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経理で長く働きたい女性が、知っておくべきこと。現役エージェントが本音で解説

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2026年5月13日 ジャスネットキャリア編集部

「経理に転職するにはどんな資格が必要?」「結婚・出産後も経理を続けられるか分からない」「ブランクがあっても経理に戻れる?」——経理職で働く女性や、経理を目指す女性から寄せられる相談には、こうした切実な悩みが少なくありません。

今回は、女性の転職支援経験が豊富なエージェントに取材。結婚・出産などライフイベントを見据えたキャリアプランの立て方やブランク後に経理へ復職・再転職する現実的なルート、選択肢を広げるエージェントの活用法などをまとめました。

今回お話を伺ったのは

ジャスネットコミュニケーションズ
エージェント
A・Y

厚生労働省認定キャリアコンサルタント資格 / GCDF(キャリアカウンセラー)
経理職を経て総合型の人材紹介会社に在籍、その後現職。
監査法人、税理士法人、コンサルティングファームを担当後、現在は上場企業から未上場企業まで企業規模問わず事業会社を担当。有資格者から経理未経験の方まで幅広くキャリア相談を行う。

女性にとって「経理職が働きやすい」理由とは?

――「女性にとって経理職が働きやすい」と言われる理由は、どのような点にあるとお考えですか。

大きな理由の一つは、 経理という職種はスキルが可視化されやすい 点にあると思います。女性の場合、出産や育児などのライフイベントによってキャリアにブランクが生じたり、選択肢が限られたりすることがありますよね。そうした場面で、「自分はこれができます」と明確に示せるスキルがあるかどうかは、採用において非常に重要です。その点、経理はスキルを具体的に示しやすい職種であり、それが選ばれやすさにつながっているのではないでしょうか。

例えば、営業事務の場合、企業ごとの業務フローや取扱商品に即した経験が強みとなる一方、その内容が特定の企業に固有であることも少なくありません。これに対し、経理には簿記という共通の基準があり、仕訳の考え方などの基本的な知識や技能は、どの企業においても概ね共通しています。そのため、「経理として何ができるか」という基礎となるスキルが明確で、転職時にも評価されやすい職種であると言えます。

このように、経理は汎用性の高いスキルを身に付けやすい職種であることから、ライフイベントにより就業環境が変化した場合でも、比較的キャリアを再構築しやすい点が、女性にとって働きやすいとされる理由の一つだと思います。

――「経理だから働きやすい」とは、一概には言えないということでしょうか。

そうですね。経理職であっても、残業が多い会社はありますし、職場環境は会社ごとに大きく異なります。ただ、 経理としてのスキルをしっかり身につけておくことで、「自分にとって働きやすい会社を選びにいく力」が身につく とは感じています。

リモートワークが可能か、フレックスタイム制度が使えるか、残業が少ないか――こうした条件を満たす企業に入れる可能性が高まるのは、やはりスキルを持っている方です。女性のキャリアは、ライフイベントの影響を大きく受けやすいからこそ、大きな転機を迎える前にしっかりとスキルを積んでおくことが重要だと思います。そうすることで、キャリアのブランクや転職にも備えることができます。

結果として、それが経理として長く働き続けるための近道になるのではないでしょうか。

――経理職を目指す方にとって、やはり簿記は重要な資格ですか。

非常に重視されています。簿記は認知度が高い資格なので、 採用担当者がスキルの目安として判断しやすい という点が大きいですね。転職活動をしている方を見ていると、経理職を目指す場合、 日商簿記2級を取得した状態でスタートしている方がほとんど という印象です。

以前に比べると、日商簿記3級取得者の登録も増えてきました。ただ、経理未経験の場合は、書類選考の段階で不利になるケースも少なくありません。そのため、基本的には日商簿記2級の取得をお勧めしています。

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女性が経理職でキャリアプランを描くときのポイント

――経理職で働く女性がキャリアプランを考える際には、どのような点に留意するとよいでしょうか。

「経理であればどこでもいい」と考えるのではなく、 自分が将来どうなりたいのかというゴールを思い描きながらキャリアを設計すること が大切だと思います。例えば、残業は多いものの幅広い業務を任せてもらえるIPO準備中の会社と、残業が少なく安定して働ける未上場の中小企業の二社から内定を得たとします。どちらが正解かは、その人が目指すキャリアによって変わってきます。

IPO準備中の会社を選べば、残業は多くなるかもしれませんが、年次決算や業務フローの構築・改善など、貴重な経験を積む機会が多くあります。そのため、5年後には非常にスキルの高い人材になっている可能性もありますし、ライフイベントをきっかけに一度仕事を離れることになった場合でも、大企業を含めて選択肢が広がっているかもしれません。

一方、未上場の中小企業で月次決算の補助業務を中心に担当し続けた場合、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら、定年まで安定して長く働ける可能性があります。ただし、転職市場に出た際の選択肢の幅は、IPO準備中の会社で経験を積んだ場合とは大きく異なってくるでしょう。

将来、どんな経理業務を任されていたいのか、どんな立場(ポジション)になっていたいのか。そうした点をできるだけ具体的に整理しながら、現状ではなにを優先すべきかを考えていくことが、経理職でのキャリアプランを描く上で重要だと思います。

――まだ若い方にとっては、将来のライフイベントを現実的に想像することが難しかったり、経理の経験が浅いために、具体的なキャリアプランを描きにくい場合もあるのではないでしょうか。

確かに、実際にそのタイミングを迎えてみないと分からないことは多いと思います。ただ、ライフイベントを迎えた後も働き続けられる可能性が高いのは、リモートワークが可能であったり、フレックスタイム制度が整っていたりする、いわゆる「働きやすい会社」です。そういった企業は人気があり、倍率も高くなります。 だからこそ、 先ほどお話ししたように、そうした会社から選ばれるだけのスキルを、あらかじめ身につけておくことが重要 だと考えています。

一方で、自分一人で考えていると、なかなか踏み込んだ検討ができないことも多いですよね。今の経験が、将来どのような選択肢につながっていくのかを具体的に整理しようとしても、客観的な判断が難しい場合もあります。そうした点で迷ったときには、 経理分野に精通した転職エージェントにキャリアの相談をしてみるのも一つの方法です。

すぐに転職を考えていない場合でも、現在のスキルを踏まえた市場価値や、今後のキャリアプランの描き方について、無料で相談に応じてもらえるケースが多いと思います。第三者の視点を取り入れることで、将来に向けた選択肢がより具体的に見えてくるのではないでしょうか。

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女性が経理のブランクから復職・再転職を成功させるには

――出産などでブランクが生じた場合、経理職への復職や再転職は難しいのでしょうか。

年齢やブランクの期間によって状況は異なりますが、月次決算や年次決算に携わった経験がない場合、紹介できる求人は大きく減ってしまいます。そのため、ブランク前にどのような業務を経験していたかが非常に重要になります。日常的な経理業務のみの経験にとどまっていると、復職後の選択肢が限られてしまうケースも少なくありません。

こうした場合には、まずは日常的な経理業務を担当しながら、段階的に月次決算の一部を任せてもらえる環境で働くという選択肢も考えられます。

例えば、決算業務を会計事務所に外注している企業で日常業務を担当することからスタートし、決算業務の一部を補助的に担うなど、実務を通じて必要なスキルを身に付けていく方法があります。「次はこの業務を経験したい」という目標を立て、 一つひとつ経験を積み上げていくことが、経理としてのキャリアを築くうえでのポイント だと思います。その後、より決算業務に関わりたいと考えた段階で、社内で担当業務の拡大を相談する、あるいは転職を検討するなど、状況に応じて次のステップに進むことが可能です。

また、雇用形態にこだわらずに経験を広げていくのも一つの方法です。派遣やパートとして働きながら感覚を取り戻し、そこから正社員を目指す方もいらっしゃいます。

――子育てをしながら時短で働きたい場合、転職は難しいのでしょうか。

フルタイムで残業も可能な方と比べると、選べる求人の数が少なくなるのは事実です。ただし、完全に道が閉ざされているわけではありません。転職エージェントを通じて、求人票には掲載されていないポジションを新たに検討してもらえる可能性もあります。

例えば、「この方のスキルであれば、時短勤務でも希望する業務は十分に担えます」といった形で企業側に提案し、 その方に合わせた専用のポジションを設けてもらえるケース もあるんです。時短勤務を希望しているからといって最初から諦めてしまうのではなく、エージェントに相談することで、選択肢が広がる可能性は十分にあると思います。

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経理女性が転職エージェントを上手に活用するコツ

――転職のタイミング以外でも、エージェントに相談してよいのでしょうか。

もちろん問題ありません。実際に先日も、転職するかどうか迷っている方が相談に来られました。その際には、「これまでのご経験を踏まえると、現時点ではこういった求人が視野に入りそうですね」と現状をお伝えしたうえで、「今はもう少し現職で月次決算の経験を積めると、選択肢が広がりそうです。上司に相談してみてはいかがでしょうか」とアドバイスしました。

結果的に、その方は転職を選ばず、現職にとどまって決算業務を担当されています。エージェントは、 転職のときだけに利用する存在ではなく、キャリアを一緒に考えるパートナーとして活用してもらえるとよいのではないでしょうか。

――ライフプランについても、エージェントに正直に伝えてよいものでしょうか。

強制するものではありませんが、差し支えなければ共有していただけるとありがたいと考えています。キャリアと人生は切り離して考えられるものではないため、ライフプランを共有してもらえることで、「その条件であれば、現時点ではこのような選択肢が考えられます」といった形で、より具体的な整理がしやすくなります。また、「この方向性であれば、無理なく進められそうです」といったすり合わせも行いやすくなります。

例えば、「将来はマネジメント〇歳までに結婚したいと考えている」という希望があれば、「それなら〇歳までにこのような経験を積んでおくと安心ですね」といった形で、 逆算してキャリアを考えることができます。 無理のないキャリアプランを一緒に描くためにも、ライフプランについて率直に話してもらえたほうが、より現実的で具体的なアドバイスができると思います。

まとめ

経理職が女性に選ばれやすい理由の一つとして、スキルを客観的に示しやすく、業種を問わず転職市場において評価されやすい点が挙げられます。ただし、こうしたスキルは「経理として在籍していれば自然に身に付く」ものではありません。将来のライフイベントを見据えながら、意識的に実務経験を積み重ねておくことが重要です。

これから経理職を目指す方も、すでに経理として働いている方も、経理分野で長く働き続けたいと考えるのであれば、将来どのような働き方をしたいのかを起点に、キャリアを逆算して考えてみることが大切です。その過程において、転職を前提とせずにエージェントへ相談し、客観的な視点で自身の状況を整理してみることも一つの方法と言えます。

早い段階から視野を広げておくことが、結果として無理のない形で、長期的に経理職としてのキャリアを継続していくことにつながります。転職という選択肢も含め、専門的な知見を有するエージェントに相談することが、その第一歩となるでしょう。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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