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CFO(最高財務責任者)のキャリアパスは?役割と必要スキルも解説

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2025年8月8日 ジャスネットキャリア編集部

企業の財務戦略を担う最高財務責任者(CFO)は、現代のビジネス環境において欠かせない重要な役職です。正式な名称は、「Cheif Financial Officer」、多くの財務・会計のプロフェッショナルが目指すCFOというポジションですが、その実態や到達するためのキャリアパスについて詳しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。

この記事では、CFOの具体的な役割から必要なスキル、そして実際にCFOになるためのキャリア戦略まで、包括的に解説していきます。財務・会計分野でのキャリアアップを目指している方にとって、きっと有益な情報をお届けできるはずです。

目次

■CFOとは?その役割と重要性

(1)CFOの基本的な役割

CFOは、企業の財務戦略全体を統括する最高財務責任者のことを指します。 単なる経理部門の責任者ではなく、企業の経営陣の一員として、会社の成長戦略や投資判断において中核的な役割を担っています。

CFOの基本的な職務には、経理部門の管理だけではなく、利益計画の策定、予算管理、資金調達、資金繰り管理、投資家との関係構築、リスク管理、そして経営陣への財務アドバイスなどが含まれます。 これらの業務を通じて、企業の持続可能な成長と株主価値の最大化に貢献することが求められています。

特に近年では、CFOに求められる役割がより戦略的なものへと変化しています。従来の財務管理だけでなく、データ分析を活用した経営判断のサポートや、新規事業投資の評価、M&Aにおける財務デューデリジェンスなど、幅広い領域での専門性が必要とされています。

また、上場企業においては、投資家や金融機関との対話を通じて企業価値を適切に伝える役割も重要です。決算説明会でのプレゼンテーションや、機関投資家との個別面談において、企業の財務戦略や将来の成長見通しを分かりやすく説明することも、現代のCFOに求められる重要なスキルの一つとなっています。

(2)CFOが企業に与える影響

①資金調達

まず、CFOの手腕により企業の資金繰りが大きく左右されます。投資意思決定判断に必要な財務諸表を最速で取りまとめ、 最適な資本構成を構築し、必要な時期に適切なコストで資金を調達できるかどうかは、企業の成長スピードや事業展開の可能性に直結します。 銀行借入、社債発行、株式発行など、様々な調達手段の中から最適な選択肢を見極める判断力が、企業の将来を決定づけることも少なくありません。

②投資判断

投資判断においても、CFOの存在は非常に重要です。 新規事業への投資、設備投資、M&Aなど、企業の成長に関わる重要な意思決定において、財務的な観点から適切なアドバイスを提供します。 投資収益率の分析、リスク評価、キャッシュフロー予測などを通じて、経営陣が合理的な判断を下せるよう支援します。

③内部統制

さらに、内部統制やコンプライアンスの面でも、CFOの役割は重要です。財務報告の正確性を担保し、法的要件を満たすための体制構築を主導します。これにより、企業の信頼性向上と法的リスクの軽減に大きく貢献します。

④株主との関係構築

透明性の高い財務情報の開示と適切なコミュニケーションにより、市場からの信頼を獲得し、企業価値の向上につなげることができます。特に上場企業においては、CFOの対外的なコミュニケーション能力が株価形成に直接的な影響を与えることもあります。

■CFOに求められるスキルセット

(1)財務・会計の専門知識

CFOになるためには、まず何よりも財務・会計に関する深い専門知識が不可欠です。単に簿記や会計基準を理解しているだけでは不十分で、企業価値評価、資本コスト計算、リスク管理手法など、高度な財務理論を実務で活用できるレベルの知識が求められます。

①  会計の専門知識

会計面では、グローバル展開をするような大企業になると国内外の会計基準(日本基準、IFRS、US GAAPなど)に精通していることが重要です。 特にこうした企業のCFOは、複数の会計基準を理解し、適切に使い分けられる能力が必要となります。また、税務に関する知識も重要で、税務戦略の立案や国際税務の対応についても一定の理解が求められます。

②  財務の専門知識

財務管理の領域では、資金繰り管理、予算策定、業績管理、投資評価などの実務スキルが必要です。 特に、DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法による企業価値評価やNPV(正味現在価値)計算による投資判断などは、CFOの日常業務において頻繁に使用される手法です。これらの理論を理解するだけでなく、実際のビジネス判断に活用できる実践的なスキルが重要になります。

また、近年では財務データの分析能力も重要視されています。BI(ビジネスインテリジェンス)ツールやデータ分析ソフトウェアを活用して、大量の財務データから有意義な洞察を導き出す能力が求められています。財務分析の結果を経営判断に活用し、事業の改善や成長戦略の立案につなげることが、現代のCFOに期待される重要な役割となっています。

(2)戦略的思考とリーダーシップ

CFOには、財務の専門家としてだけでなく、経営者としての戦略的思考とリーダーシップが求められます。財務的な観点から企業の将来を見据え、持続的な成長を実現するための戦略を立案し、実行に移す能力が必要です。

①  戦略的思考

短期的な財務指標の改善だけでなく、中長期的な企業価値向上を見据えた判断が重要です。市場環境の変化や競合状況を分析し、自社の強みを活かせる投資機会を見極める洞察力が求められます。また、事業ポートフォリオの最適化や資本配分の効率化など、企業全体の視点から意思決定を行う能力も必要です。

②  リーダーシップ

リーダーシップの面では、財務部門をはじめとする組織のマネジメント能力が重要です。チームメンバーのモチベーション向上や能力開発を通じて、組織全体のパフォーマンスを最大化する責任があります。また、他部門との連携においても、財務の立場から適切なリーダーシップを発揮し、全社的な目標達成に貢献することが期待されています。さらにM&Aによって新たに獲得した企業の財務経理能力を自社の水準に引き上げるための指導的な役割も求められます。

(3)コミュニケーション能力

CFOにとって、 高度なコミュニケーション能力は必須のスキルです。 複雑な財務情報を様々なステークホルダーに対して分かりやすく説明し、適切な意思決定を促進する能力が求められます。

社内においては、経営陣や各部門の責任者に対して、財務分析の結果や投資判断の根拠を明確に伝える必要があります。財務の専門用語を使わずに、事業への影響や戦略的意義を分かりやすく説明する技術が重要です。また、予算策定や業績評価の場面では、各部門との建設的な対話を通じて、全社最適の観点から最適解を見出すコミュニケーション能力も必要です。

対外的なコミュニケーションにおいては、投資家や金融機関、会計監査人、税理士などの専門家との対話能力が必要になります。特に上場企業のCFOにとって、決算説明会でのプレゼンテーションや投資家との個別面談は重要な業務の一つです。企業の財務戦略や成長ストーリーを説得力を持って伝え、市場からの信頼を獲得する能力が求められます。

■CFOになるために必要な資格

CFOになるためには、自身の能力を高めなければなりません。資格取得は自身の能力を客観的に測る指標になるため、取得することに損はありません。

(1)公認会計士資格の重要性

CFOを目指す上で、 公認会計士資格は最も有力な資格の一つです。 この資格は、財務・会計に関する高度な専門知識を有していることの証明となり、CFOとしての信頼性を大きく高めてくれます。

公認会計士資格の価値は、単に知識の習得にとどまりません。監査業務を通じて培われる企業分析能力、内部統制の理解、会計基準の深い知識などは、CFOの業務に直接活用できる実践的なスキルです。また、監査法人での経験により、様々な業界の企業との接点を持つことができ、幅広いビジネス知識を身につけることも可能です。

さらに、公認会計士資格保有者は、財務報告の信頼性確保において重要な役割を担います。上場企業においては、内部統制報告制度への対応や、適切な会計処理の判断など、公認会計士としての専門性が直接活かされる場面が多々あります。

(2)CFOに役立つその他の資格

公認会計士以外にも、CFOのキャリア形成に有益な資格は数多く存在します。これらの資格を戦略的に取得することで、CFOとしての競争力を高めることができます。

①  MBA

MBA(経営学修士)は、CFOを目指す上で非常に価値の高い資格です。特に、ファイナンス専攻のMBAでは、企業価値評価、資本市場論、投資理論など、CFOの業務に直結する高度な知識を体系的に学ぶことができます。また、MBAプログラムを通じて構築される人的ネットワークは、将来のキャリア形成において大きな財産となります。

②  税理士資格

税理士資格も、CFOにとって有用な資格の一つです。税務戦略の立案や国際税務への対応など、税務に関する深い知識はCFOの業務において重要な要素となります。特に、グループ会社の税務最適化や移転価格税制への対応など、高度な税務知識が求められる場面では、税理士資格の価値が発揮されます。

③  証券アナリスト資格

投資判断や企業価値評価のスキル向上に役立ちます。財務分析の手法やバリュエーション技術を体系的に学ぶことで、CFOとしての投資判断能力を向上させることができます。また、資本市場との対話においても、アナリスト的な視点を持つことで、より説得力のあるコミュニケーションが可能になります。

④  日商簿記検定1級

日商簿記検定1級を取得しているということは、連結財務諸表を作成できるということを意味しています。こうした人材は重宝されるので、多くの機会を得ることができ、CFOとしての競争力を高めることにつながります。

■CFOになるためのキャリアパス

(1)経理・財務部からのステップアップ

経理・財務部からCFOへのキャリアパスは、最も王道的なルートの一つです。 企業の経理業務に直接携わることで、CFOに必要な実務経験と専門知識を体系的に身につけることができます。

①経理部でのキャリアスタート

経理部門でのキャリアスタートにおいては、日常的な経理業務を通じて会計の基礎を固めることが重要です。仕訳処理、決算業務、税務申告などの基本的な業務を確実にこなしながら、会計基準の理解や決算実務の仕組の理解を深めていきます。この段階では、正確性と効率性を重視し、社内の信頼を獲得することが次のステップへの基盤となります。

経験を積むにつれて、より戦略的な業務への関与が期待されるようになります。予算策定、業績分析、投資案件の財務評価など、経営判断に関わる業務に携わることで、CFOに必要な分析能力や判断力を養うことができます。また、他部門との連携を通じて、財務以外の事業知識を習得することも重要です。

②経理部での管理職

管理職としてのキャリアが始まると、チームマネジメントやプロジェクト管理の経験を積むことができます。部下の指導育成や、複数のプロジェクトを同時に管理する能力は、CFOとして必要不可欠なスキルです。また、経営陣への報告や提案を行う機会も増え、コミュニケーション能力の向上にもつながります。

③財務部長や経理部長ポスト

財務部門長や経理部門長として責任あるポジションに就くことで、部門全体の戦略立案や予算管理、人事評価などの経験を積むことができます。この段階では、財務・経理業務の全体最適化を図り、業務効率の改善や組織力の強化に取り組むことが重要です。これらの経験は、CFOとして組織全体をリードする際の貴重な財産となります。

(2)コンサルティングや監査法人からの転職

コンサルティングファームや監査法人での経験は、CFOを目指す上で非常に価値の高いキャリアパスです。これらの環境では、多様な業界や企業規模のクライアントとの接点を通じて、幅広いビジネス知識と分析能力を身につけることができます。

①監査法人

監査法人での経験では、様々な企業の財務諸表を詳細に分析する機会があります。異なる業界の会計処理や業界特有のリスクを理解することで、幅広い視野と深い洞察力を養うことができます。また、内部統制の評価や改善提案を通じて、企業のガバナンス体制や業務プロセスに関する知識も習得できます。

②コンサルティングファーム

戦略コンサルティングファームでは、企業の経営戦略立案や事業再構築などのプロジェクトに携わることで、経営者的な視点を養うことができます。財務分析を基にした戦略立案や、M&Aにおけるバリュエーション、事業計画の策定など、CFOの業務に直結するスキルを実践的に学ぶことができます。

③アドバイザリーサービス

企業の資金調達支援やM&Aアドバイザリー業務を通じて、資本市場に関する深い知識と実務経験を積むことができます。IPO支援やM&Aのデューデリジェンス業務は、CFOとして必要な高度な財務スキルを身につける絶好の機会となります。

(3)投資銀行やファイナンス業界でからの転職

投資銀行やファイナンス業界での経験は、CFOに必要な資本市場に関する深い理解と実務能力を身につける上で非常に有効なキャリアパスです。

①投資銀行

投資銀行では、企業の資金調達支援やM&Aアドバイザリー業務を通じて、資本市場の仕組みと投資家心理を深く理解することができます。IPOやエクイティファイナンス、債券発行などの実務経験は、CFOとして資金調達戦略を立案する際に直接活用できる貴重なスキルです。また、企業価値評価やデューデリジェンス業務を通じて、高度な分析能力と判断力を養うことができます。

②PEファンドやVC

プライベートエクイティファンドやベンチャーキャピタルでの経験では、投資先企業の価値向上に向けた戦略立案や実行支援を通じて、経営者的な視点を身につけることができます。投資判断の際の財務分析や、投資後の企業価値向上支援業務は、CFOとして必要な戦略的思考力を鍛える絶好の機会となります。

③資産運用会社

資産運用会社での経験では、機関投資家としての視点から企業分析を行うスキルを身につけることができます。投資先企業のCFOとの対話を通じて、投資家が何を重視し、どのような情報開示を求めているかを理解することで、将来CFOとして投資家との関係構築を行う際の大きなアドバンテージとなります。

④金融業界

金融業界での経験を通じて培われる数値分析能力、リスク管理能力、市場感覚は、CFOとして企業の財務戦略を立案し実行する上で非常に重要な要素となります。また、金融業界で構築される人的ネットワークは、CFOとして資金調達や投資家との関係構築を行う際に大きな価値を発揮します。

■CFOへの転職方法

(1)社内昇進のメリット

社内昇進によってCFOになることには、多くのメリットがあります。企業文化や事業内容を深く理解している方は、CFOとしての職務を効果的に遂行するための重要な基盤を既に持っています。

社内昇進の最大のメリットは、企業の歴史や文化、組織構造を熟知していることです。 過去の意思決定の背景や、各部門の特性、主要なステークホルダーとの関係性など、外部から来たCFOが習得するのに時間のかかる情報を既に持っています。これにより、就任後すぐに実効性の高い施策を実行することが可能になります。

また、社内の人間関係やコミュニケーションパターンを理解していることも大きなアドバンテージです。各部門長との信頼関係が既に構築されている場合、新しい施策の導入や変革の推進がスムーズに進む可能性が高くなります。特に、財務戦略の変更や予算制度の見直しなど、全社的な影響を与える施策を実行する際には、この信頼関係が重要な役割を果たします。

しかしながら、トップに優秀な方がいる場合は、そうした人材を追い抜くことは通常ありません。この場合は、CFOの経験を外に求めることになります。

(2)転職エージェントの活用

CFOレベルのポジションへの転職においては、転職エージェントの活用が非常に有効です。 特に、経理・財務職のハイクラス求人を扱うエージェントは、CFOポジションの豊富な求人情報と、企業のニーズに関する深い理解を持っています。

会計・経理・財務分野に特化したエージェント「ジャスネットコミュニケーションズ」は、一般には出回らない非公開のCFO案件を多数保有し、経営層との独自ネットワークを活かした提案が可能です。 また、キャリアアドバイザーが経営視点で強みを分析し、適切なアピール方法をサポートしてくれるため、戦略的な転職活動が実現します。

同社は他社エージェントと異なり、人材紹介だけでなく人材派遣やアウトソーシングも行っているため、採用の決定権を持つ経理部の現場責任者とも密な関係を築いています。そのため、経理部から多種多様なパターンの求人をいただいており、常に現場のニーズを把握。求められるCFO像も詳細に把握しています。

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(3)リファラル採用の活用

リファラル採用は、CFOレベルのポジションにおいて非常に効果的な転職手法の一つです。知人や業界関係者からの紹介により、通常の採用プロセスでは接触できない機会にアクセスできる可能性があります。

リファラル採用の最大のメリットは、企業と候補者の相互理解が深まりやすいことです。紹介者が企業の内情や求める人材像を理解しているため、より適切なマッチングが期待できます。また、候補者側も紹介者を通じて企業の実情や職場環境について事前に詳しい情報を得ることができます。

効果的なリファラル採用を実現するためには、幅広い人的ネットワークの構築が重要です。業界団体への参加、勉強会やセミナーへの出席、同窓会の活用など、様々な機会を通じて人脈を広げることが大切です。また、既存のネットワークとの関係維持も重要で、定期的な情報交換や相互支援を通じて、信頼関係を深めていく必要があります。

■CFOになった後は?キャリアの展望

(1)CEOを目指す

CFOからCEOへのキャリアアップは、多くのCFOが目指す究極的なキャリアゴールの一つです。財務の専門性を基盤としながら、経営者として企業全体をリードするポジションへの昇格は、キャリアの集大成とも言えるでしょう。

CFOからCEOになるためには、財務以外の経営領域における深い理解と実務経験が不可欠です。営業戦略、マーケティング、人事管理、事業開発など、企業経営の全般にわたる知識とスキルを身につける必要があります。CFO在任中に、これらの領域のプロジェクトに積極的に関与し、実践的な経験を積むことが重要です。

また、対外的なリーダーシップの発揮も重要な要素です。業界団体での活動、メディアでの発信、講演活動などを通じて、業界内での認知度と影響力を高めることが、CEO候補としての評価向上につながります。また、社外取締役としての経験も、経営者としての視野を広げる貴重な機会となります。

(2)他企業の社外役員

CFOとしての豊富な経験と専門性は、他企業の社外取締役や監査役として大きな価値を発揮します。特に、財務・会計の専門性を活かした独立した立場からの経営監督は、コーポレートガバナンスの強化において重要な役割を果たします。

社外役員としての活動は、自身の専門性を社会に還元する意義深い活動です。投資家保護、株主価値の向上、企業の持続的成長の支援など、資本市場の健全な発展に貢献することができます。また、異なる業界や企業文化に触れることで、自身の視野をさらに広げ、経営者としての見識を深めることも可能です。

社外役員になると、単なる財務・会計の専門家としてではなく、企業経営全般にわたる幅広い知識と経験を活かした建設的な意見提供が求められます。業界動向の分析、競争戦略の評価、リスク管理体制の確認など、企業価値向上に向けた多角的な視点からの貢献が期待されています。

(3)独立・起業

CFOとしての豊富な経験と人脈を活かして独立・起業する道も、魅力的なキャリア選択です。コンサルティング会社の設立、投資ファンドの運営、フィンテック企業の創業など、様々な形での独立が考えられます。

①財務コンサルティング会社

CFOとしての実務経験を活かして、企業の財務戦略立案、資金調達支援、M&Aアドバイザリーなどのサービスを提供することができます。特に、中小企業やスタートアップ企業に対して、大企業で培った高度な財務知識とスキルを提供することで、企業成長の支援に貢献できます。

②投資ファンド

CFOとしての企業価値評価能力や投資判断経験を直接活用することができます。特に、特定の業界に特化したファンドを運営する場合、その業界でのCFO経験は投資先企業の成長支援において大きな価値を発揮します。

③フィンテック分野

フィンテック分野での起業も注目すべき選択肢です。CFOとしての業務を通じて感じた課題や改善の余地がある分野において、テクノロジーを活用したソリューションを提供することで、金融業界のイノベーションに貢献することができます。

■まとめ

CFOという職種は、単なる財務・会計の専門家を超えて、企業の成長戦略において中核的な役割を担う重要なポジションです。デジタル化の進展や事業環境の急速な変化により、CFOに求められる役割はますます多様化し、その重要性も高まっています。

CFOになるために必要なスキルセットは多岐にわたります。財務・会計の深い専門知識は基盤として不可欠ですが、それに加えて戦略的思考力、リーダーシップ、高度なコミュニケーション能力が求められます。また、データ分析能力やデジタル技術への理解など、時代の変化に対応した新しいスキルの習得も重要になっています。

CFOへのキャリアパスは一つではありません。経理・財務部門からの王道的なルート、コンサルティングや監査法人での経験を活かすルート、投資銀行やファイナンス業界での経験を基盤とするルートなど、様々な道筋があります。重要なのは、自身の強みや志向性を理解し、戦略的にキャリアを構築することです。

【監修:公認会計士 齊藤健太郎】

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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