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経理職の転職回数がもたらす影響とは?成功の秘訣を解説!

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2025年8月5日 ジャスネットキャリア編集部

経理職として働く中で、キャリアアップや待遇改善を求めて転職を重ねることは珍しくありません。しかし、転職回数が増えるにつれて「採用担当者にどのような印象を与えるのだろうか」「次の転職で不利になるのではないか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、経理職における転職回数の影響を詳しく解説し、転職回数が多い方でも成功できる具体的な方法をお伝えします。転職を検討している経理職の方はもちろん、すでに転職回数が多く次のステップに悩んでいる方にも役立つ内容となっています。

目次

■経理における転職回数の影響とその評価

(1)転職回数が多いことのデメリット

転職回数が多いことで生じるデメリットは、採用担当者からの第一印象に大きく関わってきます。 最も懸念されるのは「定着性への疑問」です 経理職は継続性が重要視される職種であり、月次・四半期・年次の決算業務や税務申告など、長期的な業務サイクルを理解することが求められます。短期間での転職を繰り返していると、これらの業務を一通り経験していない可能性があると判断され、即戦力としての期待値が下がってしまう恐れがあります。

また、企業側の採用コストや教育投資の観点からも、転職回数の多さは懸念材料となります 経理業務は企業固有のルールやシステムに慣れるまでに時間がかかるため、採用企業としては長期的に働いてもらいたいと考えるのが自然です。転職回数が多い候補者に対しては「また短期間で辞めてしまうのではないか」という不安を抱かれやすく、書類選考の段階で除外される可能性も高くなります。

さらに、 転職回数が多いと「コミュニケーション能力に問題があるのではないか」「仕事への取り組み姿勢に課題があるのではないか」といった推測をされることもあります 経理職はチームワークが重要で、営業部門や他部署との連携も必要な職種であるため、人間関係を築く能力は重要な評価ポイントとなります。

(2)転職回数が多いことのメリット

一方で、転職回数の多さがプラスに評価される場面も存在します。 最大のメリットは「多様な業界・企業規模での経験」です。経理業務は業界や企業規模によって大きく異なります 製造業では原価計算が重要になり、サービス業では売上管理が中心となるなど、業界特有の知識やスキルが求められます。複数の業界で経験を積んだ経理職は、幅広い知識と柔軟な対応力を持っているとして高く評価される場合があります。

また、さまざまな会計システムや業務フローを経験していることも大きな強みとなります。現在多くの企業がDXの推進やシステム刷新を進めており、新しいシステムに素早く適応できる経理職の方は重宝されます。転職を通じて複数のシステムを使いこなしてきた経験は、企業の効率化プロジェクトにおいて貴重な戦力となるでしょう。

■経理職の転職市場の現状

(1)経理が転職しやすい理由

経理職は他の職種と比較して転職しやすい特徴を持っています。その理由として、まず「専門性の汎用性」が挙げられます。簿記や会計の基本原則はどの企業でも共通しており、一度身につけた知識やスキルは業界を問わず活用できます。営業職のように業界特有の商品知識が重要になったり、技術職のように特定の技術領域に特化したりする必要がないため、異業種への転職もしやすい職種といえるでしょう。

また、経理職は「安定した需要」があることも転職しやすさの要因です。どの企業も会計処理や税務申告は必須の業務であり、経理担当者は欠かせない存在です。特に中小企業では経理職の方の不足が深刻な課題となっており、経験豊富な経理職に対する需要は常に高い状態が続いています。

(2)転職市場の動向と予測

近年の経理職転職市場は、企業のデジタル化推進や働き方改革の影響で大きく変化しています。従来の記帳業務中心の経理職から、データ分析や経営支援を行う戦略的な経理職への需要が高まっており、より高度なスキルを持つ転職者が求められるようになっています。

リモートワークの普及により、地理的な制約が緩和されたことも市場の変化に影響しています。これまで東京や大阪などの大都市圏に集中していた優良求人が、地方の経理職にもアクセスしやすくなり、転職の選択肢が広がっています。

一方で、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により定型的な業務の自動化が進んでおり、単純な入力作業や照合作業を中心とした経理職の需要は減少傾向にあります。今後の転職市場では、システムを活用した業務効率化や、データを活用した経営分析ができる経理職により多くの機会が集まると予想されます。

(3)転職が多い人は外資系企業の経理部を検討

経理職で転職回数が多い方にとって、外資系企業は魅力的な選択肢となります。外資系は実力主義の文化が根付いており、「何社経験してきたか」よりも「どんなスキルを持っているか」「どのような成果を出してきたか」が評価の軸になります。そのため、 転職回数が多くても、それぞれの職歴で実績を残していれば、十分に採用対象となるのです

特に、グローバルに展開する企業では、経理業務においてもIFRS(国際会計基準)やUS-GAAP(米国会計基準)の知識、英語スキル、月次・年次決算のスピード感などが重視される傾向があります。これらのスキルを複数の会社で培ってきた経理経験者は、転職回数が多くても歓迎される傾向があります。

■転職回数が多い経理職の方の職務経歴書の書き方

(1)経験をスキル別に整理

転職回数が多い経理職が職務経歴書を作成する際は、単なる職歴の羅列ではなく、各転職で積み重ねた価値を明確に示すことが重要です まず重視すべきは「スキルの体系化」です。各職場で身につけた経験を断片的に記載するのではなく、簿記・税務・システム操作・マネジメントなどのスキル別に整理し、どのような能力を持っているかを一目で分かるように構成します。

(2)成果や実績を数値で示す

具体的な成果や実績を数値で示すことも効果的です。「月次決算の早期化を実現し、従来15営業日かかっていた作業を10営業日に短縮」「経費管理システムの導入により、経費処理時間を30%削減」といった具体的な改善実績は、転職回数の多さを補って余りある説得力を持ちます。

(3)転職理由は前向きに書く

転職理由についても前向きな表現で統一することが大切です。「キャリアアップのため」「より専門性を高めるため」「多様な業界での経験を積むため」など、成長意欲や学習意欲を示す理由であることを明確にします。同時に、各職場での在籍期間が短い場合は、その期間で何を学び、どのような貢献をしたかを具体的に記載することで、短期間でも価値のある経験を積んできたことをアピールできます。

■面接での転職回数に関する質問への対策

(1)前向きな転職理由の伝え方

面接において転職回数について質問された際は、準備した回答を自然に話せるよう練習しておくことが重要です。 まず基本的な考え方として、転職を「逃げ」ではなく「攻め」の選択だったことを伝える必要があります 各転職が自分のキャリア目標達成のための意図的な選択だったことを説明し、計画性を持って行動してきたことをアピールしましょう。

具体的な転職理由を説明する際は、前職への不満を述べるのではなく、新しい環境で実現したかった目標に焦点を当てます。「前の会社では成長機会が限られていたため、より幅広い業務に携われる環境を求めて転職しました」といった表現で、前向きな動機であったことを強調します。

また、転職によって得られた学びや成長を具体的に説明することも効果的です。「製造業から小売業への転職により、在庫管理の専門知識を身につけることができ、現在では原価計算から販売管理まで一貫して対応できるようになりました」のように、転職がスキルアップにつながったことを示します。

(2)転職回数に関する質問の準備

面接でよく聞かれる質問とその回答を事前に準備しておくことで、面接当日に慌てることなく対応できます。 「なぜこれほど転職回数が多いのですか」という直接的な質問に対しては、自分のキャリアビジョンと転職の関連性を説明します 「経理のプロフェッショナルとして、さまざまな業界や企業規模での経験を積むことで、どのような環境でも価値を提供できる人材になりたいと考えてきました」といった回答で、戦略的な選択だったことを伝えます。

「今度は長く働いてもらえますか」という定着性への懸念には、応募企業を選んだ理由と長期的なキャリアプランを関連付けて回答します。「これまでの経験を活かして、御社の海外展開における経理体制構築に貢献したいと考えています。この目標の実現には少なくとも5年以上の期間が必要だと認識しており、長期的にお役に立ちたいと思っています」のように、具体的な貢献内容と期間を示すことで説得力を高めます。

過去の転職について個別に質問された場合は、それぞれに明確な理由と学びがあったことを説明します。転職のたびに新しいスキルを身につけ、視野を広げてきたことを強調し、その経験が応募企業でどのように活かせるかを具体的に示すことが重要です。

■転職活動におけるエージェントの活用方法

(1)転職エージェントの選び方

転職回数が多い経理職にとって、専門性の高い転職エージェントの活用は非常に有効です。 中でもジャスネットコミュニケーションズは、会計・税務・経理分野に特化した転職支援サービスとして、業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しています 一般的な総合転職エージェントとは異なり、経理職特有の悩みや課題を深く理解したサポートを受けることができます。

ジャスネットの強みは、会計事務所や経理職の求人に特化していることです。大手企業の経理職から中小企業の経理責任者まで、幅広いレベルの求人を扱っており、転職回数が多い方でも適切なポジションを見つけやすい環境が整っています。また、業界に特化しているため、転職回数の多さがネガティブに捉えられにくい企業や、多様な経験を評価してくれる企業の情報を豊富に持っています。

専門エージェントを選ぶ際は、キャリアアドバイザーの経験や実績も重要な判断基準となります。ジャスネットでは、長年にわたって経理職の転職支援を行ってきた専門家が対応するため、転職回数の多さを前向きに活かす方法について具体的なアドバイスを受けることができます。

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(2)転職エージェントの活用方法

ジャスネットを効果的に活用するためには、まず自分の経験やスキルを正確に伝えることが重要です。転職回数が多い場合、それぞれの職場での経験を詳細に説明し、どのような価値を提供できるかを明確にする必要があります。キャリアアドバイザーとの初回面談では、職務経歴書だけでは伝わらない背景や動機、今後のキャリア目標についても詳しく話し合いましょう。

転職回数の多さについて懸念がある場合は、率直にアドバイザーに相談することをお勧めします。ジャスネットのアドバイザーは、同様の悩みを持つ経理職の転職支援を数多く手がけているため、転職回数をポジティブに伝える方法や、理解のある企業の紹介など、具体的な解決策を提案してくれます。

求人紹介を受ける際は、単に条件面だけでなく、企業の文化や価値観についても詳しく聞くことが大切です。転職回数が多い方の場合、次の転職先では長期的に働きたいと考えることが多いため、企業との相性を慎重に見極める必要があります。ジャスネットでは、企業の詳細な情報や採用担当者の考え方についても共有してもらえるため、より適切な判断ができるでしょう。

面接対策についても積極的に相談しましょう。転職回数に関する質問への回答方法や、自分の経験をより効果的にアピールする方法について、業界を熟知したアドバイザーからの助言を受けることで、面接の成功率を大幅に向上させることができます。

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■経理職における転職回数の多さを克服するためのポイント

転職回数の多さを少しでも強みに変えるためには、継続的なスキルアップが欠かせません。経理職として価値の高い転職者になるためには、基本的な簿記や会計知識だけでなく、時代の変化に対応できる新しいスキルを身につけることが重要です。

(1)デジタルスキルの習得

特に重要なのは、デジタル化に対応したスキルの習得です。エクセルの高度な機能を使いこなせることはもちろん、会計ソフトやERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)システムの操作に習熟することで、どの企業でも即戦力として活躍できます。また、RPAやBI(ビジネスインテリジェンス)ツールなど、業務効率化に関連する技術についても基礎知識を持っておくと、転職市場での競争力が大幅に向上します。

(2)税務知識の向上

税務知識の向上も重要な要素です。法人税、消費税、所得税など、各種税制について深い理解を持つことで、単なる経理担当者から税務アドバイザーとしての役割も果たせるようになります。税理士試験の科目合格などの資格取得は、転職活動における大きなアピールポイントとなるでしょう。

(3)グローバルスキルの習得

さらに、英語力やIFRS(国際財務報告基準)の知識など、グローバル企業で求められるスキルを身につけることも効果的です。多国籍企業や海外展開を進める企業では、このようなスキルを持つ経理職に対する需要が高く、転職回数よりもスキルを重視した採用が行われる傾向があります。

(4)マネジメント能力の開発

転職を重ねる中で、チームリーダーや管理職としての経験を積極的に積むことで、経理部門の責任者候補として評価されるようになります。部下の指導やプロジェクト管理の経験は、転職回数の多さをカバーする重要な要素となります。

まとめ

経理職における転職回数の多さは、確かに採用担当者に懸念を抱かせる要因となることがあります。しかし、適切な戦略と準備により、この課題を克服し、むしろ強みに変えることは十分に可能です。

重要なのは、転職回数の多さを単なる弱点として捉えるのではなく、多様な経験を積んだ証拠として前向きに活用することです。各転職で得られた学びや成果を明確に整理し、それらが応募企業でどのように活かせるかを具体的に示すことで、採用担当者の印象を大きく変えることができます。

転職回数が多いことを理由に転職活動を諦める必要はありません。適切な準備と戦略により、経験豊富で即戦力となる転職者として、理想のキャリアを実現することができるでしょう。転職回数を強みに変え、次のステップに向けて自信を持って進んでいきましょう。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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