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30代未経験からでも経理に転職できる? キャリアチェンジを叶える戦略とは

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2025年10月21日 ジャスネットキャリア編集部

「30代で未経験から経理に転職したいけど、本当に可能なの?」
確かに30代という年齢は、ある程度の社会人経験も積んでおり、新しい分野への挑戦ということになると若いとは言えません。しかし、経理という職種は実は30代未経験者にとってもチャンスのある分野です。経理業務には社会人としての基礎スキルが大きく活かすことが可能であるからです。

本記事では、30代未経験から経理への転職を成功させるための具体的な戦略と方法を、実際の成功事例とともに詳しく解説します。

目次

■なぜ30代未経験でも経理転職が可能なのか

多くの人が経理業務に限らず、「転職は若いうちから始めないと難しい」と思い込んでいますが、実際はそうではありません。このことは経理業務にも当てはまります。経理業務が未経験でも30代から十分に活躍できる可能性があります。

(1) 経理作業から見えること

経理業務は単純な数字の入力作業ではありません。入手した資料の経路も確認して仕訳処理をすることも多々あります。こうした作業は、社会人経験を通じて培われる洞察力や判断力が不可欠です。 30代であれば、他業種での経験を通じて、コスト意識や収益構造への理解、取引先との関係性などを肌感覚で理解している場合が多く、これらは経理業務において価値のある素養となり得ます。

(2)人手不足のためポテンシャル採用にも積極的

近年の人手不足により、多くの企業が経験者だけでなく、未経験者の採用にも積極的にならざるを得ない状況です。 特に中小企業では、経理担当者の採用がままならず30代の人材は未経験者でも歓迎される可能性があります。

■経理の基礎知識を効率的に身につける方法

経理への転職を成功させるためには、年齢を考慮すると転職に対する本気度が問われるので、基礎的な知識を身につけることが不可欠です。

(1)日商簿記検定を取得

最も確実で体系的な学習方法は、日商簿記検定の取得です。 簿記検定は経理の基礎となる仕訳や試算表の作成方法を学べる資格で、多くの企業が経理未経験者に求める最低限の知識レベル として認識しています。年齢が進んでいる経験者です。日商簿記3級ではなく、2級、さらに1級を目指しても企業が求めるスキルには不足します。簿記1級をとって初めて未経験というフィルターが少し薄くなると思うべきです。

(2)経理業務に関する書籍や業界専門誌を読む

実践的な知識を得るために、経理業務に関する書籍や業界専門誌の読書も効果的です。『経理の教科書1年生』や『決算書の読み方がわかる本』といった入門書から始めて、徐々に専門性の高い内容に進んでいくとよいでしょう。

最近では、会計ソフトメーカーが提供する無料の学習コンテンツも充実しており、実際のソフトを使いながら経理業務の流れを体験できるものもあります。これらを活用することで、より実践的なスキルを身につけることが可能です。

【はじめて配属された人のための経理の仕事の流れとしくみ徹底解説】
https://career.jusnet.co.jp/keiri_work/

「はじめて配属された人のための経理の仕事の流れと仕組みがまるごとわかる本」
ジャスネットコミュニケーションズ株式会社・著(ソシム刊)
https://www.socym.co.jp/book/1335

■経理未経験者歓迎の求人へのアプローチ

転職活動において、未経験者の場合、求人における企業の真意を読み取る必要があります。
「未経験者歓迎」と記載されている求人でも、実際には経験者が優遇される場合がありますが、人件費を安く済ませようと考え未経験者の求人を出すことが多いと思います。
自身も未経験者であるという自覚をもとに、求人を出す側のニーズに応えていくことが必要です。

(1)求人票の具体的な業務内容を確認

求人票の業務内容欄にも注目してください。「基本的な仕訳から丁寧に教えます」「簿記3級程度の知識があれば十分」といった記載がある場合、実際に初心者レベルからのスタートを想定していることがわかります。

逆に、「即戦力を求める」「経験者優遇」といった文言と「未経験者歓迎」が併記されている場合は、応募前に詳細を確認してみてください。

(2)企業規模による違いを理解する

企業規模は転職において重要な判断材料です。大手企業では分業制が確立されており、未経験者でも特定の業務に集中して取り組めるメリットがありますが、競争も激しくなります。

他方、中小企業では幅広い業務を経験できる反面、即戦力としての活躍が期待されます。将来的には経理部を担う人材として、未経験からでも責任を持って育てるという覚悟で採用してくれる企業があります。

(3)紹介予定派遣という働き方も視野に入れる

経理業務をどうしても行いたく、転職エージェントを利用する際は、紹介予定派遣という選択肢を積極的に検討してください。紹介予定派遣は、最初は派遣社員として働き、一定期間後に双方の合意があれば正社員として採用される制度です。

30代未経験者にとって、この制度は非常に有効な手段となります。企業側も未経験者を長期間かけて評価でき、応募者側も実際の職場環境や業務内容を体験してから正社員になるかを判断できるため、ミスマッチのリスクを大幅に軽減できます。

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■30代の経理未経験者がアピールする方法

30代という年齢は、他の業界・職種での経験を積んでいることを意味します。この経験を経理業務にどう活かせるかを具体的に示すことが、転職成功の重要なポイントです。

(1)営業職経験者の場合

営業職経験者の場合、売上予算の管理や原価計算への理解、取引先との契約条件の把握など、収益面から企業経営を見てきた経験をアピールできます。

具体的なエピソードを交えて自身の洞察力、行動力をアピールすると効果的です。

(2)総務や人事経験者の場合

総務や人事経験者は、給与計算や社会保険関連の知識、法改正への対応経験などを活かすことができます。特に労務費の管理や法定調書の作成など、経理業務と密接に関わる領域での経験は大きなアドバンテージとなります。社内各部署との調整経験も、経理部門が他部署から情報を収集し、決算業務を進める際に役立つスキルです。こうした経験をアピールすることで経理業務への転職が実現可能です。

(3)製造業での経験がある場合

製造業での経験がある場合は、原価計算への理解や在庫管理の重要性、予算統制や品質コストの概念など、管理会計的な視点をアピールすることが想定されます。

(4)接客業や小売業の経験者の場合

接客業や小売業の経験者は、日々の売上管理や現金管理、棚卸し業務などを通じて、数値に対する責任感や正確性を培っています。経理業務に必要な几帳面さや責任感をアピールすることで経理業務への転職を果たしましょう。

■効果的な履歴書・職務経歴書の作成

30代未経験からの経理転職の際、限られた書面で、あなたの可能性と熱意を伝える必要です。

(1)履歴書

履歴書の志望動機欄では、 なぜ経理を選んだのかの明確な理由と、30代というタイミングでの転職に対する前向きな姿勢を示すことが重要 です。
「また未経験であるが故の本気度の裏付けが必要です。こうした裏付けがないと採用担当者の心に響きません。

(2)職務経歴書

職務経歴書では、これまでの経験を経理業務との関連性を意識して整理します。前職となる経験で自身が頭を使った経験こそがどの業種でも求めらる必須のスキルと考えてください。

(3)資格・スキル欄

資格・スキル欄には、簿記検定などの自身の本気度を示す数少ない指標です。

(4)自己PR欄

自己PR欄では、30代としての社会人経験を前面に出します。
逆説的ですが、今の職場出の仕事を熱く語ってこそ、「新しい分野への挑戦意欲」「長期的なキャリア形成への真剣度」30代転職者ならではの魅力として伝えることができます。

【経理職の自己PR例文集|転職活動で求められるアピールポイントを紹介】
https://career.jusnet.co.jp/keiri/keiri_99_01.php

■転職エージェントの効果的な活用

30代未経験からの経理転職では、転職エージェントの活用は成功確率を向上させる一手段となり得ます。

(1)経理・財務系の転職に強いエージェントを選ぶ

経理・財務系の転職に強いエージェントを選ぶことが重要です。総合型の大手エージェントも有用ですが、 経理専門や管理部門専門のエージェントの方が、業界の動向や企業のニーズを詳しく把握している場合があります。 未経験者だからこそ専門のエージェントからのアドバイスに耳を傾けるべきです。

(2)初回面談では正直に

エージェントとの初回面談では、転職理由、希望条件、現在のスキルレベルについて正直に伝えることが大切です。特に30代未経験という状況については隠さずに相談し、現実的な転職戦略を一緒に考えてもらいましょう。 経験豊富なキャリアアドバイザーであれば、同様のケースでの成功事例やアドバイスを提供してくれる はずです。

(3)紹介された企業の詳細な情報を聞く

求人紹介を受ける際は、「なぜその企業を紹介するのか」「未経験者を採用する理由は何か」「研修制度はどの程度充実しているか」といった詳細な情報を求めてください。優秀なエージェントであれば、企業の採用背景や求める人物像について詳しい情報を持っています。

(4)履歴書や職務経歴書の添削サービスも活用

履歴書や職務経歴書の添削サービスも積極的に活用しましょう。経理業界に精通したアドバイザーからのフィードバックは、書類選考通過率の向上に直結します。また、面接対策についても、企業ごとの傾向や過去の質問例を教えてもらえる場合があります。

エージェントとのコミュニケーションでは、転職活動の進捗や心境の変化についても正直に相談することは極めて重要です。未経験である以上 冷静かつ戦略的に活動を進めることが成功への近道 となります。

■まとめ:30代未経験から経理転職を成功させるために

30代未経験からの経理転職は決して不可能ではありません。むしろ、適切な準備と戦略があれば、他業種での経験を活かした独自の強みを持つ経理担当者として活躍することができます。

新しい挑戦に、遅すぎるということはありません。むしろ、人生経験と学習意欲を兼ね備えた30代だからこそ、経理という専門職で大きく飛躍することができるのです。今回ご紹介した戦略と方法を参考に、ぜひ理想のキャリアチェンジを実現してください。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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