安

経理の実務経験を持つプロフェッショナルでも、派遣という働き方を選択することに迷いを感じる方は少なくありません。最も大きな理由は、雇用の安定性に対する不安です。正社員と比較して契約期間が定められている派遣は、長期的なキャリアの安定性について心配になるのは自然なことです。

しかし、実際の経理派遣市場を見ると、東京都産業労働局の調査によると、令和4年の派遣元事業所実態調査では 会計事務・一般事務の通算契約期間は1年以上3年未満が多く、経理派遣は長く働ける仕事と言えます。 優秀なプロフェッショナルであれば、契約更新や新しいプロジェクトへの参画機会は豊富にあります。

(2)収入面での不安

収入面での不安を感じる方もいますが、実際には経理プロフェッショナル派遣の時給は一般的な正社員の時給換算よりも高く設定されることが多く、年収ベースで見ても遜色ない場合が多いのが現実です。特に専門性の高い業務では、相当程度高い時給が支給されます。

(3)キャリアパスへの不安

キャリアパスへの不安も挙げられます。「派遣では管理職になれない」「キャリアアップが望めない」といった懸念です。しかし、 現代のプロフェッショナル派遣では、プロジェクトリーダーやチームリーダーとしての役割を担うケースも多く、マネジメント経験を積む機会も豊富にあります。 (ただし派遣労働契約上は管理職権限を持てないため、あくまで「業務リーダー的役割」ではあることに注意が必要です。)

様々な企業での経験を通じて、多角的な視点と幅広いネットワークを構築できることは、長期的なキャリア形成において大きなメリットとなります。

(4)福利厚生に対する不安

福利厚生に対する不安もありますが、現在では派遣会社による福利厚生制度も充実しており、社会保険完備はもちろん、有給休暇、健康診断、研修制度なども整備されています。

そのためには経理・会計専門の適切な派遣会社に登録する必要があります。

■どのように適切な派遣会社を選ぶべきか

(1)経理・会計分野専門である

経理プロフェッショナル派遣として成功するためには、適切な派遣会社の選択が極めて重要です。まず 重視すべきは、経理・会計分野における専門性の高さ です。ジャスネットスタッフでは経理や会計職に特化した人材サービスを提供しており、会計事務所から事業会社まで幅広い派遣先を取り扱っています。また、就業中もキャリアカウンセリングや各種研修制度を通じて継続的なスキルアップ支援を受けることができます。

(2)エージェントが業界に精通している

経理専門の派遣会社では、業界に精通したエージェントが在籍しており、求職者のスキルレベルと企業のニーズを正確にマッチングできます。一般的な派遣会社では理解が困難な、連結決算、税務調整、管理会計といった専門的な業務内容についても、適切なアドバイスと求人紹介が期待できます。

サポート体制の充実度も見逃せません。単に求人を紹介するだけでなく、キャリアカウンセリング、スキルアップ支援、就業中のフォローなど、総合的なサポートが受けられる派遣会社を選ぶことが重要です。

(3)求人の質と量が豊富である

求人の質と量も重要な選択基準です。高単価案件を多く取り扱っているか、大手企業や成長企業の案件があるか、短期から長期まで様々な期間の案件があるかなどを確認しましょう。また、 非公開求人の割合が高い派遣会社は、優良案件を多く抱えている可能性が高い です。

加えて、複数の派遣会社に登録することも有効な戦略です。それぞれの派遣会社が持つ独自の案件にアクセスでき、より多くの選択肢の中から最適な案件を選ぶことができます。ただし、同じ案件に複数の派遣会社から応募することは避け、担当者との信頼関係を大切にすることが重要です。

■どうすれば派遣先企業で高い評価を得られるのか

派遣先企業で高い評価を得ることは、契約更新や単価アップ、さらには正社員への登用機会にもつながる重要な要素です。まず重要なのは、専門知識の深さを実際の業務で発揮することです。 派遣先企業は即戦力を期待して高単価でプロフェッショナルを雇用しているため、期待以上のパフォーマンスを発揮することが求められます。

単に与えられた業務をこなすだけでなく、付加価値を提供することが重要です。例えば、月次決算の早期化や決算書の精度向上、管理資料の充実など、具体的な成果を示すことで高い評価を得ることができます。

コミュニケーション能力も重要な要素です。経理業務は他部署との連携が不可欠であり、営業部門からの問い合わせへの対応、経営陣への報告、監査法人との対応など、様々な場面でのコミュニケーションスキルが求められます。

チームワークを大切にすることも忘れてはいけません。 派遣社員であっても、チームの一員として積極的に貢献し、正社員とも良好な関係を築くことが、長期的な成功につながります。

■どうすれば長期的なキャリアを築けるのか

(1) 自分の専門分野を持つ

経理プロフェッショナル派遣として長期的なキャリアを築くためには、戦略的なアプローチが必要です。 重要なのは、自分の専門分野を段階的に深化・拡張していくこと です。例えば、一般的な経理業務から始まり、管理会計、連結決算、税務、監査対応、M&A会計、国際会計基準と、段階的にスキルを広げていくことで、より高単価で多様な案件に対応できるようになります。

そのためには継続的な実務経験と学習は欠かせません。会計基準や新しい制度への対応、デジタルツールを活用した実務対応など、常に最新の知識・経験をアップデートし続けることが重要です。また、上級資格の取得により、より高度な案件へのチャレンジが可能になります。

(2)複数のキャリアパスを視野に入れる

「派遣として経験を積んだ後、独立してコンサルタントとして活動する」「正社員として企業に転職する」「(税理士資格があれば)会計事務所を開設する」など、派遣経理には様々な選択肢があります。こうした選択肢は、ご自身にとって貴重な財産となります。

■まとめ

経理プロフェッショナル派遣は、現代の働き方やキャリア形成の新しいスタイルを示しています。高い専門性を持つ経理人材にとって、多様な経験を積み、スキルを磨き、そして高い収入を得ながら、自分らしいキャリアを築いていく機会を提供しています。

重要なのは、この働き方を戦略的に活用し、長期的な視点でキャリアを設計することです。適切な準備と継続的な努力により、経理プロフェッショナル派遣は充実したキャリアと豊かな人生を実現する有効な選択肢となるでしょう。あなたも経理のプロフェッショナルとして、新しいキャリアの可能性を探ってみませんか。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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